オーディオの足跡

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SB-MX7の画像
 解説 

全ユニットにマイカTMD振動板を採用した3ウェイスピーカーシステム。

天然素材であるマイカは、軽量でアルミの約3倍の剛性を持ち、しかも高い内部損失を持っているため高剛性素材にありがちな固有の鳴きが無いという特徴を持っています。
SB-MX7のウーファーには複合マイカ振動板を採用しており、天然マイカを主成分に、天然パルプと自己融着性ノボラック繊維を混抄し、熱硬化性樹脂を含ませた後、精密金型で加熱加圧成型しています。
また、ミッドレンジやトゥイーターの振動板素材にはピュアマイカを採用しています。ピュアマイカは、良質の天然マイカをファイ200μmに微細化し、少量のバインダーと共に加熱硬化させたもので、チタンよりも大きな比弾性率と内部損失を実現し、幅広いピストンモーション帯域を得ています。

ウーファーとミッドレンジの振動板構造には、数百回のシミュレーションと試作から開発されたTMD(テクニクス・モノコック・ダイアフラム)を採用しています。
TMDは、従来のコーン型では別ピースであったコーンとセンターキャップを一体構造化しており、さらにコンピューターシミュレーションから選び抜かれた独自の形状を採用することで、剛性を飛躍的に向上しています。これによって従来のコーン型の2倍のピストンモーション域を実現しています。

低域には32cmコーン型ウーファーを搭載しています。
このユニットは、複合マイカ&TMD振動板を採用することで、2.5kHzのピストンモーション域を実現しています。また、磁気回路にはクラス最大級の大型マグネットと、ポリアミド系融着線による4層巻ロングボイスコイルを使用することで、優れたパワーリニアリティを獲得しています。
さらに、フレームには高剛性設計のアルミダイカストを採用しており、不要振動を徹底して排除しています。

中域には10cmコーン型ミッドレンジを搭載しています。
ピュアマイカ&TMD振動板を採用しφ45mmのボイスコイルでダイレクト駆動することで、ピストンモーション帯域10kHzを実現しています。さらに磁気回路には外径90mm、厚さ15mmの大型マグネットを使用しています。また、放熱性の良いボイスコイルを採用することで高耐入力を実現しています。
フレームにはアルミダイカストを採用しています。

高域には2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。
振動板にピュアマイカを採用することで45kHz(-16dB)の高域再生帯域を実現しています。また、ドーム振動板前面のイコライザを廃し、高域の抜けの良さを向上しています。

ネットワーク部は、女性ボーカルの再現能力を高めるためにミッドレンジを250Hzという低い周波数でクロスするよう設計されています。
また、パーツには高品位なものを採用しています。コンデンサーには高域特性の優れたメタライズド・ポリエステルコンデンサーと大型音響用電解コンデンサーを採用し、チョークコイルにはオーディオ専用に開発されたフェライトコアを、内部配線材には無酸素銅を使用しています。さらに、ネットワーク素子は直接結線方式とすることで、聴感上の音の解像度や物理特性を高めています。
ネットワーク回路は、ウーファー/ミッドレンジ/トゥイーターを完全独立二部構成とすることで、クロストークを一掃しています。

エンクロージャーには、中身の中心部に仕切り板状の補強板を組み込んだクロス・ブリッジと・エンクロージャーを採用しています。これにより不必要な重量を増やさずにエンクロージャー壁の振動による不要放射音の低減を実現しています。
また、30mm厚のフロントバッフルは、音波の回折による悪影響を防ぐためラウンドバッフル形状に加工されています。

機種の定格
方式 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型
使用ユニット 低域用:32cmコーン型
中域用:10cmコーン型
高域用:2.5cmドーム型
再生周波数帯域 30Hz~45kHz -16dB
クロスオーバー周波数 250Hz、2.5kHz
インピーダンス
出力音圧レベル 91dB/W/m
許容入力 240W(MUSIC)
120W(DIN)
外形寸法 幅380x高さ670x奥行353mm
重量 28kg
別売 専用スピーカースタンド SH-377(2台1組、¥30,000)