Technics ST-G88V
¥64,800(1987年頃)
解説
ツインクォーツやclassAA回路を搭載したTV/FM/AMチューナー。
フロントエンドとMPX回路にクォーツ制御を導入したツインクォーツ構成を採用しています。
フロントエンドにクォーツ発振による正確な同調周波数を使うことで、周波数ドリフトのない安定した同調精度を獲得しています。また、MPX回路ににもクォーツ制御を導入しており、PLLにクォーツ発振信号を基準とする第二のPLLをかけたダブルPLL構成を採用することで温度や湿度などの環境変化の影響を受けにくくし、安定した高ステレオセパレーションと低歪を得ています。
さらに、テクニクス独自のDC構成を採用することで、広帯域で平坦な周波数特性を獲得しています。
出力ポストアンプ部にclassAA回路を搭載しており、専用の電流駆動アンプを設けることで理想的なAクラス状態での電圧増幅を実現しています。これにより、接続するコードやアンプのボリューム位置によって起こる負荷インピーダンスの微妙な変化による影響を排除しています。
アナログTV音声のハイクオリティ化に対応するため、映像信号とは別に検波と増幅を行うセパレートキャリア方式を採用しています。これにより映像同期信号の混入を防止し、高品位なテレビ音声再生を実現しています。
さらに鋭い選択特性と平坦な位相特性を誇るSAWフィルタを音声と映像のそれぞれに搭載しており、セパレートキャリア方式とあいまってクリアな信号の再生を実現しています。
プログラムタイマーを搭載しています。
タイマー動作モードは、毎日動作と1回動作の2系統があります。
TV/FM/AM各10局プリセットが可能です。
隣接局の妨害を自動排除するオートIFを搭載しています。
オートスキャンチューニングやオートメモリー機能を搭載しています。
機種の定格
型式 | TV/FM/AMチューナー |
<FMチューナー部> | |
受信周波数 | 76.1MHz~89.9MHz |
実用感度(75Ω) | 10.3dBf/0.9μV(IHF'58) |
SN50dB感度(75Ω) | mono:18.1dBf/2.2μV(IHF'58) stereo:38.1dBf/22μV(IHF'58) |
歪率 | mono:0.009% stereo:0.015% |
ダイナミックレンジ | 106dB(1kHz、100%mod、0dB) |
周波数特性 | 4Hz~18kHz +0.2 -0.5dB |
実効選択度 | normal:40dB(±400kHz) super narrow:25dB(±200kHz) |
キャプチャーレシオ | 1.0dB |
イメージ妨害比 | 90dB(83MHz) |
IF妨害比 | 105dB(83MHz) |
スプリアス妨害比 | 110dB(83MHz) |
AM抑圧比 | 55dB |
ステレオセパレーション | 65dB(1kHz) 50dB(10kHz) |
リークキャリア(19kHz) | -70dB |
<AMチューナー部> | |
受信周波数 | 522kHz~1629kHz |
実用感度(S/N=20dB) | 290μV/m、20μV |
選択度 | 50dB |
イメージ妨害比 | 40dB |
IF妨害比 | 60dB |
<TVチューナー部> | |
受信チャンネル | VHF:1ch~12ch UHF:13ch~62ch |
実用感度 | 20.8dBf/3.0μV(IHF'58) |
全高調波歪率 | mono:0.2% stereo:0.3% |
ダイナミックレンジ | 96dB |
ステレオセパレーション | 45dB(1kHz) |
<総合> | |
クォーツタイマー | 毎日動作1組、1回動作1組 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 14W |
外形寸法 | 幅430x高さ64x奥行241mm |
重量 | 2.8kg |