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V-8000Sの画像
 解説 

ドルビーS-NRを搭載したVシリーズのカセットデッキ。

ノイズリダクションシステムとして従来からのドルビーB/C-NRに加えてドルビーS-NRを搭載しています。
ドルビーSはドルビーBやCの技術をベースに業務用システムのドルビーSRの動作原理を継承した方式で、高域24dBに加え低域で10dBと全帯域での大幅なノイズの低減効果を実現しています。また、高精度な信号制御着jy痛によってNRシステム特有のブリージング現象を大きく抑え、テープ固有のノイズを解消しています。

Vシリーズではセンターマウント方式を採用しており、テープ走行メカニズムを構造的にも視覚的にも安定性の高い中央部に配置し、重量配分の偏りをなくすことでシャーシの歪などの発生を大幅に減少しています。
さらに、脚部から離れた位置となることで外部振動が伝わりにくく、影響が少ないメカニズムを構築しています。

ヘッド部にはPCOCC巻線コバルトアモルファル録音・再生コンビネーション3ヘッドを搭載しています。
アモルファスの非結晶構造を生かして14層にラミネート化することで渦電流損失を抑え、高域特性も向上しています。さらに、微小信号を扱うヘッド部での僅かな歪や伝送ロスを抑えるため、内部巻線には高効率伝送素材として定評ある純度99.997%PCOCC(単結晶高純度無酸素銅)を採用しています。
ヘッドベースには亜鉛合金ダイキャストを使用しており、振動によるヘッド部への影響を抑えて変調ノイズを低減しています。また、ヘッドを正確に位置決めすることでアジマス角度や高域特性、位相特性を長期間にわたって高精度に維持しています。

メカニズム部には3モーター方式を採用することで各セクションを確実に効率よく駆動しています。
また、クローズドループ・デュアルキャプスタン方式を採用しており、ヘッドの両側に配置した2組のキャプスタンとピンチローラーがテープテンションを一定に保つとともに微振動などの外部からの影響を排除し、優れた走行性能を確保しています。
さらに、左右のピンチローラーの径をわずかに変えた周波数分散型とすることで回転計の周期的変動をキャンセルし、ワウフラッターを大幅に低減しています。また、キャプスタンにはサブミクロン・オーダーの精密なエッチング処理を施し、テープのグリップ力を大きく高め、僅かなテープスリップを防止しています。
また、キャプスタンモーター軸に高精度大型フライホイールを搭載しており、慣性質量を大幅に増大して安定した回転を実現しています。

アンチスタティック・カセットスタビライザーを搭載しており、カセットハーフ全体を強力に圧着してローディングすることで有害な微振動を徹底的に排除しています。
また、アーム部は2mm厚アルミの2層構造とし、カセットホルダー部は1.6mm厚の鋼板で高剛性化することで共振を抑える耐振構造とするとともに、ホルダー部のたわみや変形を防いでいます。
さらに、カセットハーフの帯電によってヘッド周辺部などの埃を引き寄せることでドロップアウトやテープが痛むのを防ぐため、常にハーフに圧着する高導電性の特殊パットを装備しています。この特殊パッドでは静電気を逃がしてハーフの帯電を防ぎ、トラブルの発生を抑えています。

カセットハーフでは構造上反りが発生します。一般的な方式ではこれを4ポイントで抑えていますが、いずれか一箇所が浮いてしまう可能性があり、ガタつきによる振動の原因となっていました。
Vシリーズではトライアングルカセットサポートシステムを採用しており、最も有効な3点で確実に支持することでガタつきを解消しています。

カセットリッドには特殊耐振素材を使用するとともに、補強リブを加えることで微振動の分散・吸収を図っています。

アンプ部には2電源、ダイレクトカップリング方式による全段モノラル・オールDC構成アンプを採用しており、左右チャンネル間の干渉を排除しています。
また、ヘッドアンプ部も入力カップリングコンデンサーを排除したFET差動入力DCアンプとすることで低域のノイズ特性を大きく改善し、全帯域にわたる周波数特性を向上しています。

回路部は線材を極力減らし最短経路設計を採用することで線材の引き回しによる音質の劣化やノイズ干渉を抑えています。
特に録音ボリュームと入力端子は直結構造とし、入力信号はダイレクトにラインアンプ部に送り込まれるように設計されています。

電源部には大型電源トランスを採用しており、トランス巻線からメカニズム系と録再アンプ系を完全独立構造とすることで干渉を抑えています。
また、V-8000Sでは電源部にカスタムメイドのオーディオ専用大容量コンデンサーを投入し、グレードアップを図っています。

各回路部は内部シャーシで分離されたレイアウトを採用しており、入力部、コントロール部、アンプ部、ディスプレイ部、メカニズム部を完全にシールドすることで、各セクション相互の電気的、物理的な干渉を排除しています。
さらに、メカニズム部専用シャーシに加えて独立したサイドシャーシ、フロントとリア部を結ぶセンターシャーシを採用しており、底面全体を支える重量級ボトムシャーシの上にしっかりと組み上げています。しかも、フロントとリアのパネル、逆U字のトップパネルとを強固に一体化することで高い剛性を達成しています。
V-8000Sでは5スクリューマウント・トップパネルや制振サイド・パネルで強固に一体化を図っています。また、トップパネルに1.6mm厚の重量級スチールダンパー材をマウントし、共振や形状歪を抑制するとともに大幅な重量アップで本体の安定性を向上しています。

左右チャンネル独立のキャリブレーションシステムを搭載しています。
調整時は自動的にメータースケールが変わり、内蔵発振器を用いた正確な調整が可能です。

ドルビーHXプロを搭載しており、高域特性を改善できます。

視認性に優れたダブルFLディスプレイを搭載しています。
このディスプレイでは、瞬時のピーク値を正確にdB表示するデジタルピークマージン表示や、リニアタイム・テープカウンターなどの機能を搭載しています。

前後15曲のCPS自動選曲機能を搭載しています。

CDダイレクト機能を搭載しています。
また、CDの録音レベルが簡単にわかるCDレベルチェック機能を搭載しています。

電源コードには極性表示付きのOFC材による大容量タイプを採用しています。
さらに、操作の感触に拘った録音ボリュームや劣化の少ない金メッキ端子、カスタムメイドのオーディオ専用コンデンサーなどのパーツを採用しています。

リターンtoゼロ機能やオートモニター、オートテープセレクター、4秒間のオートレックミュートなどの機能を搭載しています。

パワーローディング/パワーイジェクト機能によってスムーズで確実な動作を可能にしています。

CDシンク機能に対応しており、CD/DECK SYNC端子付きのティアック製CDプレイヤーとのシンクロが可能です。

ワイヤレスリモコンが付属しています。
このリモコンではディスプレイのON/OFFが可能です。

機種の定格
型式 カセットデッキ
ヘッド 録音・再生:PCOCCコバルトアモルファスコンビネーションヘッド
消去:フェライトヘッド
モーター キャプスタン用:クォーツロックPLL DDモーター
リール用:DCモーター
メカニズム用:DCモーター
ワウフラッター 0.022%(W.RMS)
±0.04%(W.Peak、EIAJ)
周波数特性(EIAJ) 15Hz〜21kHz ±3dB(メタルテープ)
15Hz〜20kHz ±3dB(クロームテープ)
15Hz〜18kHz ±3dB(ノーマルテープ)
SN比 58dB(NR off、規定録音レベル、EIAJ)
84dB(ドルビーS NR on、CCIR/ARM)
早巻時間 約85秒(C-60テープ)
入力感度/インピーダンス ライン:97mV/50kΩ
CDダイレクト:155mV/50kΩ
出力 ライン:0.69V/50kΩ
ヘッドホン:2mW/8Ω
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 23W
外形寸法 幅471×高さ149×奥行355mm
重量 10.5kg
付属 ワイヤレスリモコン
別売 CDシンクロ・コード WR-7000(\980)