解説　

現時点で考えられる全てのオーディオ理論や技術、ノウハウを駆使して完成したインテグレーテッドアンプ。

パワーアンプ部にはDCアンプを採用しており、信号系にもNFループ内にも時定数を形成するコンデンサが入っていません。これによりコンデンサの時定数が引き起こす位相差を追放し、位相差に起因する歪を排除しています。

パワーアンプ部の構成は初段FET差動増幅、定電流駆動A級増幅、純コンプリメンタリーパラレルプッシュプル増幅によるICL-OCL-DCアンプとなっています。

左右完全2電源を採用しています。
独自のダイナミッククロストーク理論を推し進め、イコライザーからパワーアンプまで完全に左右の電源を分離しています。
電源トランスにはトロイダルトランス2個採用しており、コンデンサには18,000μFの物を4本使用しています。

イコライザーアンプ部は初段に差動増幅回路を採用した4段直結オールFETによるICL方式を採用しており、位相まわりを改善し、温度特性や歪率特性を改善しています。

Phono1端子にはインピーダンス3段切換を装備しています。また、Phono2端子にはゲインコントロールを装備しており、フロントパネルで調整できます。

トーンコントロール部は初段差動3段直結フラットアンプとNFB型コントロールで構成されており、BassとTrebleの回路を分離する事でシャープなコントロール特性を得ています。
また、ターンオーバー切換機能やトーンジャンプ機能を装備しています。

フィルター回路にはNF型フィルター回路を採用しています。

ボリューム部には43クリックの本格的なディテントボリュームを採用しています。
また、4連構成とする事で聴感上のS/N比を大幅に向上させています。

3段切換式のアッテネーターを搭載しています。
スピーカーダイレクト端子を装備しています。

Phono端子には金メッキ端子を採用しています。

機種の定格

型式	インテグレーテッドアンプ
<パワーアンプ部>
実効出力	120W+120W(8Ω、20Hz～20kHz、両ch動作) 125W+125W(8Ω、1kHz、両ch動作) 140W+140W(4Ω、20Hz～20kHz、両ch動作)
全高調波歪率	0.05%(定格出力時、8Ω) 0.03%(20Hz～20kHz、1W出力時、8Ω)
混変調歪率	0.05%(定格出力時、8Ω) 0.05%(20Hz～20kHz、1W出力時、8Ω)
出力帯域幅(IHF)	5Hz～50kHz
周波数特性	DC～70kHz +0 -1dB
S/N比(IHF-Aカーブ)	110dB
入力感度/インピーダンス	1.0V/100kΩ
ダンピングファクター	50 80(Direct端子)
最適負荷インピーダンス	4Ω～16Ω
<プリアンプ部>
入力感度/インピーダンス	Phono1:2.5mV/30、50、100kΩ Phono2:2.5～5.0mV/50kΩ Tuner、Aux、Tape play:150mV/50kΩ
S/N比(IHF-Aカーブ)	Phono1:76dB(5mV入力) Phono2:76dB(5mV入力) Tuner、Aux、Tape play:96dB
出力レベル/インピーダンス	Tape rec pin:150mV/600Ω Tape rec DIN:30mV/80kΩ
プリアウト出力インピーダンス	2.5kΩ以下
プリアンプ部出力歪	0.02%(1V出力時)
Phono最大許容入力	Phono1:220mV(1kHz、歪率0.05%) Phono2:220～440mV(1kHz、歪率0.05%)
周波数特性	Tuner、Aux、Tape play:7Hz～50kHz +0 -1dB Phono:RIAA偏差 ±0.2dB
トーンコントロール	Bass 　150Hz:±7.5dB(40Hz) 　400Hz:±7.5dB(100Hz) Treble 　3kHz:±7.5dB(10kHz) 　6kHz:±7.5dB(20kHz)
フィルター	High:8kHz、12dB/oct Low:40Hz、12dB/oct Subsonic:18Hz、12dB/oct
ラウドネスコントロール(定格出力-30dB)	100Hz、+2dB/+4dB/+6dB/+8dB
アッテネーター	0、-15dB、-30dB
<その他>
電源コンセント	電源スイッチ連動:2系統、200W 電源スイッチ非連動:1系統、100W
電源電圧	AC100V、50Hz/60Hz
定格消費電力	290W(電気用品取締法)
外形寸法	幅440x高さ154x奥行393mm
重量	19kg