Technics RS-B605
¥54,800(1987年頃)
解説
ドルビーHX-PROと3NRを搭載したカセットデッキ。
録音時に瞬間ごとに入力信号の高域成分を検出し、その変化に追随してバイアス電流を設定値により自動的に減らすように動作するドルビーHX-PROを搭載しています。
これにより、高域にとってオーバーバイアスを作り出さないよう、また低域にとっては、より理想的なバイアス量となるように働き、低域の特性を悪化させることなく高域の特性を大幅に改善しています。
NRシステムは、dbxに加えて、ドルビーB・Cも搭載した3NR設計となっており、用途に応じて多彩な使い分けが可能です。
またdbxNRとドルビーHX-PROシステムの併用により、HX-PROの高域特性の改善量を倍化させる効果が加わり、CDに迫るダイナミックレンジをほぼ全帯域で得ています。
テクニクス独自のclassAAを録音イコライザアンプに採用しています。
この回路では、電圧コントロールと電流ドライブをそれぞれ専用のアンプが分担しており、出力波形は負荷の影響を受けない電圧コントロールアンプが決定することにより、優れた波形応答を実現しています。
再生イコライザアンプには、デッキ専用のワンチップ・カスタムICを開発し、採用しています。
入力バイアス電流を従来の約1/100に削減するバイアスキャンセル方式の採用により、入力切換え時に発生するクリックや過渡的な動作点のズレを防止し、結合コンデンサも減らす事により、音質も向上しています。
静音設計の2モータ・フルロジックメカニズムを採用。
高硬度パーマロイヘッドを採用。
再生中の曲・次の曲の頭出しがすばやく行えるミュージックセレクタ搭載。
オートレックミュート搭載。
ワイドレンジ3色FLピークレベルメータ搭載。
LEDインジケータ付、オートテープセレクタ。
留守録に便利なタイマーレック&プレイ機能。
L/R独立マイク入力。
電子カウンタ。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
ヘッド | 録音・再生:高硬度パーマロイ 消去:ダブルギャップフェライト |
ワウフラッター | 0.06%(W.R.M.S.)±0.12%(W.Peak、EIAJ) |
周波数特性 | ノーマル(ED):20Hz~17kHz、30Hz~16kHz±3dB(EIAJ) CrO2(EX):20Hz~18kHz、30Hz~17kHz±3dB(EIAJ) メタル(EM):20Hz~19kHz、30Hz~18kHz±3dB(EIAJ) |
SN比 | NR off:56dB(EXテープ、WTD、1kHz、3%3次歪) Dolby B NR IN:66dB(EXテープ、CCIR) Dolby C NR IN:74dB(EXテープ、CCIR) dbx IN:92dB(EXテープ、WTD、1kHz、3%3次歪) |
入力端子 | ライン:60mV(入力IMP47kΩ) マイク:0.25mV(適合IMP400Ω~10kΩ) |
出力端子 | ライン:400mV(出力IMP3kΩ) ヘッドホン:80mV/8Ω(適合IMP8Ω~600Ω) |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 17W |
外形寸法 | 幅430x高さ114.5x奥行287mm |
重量 | 4.3kg |