TEAC VRDS-8
¥95,000(1997年頃)
解説
DSRLLサーキットやVRDSメカニズムを搭載したCDプレイヤー。
ESOTERIC D-3にも搭載されたDSRLL(Digital Servo Ratio Locked Loop)回路を搭載しており、3Hz以上の可聴帯域に発生するジッターを1/100(40dB)に激減させています。
8倍オーバーサンプリングからさらにオーバーサンプリングする際に、移動平均を置くポイントを選択できるOS
Point切換スイッチを搭載しています。
sinでは、エソテリックのD/Aコンバーターにも採用されているサイン波上に補間値を置くサイン波移動平均回路によって12/24fsを実現しています。これにより後段のアナログ補間での位相歪の発生を最小限に防止しています。
16fsでは、単純移動平均による直線補間を行います。また、8fsではシフト量をゼロとしています。
デジタルフィルターの高域帯域特性を切換えられるDF Range切換スイッチを搭載しています。
standardでは20kHz以上の信号を急峻にカットし、wideでは緩やかにカットします。
ディスクごとに理想のサーボ量を調整するデジタルサーボ回路を搭載しています。
デジタルサーボでは、フォーカス・オフセット、トラッキング・バランス、フォーカス・ゲイン、トラッキング・ゲインの各サーボ量を適切にコントロールし、安定したサーボ電流によってジッターの発生を極少に抑えています。
メカニズム部にはVRDS(Vibration-Free Rigid Disc - Clamping System)を搭載しています。
VRDSメカニズムでは、ディスクと全く同径のターンテーブルにディスクをクランプすることで、ディスク自身が持つ固有の歪みやソリによる振動や共振を排除しています。
また、ターンテーブルの圧着面には極めて緩やかな傾斜を持たせてあり、ディスク自身の持つ歪みやソリを矯正しています。さらに、ターンテーブルと同角度に精密調整されたピックアップによって常にピックアップ光軸中心でのピット読取りを実現することで、不要なサーボ電流を極少に抑えています。
シャーシには厚肉スチールボードを、フロントパネルにはアルミ無垢押し出し材を採用しています。
また、重量級のメカ部と電源トランスをセンターに、アナログ回路・電源回路をそれぞれ左右にレイアウトした3ブロック方式を採用しており、ブロックを仕切る壁を補強に利用することでより強靭なコンストラクションとなっています。
また、VRDSメカニズムアッセンブリーには専用のメカベース・シャーシを配する事で振動や共振を抑えています。
TOSリンクによる光デジタルアウトをフロントパネルに搭載しています。
コンデンサーやダイオードには厳選されたオーディオ専用パーツを採用しています。また、大容量トランスや真鍮削り出し金メッキRCAプラグ、デジタルボリュームなどの高級パーツを採用しています。
メモイン/ロケート機能を搭載しており、リモコン操作による頭出しメモリープレイが可能です。
タイマーロケートメモリー(TLM)を搭載しており、好みのところからタイマースタートができます。
デジタルボリュームを搭載しています。
ディスプレイのON/OFFが可能です。
ランダムメモリープログラムやデリートプログラム、4モードリピートが可能です。
タイマープレイが可能です。
3モードタイムカウンターを搭載しています。
ゴールドとブラックの2種類のカラーバリエーションがありました。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
オーディオチャンネル数 | 2チャンネル |
周波数特性 | 1Hz~20kHz ±0.3dB |
SN比 | 110dB以上(EIAJ) |
ダイナミックレンジ | 99dB以上(EIAJ) |
全高調波歪率 | 0.0015%(EIAJ) |
ワウフラッター | 測定限界値以下(水晶発振精度) |
チャンネルセパレーション | 110dB以上(EIAJ) |
デジタル出力 | Coaxial(同軸):0.5Vp-p/75Ω Optical(光):-15dBm~-21dBm |
アナログ出力 | 2.2Vrms(RCA) |
D/Aコンバーター | アドバンスド・サインマグニチュード方式20bit 4DAC |
デジタルフィルター | 25bit8倍、16倍、12/24倍オーバーサンプリング(切換方式) |
アナログフィルター | 3次バターワースフィルター |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 20W |
外形寸法 | 幅442x高さ100x奥行366mm(脚含む) |
重量 | 9kg |
付属 | ワイヤレスリモコン |