オーディオの足跡

PR:ヤフオク!で中古オーディオを検索

TD126mkIII Centennialの画像
 解説 

トーレンス100周年を記念して開発されたリミテッドモデルのレコードプレイヤー。

TD126mkIII Centennialは3種類のバリエーションで販売されました。
TD126mkIII CentennialはTP16アーム及びESOS機構を搭載した構成、TD126mkIIIC CentennialはTP929Sアーム及びESOS機構を搭載した構成となっています。また、TD126mkIIIBC Centennialはアームレス構成となっています。

ターンテーブル部にはベルトドライブ方式を採用しています。
TD126mkIII Centennialでは伝統的なトーレンスの2重ターンテーブルとベルトドライブシステムを継承しており、フローティングシステムとすることでターンテーブルからモーター振動を切り離しています。

駆動モーターには72極の多極モーターを採用することで駆動源自身の回転ムラを低減しています。
さらにモーターの慣性質量を小さくし、ターンテーブルのフライホイール効果を高め、慣性質量を大きくしています。

速度切換はタコジェネレーターの発振周波数を変化させることでモーターの速度を変えるワンステップ・ベルトドライブ方式を採用しています。この方式ではターンテーブルの駆動力伝達系の経路が一定であるため、速度を切換えても動作は安定しています。
また、モーターもサーボ回路により一定速度に保っており、±6%の速度微調整が可能です。

レコード音溝の急激な変化やダストクリーニングアームの使用などによる負荷変動に伴う回転数変動に対応するため、APC(Automatic Pitch Control)機構を搭載しています。

キャビネットにはターンテーブルとトーンアームをスプリングで本体から浮かせたフローティング・サスペンション方式を採用しています。これにより外部振動の影響やモーター振動がターンテーブルやアームに伝わるのを防いでいます。

TD126mkIII CentennialにはストレートアームTP16を採用しています。
ストレートアームはねじれ強度に強く、実効質量が軽減でき、しかも加工精度を高めることが可能です。また、回転モーメントの発生が無く、ラテラルバランスの補正が不要です。さらに、ヘッドとアームの一体化や、ヘッドチューブのジョイント部をアームの根本に近い所にすることによって実効質量を低減し、アーム共振を抑えています。
針圧調整は直読式のダイナミック型で、アンチスケーティングは針先の形状やクリーナーの種類によって4通りに使い分けあられます。

ESOS(エレクトロシャットオフ)機構を搭載しています。
この機能はレコードの最終送り溝をトレースするアームの速度変化を電子的に読み取ってアームリフターを作動させる構造となっています。さらに、アームリフト+モーターストップ、アームリフトのみ、マニュアルの3種類の動作が選択できます。

キューイング動作はモーターコントロール方式を採用しています。
オートシャットオフ機構と連動しており、エレクトロニックロジックによって制御されています。モーターのスタート/ストップ、リフターのアップ/ダウンをコントロールし、動作状態をスイッチ内蔵のライトイルミネーションで表示します。

機種の定格
型式 レコードプレイヤー
<ターンテーブル部>
駆動方式 1ステップベルトドライブ
モーター 72極タコジェネレーターDCモーター
回転数 33・1/3、45、78rpm
回転数微調 ±6%
ターンテーブル 30cm亜鉛合金製、3.2kg
回転ムラ 0.04%以下(DIN46507)
S/N比 72dB(DIN45539、Weighted)
51dB(DIN45539、Unweighted)
<トーンアーム部>
型式 TP16 TP929S
実効長 230mm
実効質量 7.5g -
オーバーハング 14.4mm 15mm
オフセット角 22゜
ラテラルトラッキングエラー 0.18゜cm radius以下 -
カートリッジ取付ピッチ EIAスタンダード -
取付シェル - EIAスタンダード
ケーブル容量 190pF±10% -
<総合>
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 18W
外形寸法 幅505x高さ170x奥行395mm
重量 14kg