TEAC V-4RX
¥79,800(1983年頃)
解説
dbxやパラメトリック・イコライザーを搭載したカセットデッキ。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーBタイプに加えてdbxシステムを搭載しています。
dbxでは入力信号のダイナミックレンジをデシベルで1/2に圧縮して録音し、再生時に2倍に伸長して元に戻すことで110dBのダイナミックレンジを実現しています。さらにノイズレベルを全帯域にわたって30~40dB低減する事が可能です。
また、dbxエンコードされたレコードの再生にも対応するため、dbx DISCポジションを装備しています。
パラメトリックイコライザーを装備しており、中心周波数60Hz~500Hzで±15dBの調整が可能です。
再生時だけでなく録音時にも使用でき、オリジナルテープの作成が可能です。例えば、平坦な特性でテープを小型スピーカーで再生する際に100Hz~400Hz近辺をブーストする事でワイドレンジ感のあるテープが仕上げられます。また、オンマイク録音で生じる200Hz以下の低域の不自然さをカットする補正回路としても使用できます。
蛍光表示管によるデジタル表示の電子カウンターを装備しています。
録音・再生、早送り・巻き戻しの際に走行時間を分秒単位でリニア表示でき、テープ残量の目安にも利用できます。
録再ヘッドにCA(コバルト・アモルファス)ヘッドを採用しています。
このヘッドは従来のセンダストヘッドの約4倍の13層ラミネート構造となっており、過電流損失が少なく高域周波数特性に優れ、耐久性も向上しています。
ディスプレイ部には2色FL管によるピークプログラムレベルメーターを装備しています。
操作部には専用ICを用いたロジックコントロールを採用しており、クイックファンクションを実現しています。
ブロックリピート機構を装備しており、カウンター(00.00)と任意の位置(巻き戻しした地点)でリピートできます。
曲の頭出しに便利なカウンターメモリー機構を搭載しています。
カウンター(00.00)でメモリーストップ、プレイ、リピート動作が可能です。
タイマースタンバイ機構を搭載しており、別売りタイマーを組み合わせる事で留守録音や目覚まし再生が可能です。
Rec Mute機能を搭載しています。
ヘッドホンモニター時に音量調整できる出力ボリュームを装備しています。
入力ボリュームにはロングストローク(100mm)のスライド式ボリュームを採用しています。
別売りオプションとしてリモートコントロールユニットがありました。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
トラック形式 | 4トラック・2チャンネル・ステレオ方式 |
ヘッド | 2ヘッド |
使用テープ | C-30~C-90 |
テープ速度 | 4.8cm/s |
駆動モーター | キャプスタン用:電子制御DCモーターx1 リール用:DCモーターx1 |
駆動方式 | シングルキャプスタン |
ワウ・フラッター | 0.035%(Wrms) |
早巻時間 | 約90秒(C-60テープ) |
周波数特性(総合) | メタルテープ:20Hz~20kHz |
S/N比(3%THDレベル、WTD) | NR off:60dB Dolby B in:70dB(5kHz) dbx in:92dB(1kHz) |
ダイナミックレンジ | 110dB(dbx in、1kHzピーク) |
入力感度/インピーダンス | Mic:0.25mV/-72dB/200Ω以上適合 Line:60mV/50kΩ |
出力レベル/インピーダンス | Line:0.3V/50kΩ以上 Headphone:最大100mW/8Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 28W |
外形寸法 | 幅436x高さ108x奥行270mm |
重量 | 7kg |
別売 | リモートコントロールユニット RC-102(¥6,500) |