Technics RS-271U
¥49,800(1972年頃)
解説
ドルビーシステムやHPFヘッドを採用したカセットデッキ。
メカニズム部には1モーターのベルト駆動方式を採用しています。
モーターにはヒステリシスシンクロナス形のアウターローターモーターを採用しており、フライホイールには慣性質量の大きい精度の高いものを使用しています。
テープが終わった際の自動停止装置には光電方式を採用しており、正確な停止を実現しています。
ヘッド部にはホットプレスフェライトコアを用いたHPFヘッドを採用しています。
このヘッドはVTR用としてプロ用に開発されたヘッドで、ミュージックテープのダビング用として早くから使用されてきました。HPFはマンガン・亜鉛・フェライトの微粉末を高温高圧で成型したもので、透磁率が高く、耐摩耗性に優れたヘッドを実現しています。また、1000分の1ミリ単位の超精密加工で仕上げられることで優れたギャップ精度を実現しています。
このヘッドの推定寿命は約20万時間でギャップ幅は1.5ミクロンとなっています。
消去ヘッドにはクロームテープを考慮したフェライトヘッドを採用しています。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーシステムを搭載しています。
RS-271Uではドルビーレベル調節器を設けており、録音と再生のレベル合わせを正確に行えます。
メモリーリワインド機能を搭載しています。
カウンターと自動停止装置の組み合わせによってどこからでも頭出しが自動的に行えます。
クロームテープに対応したテープセレクターを搭載しています。
セレクターを切換えることでバイアス電流とイコライザを補正し、テープに応じた特性を発揮できます。
VUメーターを搭載しています。
録音用ボリュームと再生用ボリュームを独立して搭載しています。
表示ランプを設けており、動作状態が確認できます。
表示ランプは録音、ドルビー、クロームテープに対してランプが付きます。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
録音バイアス方式 | 交流バイアス方式、100kHz |
消去法式 | 交流消去方式 |
トラック方式 | 4トラック2チャンネルステレオ |
テープ速度 | 4.8cm/s |
録音時間 | 往復1時間(RT-60テープ使用時) |
周波数特性 | 30Hz~13kHz(Normal) 20Hz~15kHz(CrO2) |
SN比 | Dolby off:50dB Dolby on:58dB |
ワウ・フラッター | 0.12% |
入力感度/インピーダンス | Mic:0.3mV(-70dB)/600Ω~20kΩ適合 Line:30mV(-30dB)/78kΩ |
最大許容入力レベル | Line:10V以上 |
出力レベル/インピーダンス | Line out:0.5V(-6dB)/50kΩ以上 Headphone:8Ω |
録再コネクター | Rec/PB:EIAJ規格 |
使用半導体 | トランジスタ:34個 FET:2個 ダイオード:16個 整流器:1個 |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 約16W |
外形寸法 | 幅425x高さ125x奥行275mm |
重量 | 約6kg |
付属 | 試聴用カセットテープ ヘッドクリーニングテープ ステレオピンコード(RP-023) ダストカバー |
カセットデッキ RS-271U、プレイヤー SL-40、チューナー ST-3400、プリメインアンプ SU-3300、スピーカー SB-310