Panasonic SL-PS70
¥42,800(1989年頃)
解説
MASH1ビッドDACやセンターメカニズムを採用したCDプレイヤー。
D/A変換部には高次オーバーサンプリング技術とノイズシェーピング技術を利用したMASH(multi-stage
noise shaping)を搭載しています。
この方式では、まずデジタルフィルタが16ビットデジタルデータをオーバーサンプリングし、折返し成分を高域周波数帯域へ追いやります。そして、次にMASHという多段ノイズシェーピング回路が16ビットのデータをビット圧縮し、そのデータをPWM(Pulse
Width Modulation)回路がデータに対応した幅を持つパルスに置き換えます。この時点でローとハイだけの1ビットとなり、振幅方向に相対精度誤差を持たないD/A変換が行われます。これにより、ゼロクロス歪や非直線歪が理論上全くないD/A変換を実現し、低いレベルの信号や、大きな信号に重畳された微小信号が歪なく再現できます。
EIAJ標準フォーマットの光デジタル出力を搭載しています。
無振動・無共振を徹底した多層防振構造とセンターメカニズムを採用しています。
床からの振動を低減するため、4つの大型インシュレーターを採用しています。また、光デッキを重量バランスの良い本体中央部に配置し、スプリングと粘弾性材によるダブルインシュレーターでフローティングすることで、振動減衰を図っています。
さらに、音圧による振動を低減するため、金属シャーシベースとBMCベースを多層複合し、高い防振効果を得ています。
ラインアウト回路にはテクニクス独自のclassAA回路を採用しており、電圧制御と電流コントロールを別々のアンプに分担させることで負荷変動による悪影響を受けにくい忠実な波形伝送を実現し、実使用状態での音質を向上させています。
また、電源回路はオーディオ回路専用にトランス巻線から独立した構成を採用しています。さらに、徹底した試聴によって選ばれた高音質炭素皮膜抵抗やPSX電解コンデンサー、オーディオ専用フィルムコンデンサを採用することで高音質化を図っています。
ノーマルタイムエディットとジャストタイムエディットが選択できるCD編集機能を搭載しています。
ノーマルエディットでは、テープレングスキーでテープの長さをセットするとテープのA/B面に録音できる時間と曲数を表示します。さらにジャストタイムキーを押すと、A/B面ともに残り時間が最も少なくなるように曲を入れ換えます。
2枚以上のCDからの編集録音に便利なディスクリンク機能や、自動的にフェードアウトができるタイムフェード機能を搭載しています。
デッキ側の録音レベル設定が簡単にできるオートピークサーチを搭載しています。
高精度リニアモーターを採用したハイスピード・リニアアクセスシステムとダイレクト20キーによって約1秒で演奏を開始できます。
タイマープレイやオートキューなどの機能を搭載しています。
2段階ディスプレイON/OFF機能を搭載しています。
シンクロエディット機能を搭載しており、シンクロエディット端子付きのオートリバースカセットデッキ(RS-TR355、RS-TR555)と組み合わせることで、プレイキーを押すだけでデッキ側も録音を開始し、自動的にテープのA/B両面に録音できます。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
周波数特性 | 2Hz~20kHz ±0.3dB(EIAJ) |
ダイナミックレンジ | 98dB以上(EIAJ) |
SN比 | 112dB以上(EIAJ) |
全高調波歪率 | 0.003%以下(1kHz、EIAJ) |
高調波歪率 | 0.002%以下(10次までの高調波成分) |
チャンネルセパレーション | 100dB以上(EIAJ) |
ワウフラッタ | 測定限界以下(EIAJ) |
ヘッドホン出力レベル | 15mW/32Ω(可変) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 8W |
外形寸法 | 幅430x高さ127x奥行333mm |
重量 | 5.2kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RAK-SL5001W |