Technics SU-8077(77A)
¥69,800(1979年頃)
解説
ニューインテグレーテッドDCアンプシリーズのミドルクラス機として開発されたプリメインアンプ。
ハイレベル入力以降、スピーカー出力端子までの段間と負帰還から、時定数を持つコンデンサを追放したストレートDC方式を採用しており、超低域である直流域から、可聴帯域全般にわたって、忠実な波形伝送を実現しています。
また、電源や温度の変動によって動作点が移動したとき、これが入力信号となって、直流信号が入ったかのように出力側に超低域の信号が表れるDCドリフト対策として、差動、カレントミラーなどのペア素子の特性を厳密にそろえ、対処しています。
ストレートDC⇔via tone(トーンコントロール回路挿入)にオペレーション切換えが可能です。
高周波領域の歪を解消するため、コンセントレーテッドパワーブロックを1基採用しています。
1枚の放熱器ブロックに、大容量電解コンデンサ、電源回路、ドライブ回路、パワートランジスタなど大信号、大電流部をコンパクトに集中すると同時に、大電流部は最短距離で銅板を使って配置することで、電磁誘導などによる影響を徹底して抑え、100kHzにおよぶ超高域信号まで余裕をもって低歪に再生します。
出力レベルが見やすい純電子式FL(蛍光表示管)によるピークパワーメータを採用しています。
視差の影響がなくて見やすく、また左右チャンネルのバランスも読取りが容易なライティングバー平行表示を採用しています。
イコライザ回路初段に新開発のローノイズデュアルFETを用いたICL化を採用し、ローノイズ化を図っています。
また、MCカートリッジをダイレクトに使えるフォノMCポジションを搭載しています。
ボリュームには高精度ボリュームを採用しています。
中点でトーンコントロール素子が信号系から外れるトーンコントロール回路を採用しています。
Recセレクタを独立させ、操作性の良さを追及したセレクタレイアウトを採用しています。
イコライザサブソニックフィルタを採用しています。
シルバーとブラックの2種類のバリエーションがありました。
機種の定格
型式 | インテグレーテッドDCアンプ |
<tuner、aux→SP out 総合特性> | |
実効出力 | 20Hz~20kHz:60W+60W(8Ω、0.02%) 1kHz:62W+62W(8Ω、0.02%) |
全高調波歪率(20Hz~20kHz) | 0.008%(定格出力-3dB時) |
パワーバンド幅(THD 0.05%) | 5Hz~100kHz |
周波数特性(straight DC) | 20Hz~20kHz +0 -0.1dB 0.2Hz~120kHz +0 -3dB |
SN比(IHF-A、straight DC) | 108dB |
残留ノイズ(straight DC) | 300μV |
ダンピングファクタ | 40(8Ω) |
負荷インピーダンス | Main or Remote:4Ω~16Ω Main + Remote:8Ω~16Ω |
<その他特性> | |
入力感度/インピーダンス | Phono MM:2.5mV/47kΩ Phono MC:170μV/47Ω Tuner、Aux、Tape:200mV/47kΩ |
Phono最大許容入力(1kHz、RMS) | Phono MM:150mV Phono MC:8mV |
プリ部全高調波歪率(20Hz~20kHz) | Phono MM→Rec out:0.02% |
Phono SN比(IHF-A) | Phono MM:88dB Phono MC:70dB(250μV入力) |
Phono周波数特性 | 20Hz~20kHz、RIAA標準カーブ ±0.2dB |
トーンコントロール | Bass:±7.5dB(50Hz) Treble:±7.5dB(20kHz) |
フィルター | high:7kHz、-6dB/oct EQ subsonic:30Hz、-12dB/oct |
ラウドネスコントロール(VR -30dB) | +7dB(100Hz) |
ミューティング | -20dB |
出力電圧 | Rec out:200mV |
<総合> | |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 128W |
外形寸法 | 幅450x高さ142x奥行360mm |
重量 | 12.5kg |