Technics EAA-2010/SU-2010/SU-50A/Technics 50A
¥95,000(1969年6月発売)
¥95,000(1970年頃)
解説
テクニクス10A、20A、30A、40Aの一連の管球式アンプ開発技術を集大成して作り上げたソリッドステートプリメインアンプ。
型番がEAA-2010、SU-2010、SU-50Aと3回変更されています。
メインアンプ部は、2段構成の差動増幅回路と、2電源方式によるOCL回路を採用し、全段直結回路を構成しています。出力コンデンサの無い回路構成によって低域の特性が向上しており、安定性と直線性も向上しています。
プリアンプ部のイコライザ段は低雑音PNPトランジスタを用いた3段直結NF型で構成しており、ダイナミックレンジ不足を解消するとともに高いS/Nを得ています。
トーンコントロール回路には特殊2連ボリュームを用いたテクニクス独自の方式を採用しています。
この方式は銀導体と抵抗体を組合わせた特殊構造となっており、中点では両方のブラシが銀導体に触れるため、全てのコンデンサが回路から外れて抵抗のみの回路になり、フラットな特性が得られます。
トランジスタ4個とダイオード2個を用いた保護回路を搭載しています。
この回路ではパワートランジスタの動作点を検出して安全動作を保つ自動制御保護装置や、温度変化による自動修正回路を搭載しています。さらに、瞬間復帰型とすることで、過大電流が流れても信号がクリップするだけで動作が中断しません。
フロントパネルはプッシュボタン式の入力選択ボタンや大型の音量ツマミなどを採用し、使いやすさを向上しています。
また、スイッチを入れるとフロントパネルの文字が浮かび上がるデザインを採用しています。
プリアウト端子は定格出力1VのLow端子と5VのHigh端子の2系統を搭載しています。
4系統のACアウトレットを搭載しています。
2系統のスピーカー接続端子を搭載しています。
機種の定格
型式 | ソリッドステートプリメインアンプ | ||||
回路方式 | 全段直結差動増幅 SEPP OTL~OCL回路 |
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<パワーアンプ部> | |||||
ミュージックパワー(IHF) | 120W(4Ω) 80W(8Ω) 50W(16Ω) |
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定格出力(IHF) | 40W/40W(4Ω) 30W/30W(8Ω) 20W/20W(16Ω) |
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周波数特性(定格出力時) | 5Hz~150kHz | ||||
S/N比 | 95dB以上(IHF、Aネットワーク、入力ショート) | ||||
入力感度/インピーダンス | 1V/50kΩ | ||||
ダンピングファクター | 150(8Ω) | ||||
適合負荷インピーダンス | 4Ω~16Ω | ||||
トランジスタ保護回路 | ASO検出方式瞬間復帰型 | ||||
<プリアンプ部> | |||||
入力感度/インピーダンス (1kHz、Volume max) |
Phono1、2:1mV/47kΩ Tuner:100mV/70kΩ Aux1、2:100mV/70kΩ |
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最大許容入力 (1kHz、歪率0.1%) |
Phono1、2:140mV Tuner:10V Aux1、2:10V |
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出力電圧/インピーダンス |
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テープモニター | Rec out:100mV/200Ω Playback:100mV/70kΩ
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SN比(IHF、Aネットワーク、 入力ショート) |
Phono1、2:70dB以上 Tuner:90dB以上 Aux1、2:90dB以上 |
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全高調波歪率 | 0.1%以下 | ||||
周波数特性 |
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トーンコントロール | Bass:+15dB~-15dB ターンオーバー周波数:250Hz、500Hz Treble:+15dB~-15dB ターンオーバー周波数:2.5kHz、5kHz |
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フィルター | 低域:30Hz、-12dB/oct 高域:8kHz、-12dB/oct |
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ミューティング | -20dB | ||||
<総合> | |||||
使用半導体 |
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電源 | AC100V/117V/220V/240V、50/60Hz | ||||
ACアウトレット | Switched:3系統 Unswitched:1系統 |
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消費電力 | 定格出力時:175VA 無信号時:37VA |
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外形寸法 | 幅420x高さ147x奥行325mm | ||||
重量 | 13.5kg |