TRIO TW-510
¥59,800(1967年頃)
解説
ソリッドステートに対するそれまでの経験と技術をもとに開発されたAM/FMステレオレシーバー。
メインアンプ部はSEPPのOTL回路となっています。この回路にはメサ型シリコントランジスタが全面的に使用されており、諸特性を改善しています。
また、自動的に復帰する独自の保護回路を搭載してます。
イコライザーアンプは、増幅段間の結合にCRを使用しない直結増幅回路とし、低域の特性を改善しています。
ローフィルター、ハイフィルター、トーンコントロール、ラウドネスコントロールなどの機能を搭載しています。
FMフロントエンドにはFETを採用しており、イメージレシオや混変調、S/Nなど様々な特性を改善しています。
また、5段IF増幅4段リミッター構成となっており、MPX部はCCM方式によるスイッチング方式を採用しています。
FMモノ⇔ステレオ自動切換回路や、局間ノイズをカットするミューティングスイッチを搭載しています。
機種の定格
型式 | AM/FMステレオレシーバー |
<チューナー部> | |
受信周波数 | FM:76~90MHz AM:520~1610kHz |
感度(IHF) | FM:2.0μV/84MHz AM:150μV/m、1MHz |
イメージ比 | FM:72dB(84MHz) AM:45dB(1MHz) |
周波数特性 | FM:20Hz~20kHz ±0.5dB |
SN比 | FM:70dB以上(100%変調、100μV入力) AM:45dB以上(30%変調、1mV入力) |
歪率 | FM:0.7%以下 |
アンテナ入力インピーダンス | FM:300Ω平衡型 |
周波数ドリフト | FM:±30kHz以内 |
<FMマルチ部> | |
セパレーション | 38dB以上(400Hz) |
歪率 | 0.7%以下 |
キャリアリーク | -45dB以下 |
<アンプ部> | |
実効出力 | 20W/20W(8Ω、歪0.8%) |
ミュージックパワー | 50W(8Ω、歪0.8%) |
周波数特性 | 15Hz~50kHz ±0.5dB |
出力帯域特性 | 18Hz~60kHz -3dB(歪0.8%、実効出力) |
歪率(1kHz) | 0.8%以下(出力20W/20W) 0.2%以下(出力18W/18W) 0.15%以下(出力17W/17W) |
利得/インピーダンス(1kHz、実効出力時) | MAG:2.1mV/100kΩ Tape HD:2.5mV/100kΩ AUX、Tape Play:130mV/50kΩ |
トーンコントロール | 100Hz:±11dB 10kHz:±11dB |
ラウドネスコントロール(Volume -30dB) | 100Hz:+9dB 10kHz:+3dB |
イコライザー | RIAA、NAB |
フィルター | Low Filter:80Hz以下、6dB/oct High Filter:6kHz以上、6dB/oct |
SN比(Volume最大、トーンコントロールフラット) | MAG、Tape HD:60dB AUX、Tape Play:73dB |
残留雑音 | 0.8mV(8Ω、Volume 最小) |
ダンピングファクター | 23(8Ω) 46(16Ω) |
<総合> | |
付属回路 | FMモノ⇔ステレオ自動切換装置 FMミューティングスイッチ FMステレオ表示ランプ 4段FMノイズリミッター SCAフィルター AMバーアンテナ テープモニター プロテクションサーキット ステレオヘッドホンジャック ハイ/ローフィルター ラウドネスコントロール CR型トーンコントロール モノ出力端子 DIN規格録再コネクター |
使用半導体 | トランジスタ:37個 FET:1個 ダイオード:24個 |
電源 | AC100V/117V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 無信号時:20W 最大出力時:100W |
外形寸法 | 幅420x高さ140x奥行310mm |
重量 | 10.5kg |