Technics RS-690U
¥298,000(1976年頃)
解説
トランスポート部とアンプ部を独立した構成とし、各部の性能を極限まで追求したステレオカセットデッキ。
メカニズムにはDDモーターによるクローズドループ・ダブルキャプスタン方式を採用しています。
この方式ではFF用とREW用にそれぞれ専用のモーターを用いた3モーター方式を採用しており、安定したテープ走行や信頼性、耐久性を獲得しています。
ヘッド部にはHPFヘッドを用いた3ヘッド方式を採用しています。
DIN規格に準拠したピークメーターを搭載しています。
このメーターの応答速度は10msec・-1dB、3msec・-4dBとりそうに近づけています。また復帰時間は緩やかに設定されており(650msec)、レベルセッティングが容易に行えるようになっています。
オープンリールのプロ用テープデッキに準じる本格的なバイアス、イコライザ調整機能と、調整の基準信号を発振するオシレーターを内蔵しています。
テープの残り時間がわかる残量メーターを搭載しています。
このメーターは、供給リール側のリールモーターから回転速度による電圧の変化を検出しており、正確にテープの残量をチェックできます。
メカニズムの動作切換は、ICとスイッチングトランジスタを用いた純電子式コントロールを採用しています。
また、操作ボタンには電算機などに用いられているキーボードスイッチを採用しています。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーNRシステムを搭載しています。
さらに、テープの感度さを完全に補正するためキャリブレーションシステムを搭載しています。
録音アンプ部はダイナミックレンジを追及しており、-72dBの感度でリニアリティ55dBを確保しています。
また、再生アンプ部はSN比-132dB(入力換算)を実現しています。
2dBステップのディテント型ボリュームを搭載しています。
標準ラックサイズの寸法を採用しています。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
ヘッド構成 | 録音用:HPF 再生用:HPF 消去用:ダブルギャップフェライト |
使用モーター | DDモーターx1 コアレスモーターx2 |
周波数特性 | Normal:20Hz~18kHz CrO2:20Hz~20kHz |
SN比 | Dolby out:55dB Dolby in:5kHz以上10dB改善 |
ワウフラッター | 0.04%(WRMS) |
入力感度/インピーダンス | Mic:0.25mV(-72dB)/400Ω~20kΩ Line in:60mV(-24dB) |
出力レベル/インピーダンス | Line out:420mV(-7.5dB)/47kΩ以上 Headphone:0~900mV/8Ω |
使用半導体 | トランジスタ:141個 FET:6個 IC:6個 ダイオード:94個 その他半導体:16個 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 約40W |
外形寸法 | アンプ部:幅480x高さ173x奥行375mm トランスポート部:幅480x高さ193x奥行375mm |
重量 | アンプ部:約8.5kg トランスポート部:約13.5kg |
別売 | ワイヤレスリモートコントロールユニット RP-070(¥30,000) |