オーディオの足跡

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T200の画像
 解説 

出力素子にIGBTを用いたステレオパワーアンプ。

出力素子にIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を採用しています。
この素子は、高速な反応と高入力インピーダンスを特長とするMOS-FETと、低出力インピーダンスと大電流供給能力を特長とするバイポーラトランジスタの2つの半導体出力素子の性質を組み合わせたものとなっています。
また、このIGBTは動的な条件での安定性に優れ、NFBに依存しなくても入力と出力のリニアリティを高く維持することが可能です。
T200では各チャンネル8組を厳密なハンドマッチングを経た上で使用しており、それぞれの負担を軽減し、ゆとりある安定した出力段を構成しています。

フロントエンド信号増幅段にはJ-FETとバイポーラを使用しており、さらにMOS-FETを加えて相互に補完し合うタンデム構成にて使用しています。これにより特定の素子だけに依存することによる制約を避けた回路を実現しています。
T200ではこの基盤は金メッキ・ピンアッセンブリによってバイアス段、出力段へダイレクトに接続されており、伝送特性の安定と高い信号リニアリティを獲得しています。
また、フロントエンドにはメイン電源部とは別に独自の電源キャパシターを設けるアクティブレギュレーションを徹底しており、メイン電源部での万が一の変動による影響や、クリッピングや熱損失といった問題を伴わずにクオリティの高いクラスA動作を実現しています。

電源部にはカスタムメイドの大型トロイダルトランスを採用しています。大容量キャパシタと小型のポリプロピレンキャパシターをパラレルで配することで特に高域特性の改善を図っています。
さらに、左右チャンネル独立して別個に電源キャパシターと整流器を設け、左右チャンネル間のアイソレーションを最適化しています。

リアパネルのスイッチ切替により左右チャンネルがブリッジ接続され、モノラルパワーアンプとして使用できます。

バランス/アンバランス動作の選択もスイッチの切替で行います。
バランス動作は入念にマッチングをとったJ-FET差動回路によって行われます。

機種の定格
型式 ステレオパワーアンプ
定格出力
連続、両chドライブ時

連続、モノラルドライブ時
100W+100W(8Ω、20Hz~20kHz)
180W+180W(4Ω、20Hz~20kHz)
330W(8Ω、20Hz~20kHz)
500W(4Ω、20Hz~20kHz)
入力インピーダンス アンバランスド:50kΩ
バランスド:600Ω
全高調波歪率 0.02%以下
周波数特性 DC~100kHz
再生帯域幅 2Hz~100kHz
スルーレイト stereo:100V/μs
mono:200V/μs
ゲイン 28dB
出力段 マッチドIGBT(200W/25A)、各チャンネル8組
電流供給能力 連続20A/ch
保護回路 過電流時:レールヒューズ
加熱時:温度センサーにより動作OFF
レールヒューズ遮断時:各チャンネル・ミューティング
入力端子 アンバランスド:カスタムメイド金メッキRCA
バランスド:ノイトリック製XLRコネクター
出力端子 2系統、金メッキ仕上げ(バイワイヤリング接続対応)
信号極性 非反転
電源部 500VA(800VAコア使用)トロイダルトランス
消費電力 210W(アイドリング時)
470W(フル出力時)
最大外形寸法 幅468x高さ239x奥行395mm
重量 28kg