Technics RS-M255X
¥59,800(1981年発売)
解説
マイクロコンピューターによるメカニズム制御に加え、dbxノイズリダクションを搭載したカセットデッキ。
ノイズリダクションシステムとしてdbx NRシステムを搭載しています。
dbxシステムでは、録音レベルを電気的に2分の1に圧縮し、再生時に2倍に拡大、レベルを伸長する方式で、ノーマルカセットテープのダイナミックレンジを110dBまで拡大しています。
このdbxシステムにより、20Hz~20kHzの全オーディオ帯域にわたり、30dB以上のノイズリダクション効果を得ています。さらに、走行系から発生するゴロなども同時に低減しています。また、dbxでは飽和レベルを通常のものより約10dB以上も向上しており、+20dBの強大な音楽信号もより忠実に録音できています。
さらに、ハイレベル入力になるほど高域特性が劣化するカセットの問題も解決しており、+10dBの8kHz付近で14dB以上も特性を改善しています。
ノイズリダクションセレクタの切り替えにより、dbxエンコーデッドディスクの演奏も可能です。
また、セレクタの切り替えによりドルビーNRでの録再も可能です。
dbxに対応した-40dB~+18dBの3色FLディスプレイを搭載しており、ノイズリダクションセレクタをdbxポジションにセットすると、+8dB以上が赤く点灯します。
また、オートリセットピークホールド機能を搭載しています。
録再ヘッドには周波数特性に優れたMXヘッド、消去ヘッドには消去効率の高いダブルギャップフェライトヘッドを搭載しています。
アンプ回路にはヘッドホン専用としてハイゲインアンプを搭載しており、ヘッドホンを使ってモニターが可能です。
20曲飛越し選曲が可能です。
テープ初端から終端、初端から任意に設定した000ポジション、任意の000ポジションから終端までの3種類のメモリーリピートが可能です。
4ウェイデジタルカウンタを搭載しており、フロントパネルのカウンタモードセレクタボタンの操作で、テープ残量リアルタイム、レックミュート経過タイム、3ケタテープカウント、飛越し指示曲を表示します。
メカニズム部は、キャプスタン用に電子制御DCモーター、リール用にDCモーターを採用した2モーター方式を採用しています。
コントロール部はマイクロプロセッサによるコンピューターロジック方式を採用しており、メカニズムを正確にコントロールしています。また、ff/rewからplayへのダイレクトチェンジも可能です。
オートテープセレクタを搭載しており、カセットハーフのバックサイドにあるテープ種類検出孔を検知して自動的に適正ポジションをセットします。選択されたポジションはインジケーターで表示されます。
オートインプットセレクタを搭載しており、マイクプラグを入れると自動的にマイク入力に切換ります。
タイマー録再機構を搭載しており、別売りタイマーを接続することで予約録再が可能です。
レックポーズやレックミュート、アウトプットボリューム、ソフトイジェクトなどの機能を搭載しています。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
トラック方式 | コンパクトカセットステレオ |
ヘッド | 録再:MXヘッドx1 消去:ダブルギャップフェライトヘッドx1 |
モーター | キャプスタン用:電子制御DCモーターx1 リール用:DCモーターx1 |
ワウ・フラッター | 0.038%(WRMS) ±0.09%(W.Peak、EIAJ) |
周波数特性 | ノーマル(XD):20Hz~18kHz ノーマル:35Hz~15kHz ±3dB(EIAJ) CrO2(XAII):20Hz~19kHz、35Hz~16kHz ±3dB(EIAJ) メタル(MX):20Hz~20kHz、35Hz~17kHz ±3dB(EIAJ) |
ダイナミックレンジ | 110dB(dbx in、1kHz、XAIIテープ) |
SN比 | NR off:58dB(XAIIテープ、WTD、1kHz、3%三次歪) 55dB(XAIIテープ、EIAJ) Dolby NR in:10dB改善(5kHz以上) dbx in:91dB(XAIIテープ、WTD、1kHz、3%三次歪) |
入力端子 | Mic:0.25mV/適合インピーダンス400Ω~10kΩ Line:60mV/47kΩ |
出力端子 | Line:400mV/1.5kΩ Headphone:2mW/8Ω(適合インピーダンス8Ω~500Ω) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | AC18W |
最大外形寸法 | 幅430x高さ109x奥行331mm(ツマミ、ゴム脚含む) |
重量 | 約5.9kg |