Technics ST-7300
¥29,800(1976年頃)
解説
2メーターとRecレベルチェック機構を搭載したFM/AMチューナー。
デッキの入力レベル調整ができるよう、Recレベルチェックのスイッチを搭載しています。
このスイッチをonにすると、440Hzサイン波が50%変長のFM信号入力に相当するレベルで発生します。
信号電波の強度を指示するシグナルストレングスメーターと、中心周波数への同調度を指示するセンターチューニングメーターを搭載しています。
検波段にはクアドラチュア検波回路を内蔵したICを採用することで安定度を向上しており、メータは60dBの入力信号まで指示が可能です。
プリント基板に直結されたノーワイヤ構造となっており、アンテナ端子はフロントエンドにストレートに直結されています。これにより、感度低下や妨害波の混入、不要輻射などを低減しています。
フロントエンド部は、初段に高周波特性の優れたFETを配して、精度の高い3連バリコンを採用しています。
ローパスフィルタにチェビチェフ形を採用するなど、信号をストレートにアンプに伝送するための配慮がされています。
IF段には、群遅延特性の優れた2素子形セラミックフィルタを3個使用しています。
増幅回路は全段差動の5段構成となっています。
MPX復調回路にはPLL・ICを採用しています。
PLLは電圧制御発振器で76kHzの信号を発振し、この1/2分周で38kHzを、その1/2分周で19kHzを得て、パイロット信号との位相差を検出しており、発振周波数も位相もパイロット信号と一致させます。
機種の定格
| 型式 | FM/AMチューナー |
| <FMチューナー部> | |
| 受信周波数 | 76MHz~90MHz |
| 感度 | 0.9μV(75Ω) |
| 高調波歪率(1kHz、100%変調時) | mono:0.2% stereo:0.4% |
| SN比(400Hz、100%変調) | mono:75dB |
| 周波数特性 | 20Hz~15kHz +0.2 -1.0dB |
| 選択度(IHF) | 75dB |
| キャプチャーレシオ | 1.0dB |
| イメージ妨害比 | 55dB |
| IF妨害比 | 85dB |
| スプリアス妨害比 | 80dB |
| AM抑圧比 | 55dB |
| ステレオセパレーション | 45dB(1kHz) 35dB(10kHz) |
| リークキャリア(19kHz・38kHz) | -60dB |
| アンテナ端子 | 不平衡:75Ω |
| <AMチューナー部> | |
| 受信周波数 | 525kHz~1605kHz |
| 感度(S/N比20dB) | 30μV |
| 選択度 | 20dB |
| イメージ妨害比(1000kHz) | 45dB |
| IF妨害比(1000kHz) | 40dB |
| <総合> | |
| 出力電圧 | 0.5V |
| 電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 9W |
| 外形寸法 | 幅410x高さ140x奥行296mm |
| 重量 | 4.0kg |
| 付属 | フィーダアンテナ 接続コード |