Technics SL-P7
¥110,000(1983年頃)
解説
幅31.5cmのジャケットサイズを実現したCDプレイヤー。
メカニズム部には新開発のオプティカルデッキを採用しており、レーザー光経路を含め、構造のシンプル化に成功しています。
また対物レンズも新しい支持方式を採用するなど、独自のアイデアが組み込まれています。
オプティカルデッキのサーボ回路には、新開発ICを投入することで安定度を高めています。
まず、レーザー光のフォーカス&トラッキングサーボに新開発のIC2個を投入し、3ビーム・アスティグマ方式とともに、安定した信号読取りを実現しています。
さらに、ディスク駆動には新開発小型ブラシレスDCモーターを採用しています。
デジタル信号処理回路には3個の新開発LSIを採用することで、100%の集積化を実現しています。さらに、誤り訂正にはSL-P10同様に独自のテクニクス・スーパーでコーディング・アルゴリズム方式を採用しており、通常のディスクで、9000万時間(約1万年)に1会しかデータ補間を要さないという、優れた誤り訂正能力を獲得しています。
D/Aコンバーターには、独自の高精度・高性能設計が施されており、基準抵抗となる高精度薄膜抵抗素子をレーザービームでトリミングすることで、優れた精度を実現しています。
これにより16ビットのD/A変換を、非直線歪±0.002%以下で実現しています。
ローパスフィルタには11次構成のローパスフィルタを採用しています。
スキップキーを押した回数で、演奏する曲の指定が可能です。
ディスク停止時、サーチ/インデックスキーはインデックス指定キーとして働き、インデックスナンバーが記録されたディスクの頭出しが可能です。
インデックスキーは演奏中やポーズ中はサーチキーとして働き、キュー音を聞きながら望みの場所を探せます。
キーを押すと始めは3倍速で、3秒たつと30倍速に切替るオート2スピード設計です。
全曲/1曲のリピートが可能です。
演奏中にプレイキーを押せば、即座にディスク頭から演奏を再開するオートリターンプレイを搭載しています。
オートタイマープレイが可能です。
シンクロ録音端子やアクセサリー端子を搭載しています。
ブラックとシルバーの2種類のバリエーションがありました。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
<信号フォーマット> | |
標本化周波数 | 44.1kHz |
誤り訂正方式 | テクニクス・スーパー・デコーディング・アルゴリズム |
複合化 | 16ビット直線 |
<オーディオ> | |
オーディオチャンネル数 | 2チャンネルステレオ |
周波数特性 | 4Hz~20kHz ±0.5dB |
ダイナミックレンジ | 96dB以上 |
SN比 | 96dB以上 |
高調波歪率 | 0.003%以下(1kHz、0dB) |
チャンネルセパレーション | 90dB以上 |
ワウ・フラッター | 水晶精度 |
<ピックアップ> | |
方式 | アスティグマ3ビーム |
光源 | 半導体レーザー |
波長 | 800nm |
<総合> | |
出力電圧 | 2V(0dB時) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 23W |
外形寸法 | 幅315x高さ88x奥行325mm |
重量 | 4.9kg |