Technics ST-S7
¥59,800(1979年12月発売)
解説
クォーツシンセサイザ方式により、直流域(DC)までの忠実な波形伝送が実現したFM/AMチューナー。
18000素子をワンチップに収めた多機能LSIによりクォーツシンセサイザを構成し、検波段からDCピークサンプリングホールドMPX出力段までをDC化し、フロントエンドまでも含む、DC増幅、DC検波、DCステレオ復調を実現しています。
また、このLSIによりクォーツの基準周波数を25kHzに設定し、可聴帯域内に基準周波数の漏れる危険を防止しています。
DCピークサンプリングホールド方式採用のMPX回路で、サブキャリアのピーク値を正確に得、優れた分離度を実現しています。
また、パイロット信号キャンセラにはオートレベルアジャスタを内蔵しており、あらゆる条件下で有効にパイロット信号をキャンセルします。
高域をクリアにするジッター歪除去回路を搭載しています。
4連バリコン相当、ハイQのバックツーバック型バリキャップを採用しIM妨害排除能力を向上させています。また、RF系に4極MOS
FETを採用し、高感度を実現しています。
IF段に群遅延特性の平坦なセラミックフィルタ3個を使用し、高選択度と低歪率を実現しています。
クォーツシンセサイザ化はAM部も含めて行われています。
AMのIF部には高選択度セラミックフィルタを採用しており、この高選択度により遠距離局の待機受信ができます。
FM/AM各8局までのプリセット(ワンプッシュ)選局ができます。
内蔵のクォーツタイマーにより、everyday(毎日)動作2回、once(単発)動作1回のon/off時刻指定、FM/AM受信局の指定、ACアウトレットに接続したアンプまたはデッキなどの電源コントロールなどのプログラミングが可能です。
FMウィングアンテナ用端子を搭載しています。
FMミューティングモードボタンや録音レベルチェックボタンを搭載しています。
機種の定格
型式 | FM/AMチューナー |
<FMチューナー部> | |
受信周波数 | 76.1MHz~89.9MHz |
実用感度(75Ω) | 12.8dBf(1.2μV、IHF'58) |
SN比50dB感度(75Ω) | mono:18.1dBf(2.2μV、IHF'58) stereo:38.1dBf(22μV、IHF'58) |
歪率 | mono:0.06% stereo:0.08% |
SN比 | mono:80dB |
周波数特性 | 5Hz~18kHz +0.2 -0.5dB |
実効選択度 | 75dB |
キャプチャーレシオ | 1.0dB |
イメージ妨害比 | 95dB(83MHz) |
IF妨害比 | 105dB(83MHz) |
スプリアス妨害比 | 95dB(83MHz) |
AM抑圧比 | 55dB |
ステレオセパレーション | 60dB(20Hz) 60dB(1kHz) 40dB(10kHz) |
リークキャリア(19kHz) | -70dB |
<AMチューナー部> | |
受信周波数 | 522kHz~1611kHz |
実用感度 | 30μV |
選択度 | 55dB |
イメージ妨害比 | 50dB |
IF妨害比 | 45dB |
<タイマー部> | |
クロック機能 | クォーツロック式:24時間表示 |
時間精度 | 月差0秒~+10秒以内 |
タイマー機能 | 24時間のタイムプログラミング everyday動作:2回 once動作:1回 |
プログラム内容 | FM/AMの受信局 電源on/off時刻の設定 |
タイマーセット時間間隔 | 1分~23時間59分(1分間間隔) |
優先動作 | once、everyday1、everyday1 の順で優先動作 |
停電補償 | 約3ヶ月 |
<総合> | |
出力電圧 | 0.6V |
Rec level check | 440Hz、50%変調度相当 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
メモリーバックアップ用 | 単三乾電池、SUM-3:1.5x3 |
消費電力 | 8W |
外形寸法 | 幅430x高さ53x奥行310mm |
重量 | 4.1kg |