TRIO KA-6000
¥68,800(1968年頃)
解説
当時のトリオのソリッド・ステート技術を駆使し、低歪化を目指して開発されたプリメインアンプ。
プリアンプ部には直結三段増幅回路を採用しています。
直結増幅はCR結合増幅のような低域のロスがなく、増幅度も充分とれるため多量のNFがかけられ、大きなダイナミックレンジを得ることができます。
また、一台ごとにRIAA、NABカーブに合わせて調整されており、正確なカーブを実現しています。
MCカートリッジがダイレクトに使用できるように、ヘッドアンプを搭載しています。
電源回路のレギュレーション(電圧変動率)を重視し、トランスを改善すると共に平滑回路のコンデンサーに大容量のものを使用して安定した低歪特性を得ています。
保護回路として、自動復帰型純電子式プロテクションサーキットを搭載しています。
プリアンプ部とメインアンプ部をそれぞれ独立して使用することができます。
トーンコントロールはBass/Trebleそれぞれ1ステップ2dBずつの変化が行えます。
また、Tone Offにすることで、コントロールフラットの状態おけるわずかなうねりをも取り除き完全にフラットな周波数特性を得ることが出来ます。さらに、Bass/Trebleのどちらか一方だけを働かせ、片方を完全フラットの状態にすることも可能です。
ローフィルターとハイフィルター、ミューティング回路を搭載しています。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ | ||
<パワーアンプ部> | |||
定格出力(歪0.5%) | 70W/70W(8Ω) | ||
ミュージックパワー(歪0.5%) | 180W(4Ω) 160W(8Ω) |
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周波数特性 | 10Hz~60,000Hz ±0.5dB | ||
出力帯域特性(歪0.5%) | 5Hz~60,000Hz -3dB | ||
歪率(1kHz、8Ω負荷) | 0.1%(50W/50W) 0.05%(20W/20W) 0.1%(300mW/300mW) |
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混変調歪率(60Hz:70kHz、8Ω負荷) | 0.2%(40W/40W) 0.08%(20W/20W) |
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残留雑音 | 0.5mV | ||
ダンピングファクター | 30(8Ω) 60(16Ω) |
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<プリアンプ部> | |||
入力感度/インピーダンス |
Tape HD:2mV/100kΩ MIC:2mV/100kΩ AUX、Tuner、Tape Play:200mV/100kΩ |
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トーンコントロール | Bass:100Hz±10dB Treble:10kHz±10dB |
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ラウドネスコントロール | +6dB(100Hz)、+2dB(10kHz) | ||
フィルター | Lowフィルター:40Hz/80Hz、-12dB/oct Hihgフィルター:8kHz、-12dB/oct |
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イコライザー | RIAA NAB標準カーブに対して±0.2dB以内 | ||
SN比(Volume最大、Tone Flat) |
Tape HD:70dB MIC:70dB Tuner、AUX、Tape Play:80dB |
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<総合> | |||
付属回路 | オーディオ・ミューティングスイッチ Pre-Main ジャンパー回路 DIN規格録再コネクター トーンコントロールディフィートスイッチ ロー/ハイフィルター テープモニタースイッチ 2スピーカー切換スイッチ Phono入力感度切換スイッチ monoアウトプット |
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使用半導体 | トランジスタ:34個 ダイオード:6個 |
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電源電圧 | AC100V/117V、50Hz/60Hz | ||
消費電力 | 無信号時:18W 最大出力時:200W |
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外形寸法 | 幅408x高さ134x奥行280mm | ||
重量 | 11.5kg |