オーディオの足跡

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SB-7000の画像
 解説 

リニアフェイズ理論に基づいて設計されたリニアフェイズスピーカーシリーズの原器にあたるスピーカーシステム。

テクニクス独自のリニアフェイズ理論が導入されています。
帯域が広く低歪率なスピーカーユニットの良い部分だけを特殊ネットワークで継ぐと共に、各ユニットの音響中心が側面から見て同一直線上に並ぶように配置し、さらに補正のために位置を多少前後させています。これにより音圧周波数特性と位相周波数特性の平坦化を図っています。
また、各ユニットを縦一列に配列させた上で可能な限り近接させることで優れた指向特性を実現しています。

低域には35cmコーン型ウーファーを搭載しています。
振動板にはアラミド繊維を混抄した三層構造TCコーンを採用しており、中高域での分割共振を抑えています。また、ボイスコイルボビンに熱放散の良い硬質アルミ箔を用いる事で耐入力を改善しています。
銅リングを採用する事で界磁部内の磁束密度分布の非対称を防いでいます。さらにフェリキャスティングコアによって渦電流の発生を抑えています。

中域には12cmコーン型ミッドレンジを搭載しています。
振動板にはアラミド繊維を混抄したTCコーンを採用しており、分割共振を抑えて中高音域の高調波歪を低減しています。また、ボイスコイル部とコーン紙の接着部分にメカニカルフィルターを入れてハイエンドのピークを抑えています。

高域には3.2cmドーム型ツィーターを搭載しています。
振動板にはシルククロスをベースに発泡ウレタンを加熱成型したドーム型振動板を採用しています。また、新開発のストロンチウムフェライトマグネットを採用しています。
ボイスコイルには硬質アルミ箔のボイスコイルボビンにCCAW(銅被覆アルミ線)を巻いたボイスコイルと、楕円振動を防止するアルミリングの使用により耐入力を改善しています。

中域と高域には新方式のレベルコントロールを搭載しています。
このレベルコントロールは、レベル切換による位相特性への影響を低減するため、中音域と高音域に2つの反共振回路を挿入して、そのQ(共振の鋭さを表す係数)を変化させてレベル調整をしています。これにより基本的な特性の劣化を少なく抑えています。

エンクロージャーはダンプドバスレフ設計となっています。

受注生産扱いで、ホワイト仕上げのSB-7000Wと、ローズウッド木目仕上げのSB-7000MPの2種類のバリエーションもありました。

機種の定格
方式 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・フロア型
使用ユニット 低域用:35cmコーン型
中域用:12cmコーン型
高域用:3.2cmドーム型
インピーダンス
出力音圧レベル 93dB/W/m
瞬間最大入力 150W
外形寸法 幅480x高さ845x奥行410mm(ネット付)
重量 36.0kg(ネット付)