オーディオの足跡

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ST-S4の画像
 解説 

ST-S5、ST-S7で培った成果をベースに開発されたクォーツシンセサイザーチューナー。

IF段には400kHz離調時60dBのノーマルポジションに加え、200kHz離調時で20dBの実効選択度を持つスーパーナロウIFを搭載しており、優れた隣接局妨害排除能力を高めています。

クォーツPLLシンセサイザでは、同調周波数と局発周波数を水晶振動子の安定した発振に同期させるため、リファレンス周波数が必要となります。ST-S4ではマイクロコンピューターの高速化の実現によって、このリファレンス周波数をオーディオ帯域外の25kHzに設定しており、音楽信号にリファレンス周波数が悪影響を及ぼすのを防いでいます。
また、シンセサイザ部にスワローイン・カウンタ方式を採用しており、1/16、1/17の分周器をプリスケーラコントローラで制御する特殊な分周方式により、スプリアス妨害が放送帯域に発生するのを抑えています。

4bitROM2k(16bit1k相当)のROMとRAMを持つ新開発のオリジナルマイクロコンピューターを搭載しています。
これによりデジタルチューナーならではのワンプッシュチューニングおよびプリセットメモリー、電界強度の表示など、操作性を向上させています。

FM/AM計16局のランダムアクセスメモリーを搭載しています。
プリセットは、希望局を受信しメモリーボタンを押すと、メモリーインジケーターが約5秒間点灯し、プリセットチューニングボタンの任意のチャンネルを押すことで登録完了します。

マニュアル/オートスキャンチューニングを搭載しており、チューニングボタンを押し続け、高速動作に移行した後に指を離すと、自動的にオートスキャン動作に入り、最近辺の局を探し出して停止し、その局にクォーツロックします。

オートメモリー機能を搭載しており、局探しからメモリーまで、全て自動に行うことが可能です。
この機能は、メモリーボタンを周波数表示がスキャンし始めるまで押せば、その時点での同調周波数から、アップ方向へ、自動的に放送局を探し出して、低い周波数から順に8局までメモリーしていきます。

フロントエンド部には、FM4連バリコンに相当するハイQバリキャップチューンによるシングル-ダブル電子同調回路を採用しています。

検波段には、広帯域で安定度に優れたクワドラチュア検波を採用しています。

MPX段では、ダブルスイッチング方式によるPLL MPX回路を採用しています。

AMチューナー部は、9kHz対応のクォーツシンセサイザ制御によって周波数ズレの無い性格な同調を実現しています。

大容量ゴールドキャパシタをメモリーバックアップ用に搭載しており、1週間程度の停電でも、メモリー保持に必要な電圧を供給し続けます。
また、放電後も約30分で充電が可能です。

FMウイングアンテナをスイッチレスで自動同調できるアンテナ端子を搭載しています。

プログラムタイマーやリモコンアダプタの接続を可能にするコントロール入力の接続端子を採用しています。

FMモード切替スイッチを搭載しています。

クォーツロックインジケーターを搭載しています。

機種の定格
型式 クォーツシンセサイザFM/AMチューナー
<FMチューナー部>
受信周波数 76.1MHz~89.9MHz
実用感度(75Ω) 12.8dBf/1.2μV(IHF'58)
SN50dB感度(75Ω) mono:18.1dBf/2.2μV(IHF'58)
stereo:38.1dBf/22μV(IHF'58)
全高調波歪率 mono:0.06%
stereo:0.08%
SN比 mono:80dB
周波数特性 20Hz~15kHz +0.5 -1.5dB
実効選択度 normal:60dB(400kHz)
super narrow:20dB(200kHz)
キャプチャーレシオ 1.0dB
イメージ妨害比 75dB(83MHz)
IF妨害比 95dB(83MHz)
スプリアス妨害比 95dB(83MHz)
AM抑圧比 55dB
ステレオセパレーション 55dB(1kHz)
40dB(10kHz)
リークキャリア(19kHz) -35dB
アンテナ 75Ω
<AMチューナー部>
受信周波数 522kHz~1611kHz
実用感度(S/N=20dB) 250μV/m、30μV
選択度 55dB
イメージ妨害比 45dB
IF妨害比 40dB
<総合>
出力電圧 0.6V
停電補償 約1週間、充電方式
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 7W
外形寸法 幅430x高さ53x奥行300mm
重量 3.2kg