TEAC T-9100
価格不明(1974年頃)
解説
業務用デッキをオーディオ機器と接続できるように考慮した3モーター・3ヘッド業務用テープレコーダー。
T-9100の通常モデルは2トラック2チャンネルですが、4トラック4チャンネル(テープ幅1/4インチ及び1/2インチ)のバージョンも受注しており、2種類のバージョンが存在しています。また、4トラック4チャンネルの場合synchro回路を装備しています。
標準仕様としてScotch#206テープにバイアス及びイコライザーが調整されていますが、受注の際に指定されたテープに合わせた調整も行われていました。
テープトランスポート部は、放送局やスタジオでの音録りを目的に設計されたR-700シリーズ業務用テープレコーダーをベースにしています。
ヘッドには高硬度パーマロイヘッドを採用しています。
高域の変調ノイズを除くスクレープ・フィルターを搭載しています。
編集に便利なエディットスイッチを搭載しています。
ロックができるキューレバーを搭載しています。
アンプ部はR-740の業務用録音再生アンプをハイインピーダンスに変更した高性能タイプとなっています。
エキスパンデッドスケールの大型VUメーターや、+8VUで点灯するピークレベルインジケーターを搭載しています。
入出力レベル調整用に、ステッパー付きのアッテネーターを搭載しています。
このアッテネーターは10dBの場所に0VUマークが付いています。
最適バイアスがチェックできるバイアスモニタースイッチを搭載しています。
プラグインユニットを採用しており、保守・調整が容易になっています。
T-9100シリーズにはマイクアンプ部を搭載していないため、マイク録音を行う場合には別売のマイクアンプユニットを使用します。
試験成績書が付属しています。
周波数特性はBruel&Kjaer社製レベルレコーダーで測定されています。
機種の定格
型式 | テープレコーダー |
トラック形式 | 2トラック・2チャンネル・ステレオ方式 4トラック・4チャンネル(別注) |
ヘッド | 消去、録音及び再生(3ヘッド) |
モーター | キャプスタン用:2速度ヒステリシスシンクロナスモーターx1 リール用:エディカレントインダクションモーターx2 |
リール | 26形(10号)、17形(7号) |
テープ速さ | 38cm/s、19cm/s(±0.3%) |
ワウフラッター | 38cm/s:0.04%(wrms) 19cm/s:0.06%(wrms) |
周波数特性 | 38cm/s:30Hz~20kHz ±3dB 19cm/s:30Hz~18kHz ±3dB |
SN比(総合) | 63dB(3%歪レベル、聴感補正) |
歪率(総合) | 1%(規準レベル) |
チャンネルセパレーション | 50dB(1kHz) |
イコライゼーション | 38cm/s:3180+35μs 19cm/s:3180+50μs |
早巻時間 | 120秒(740mテープ) |
入力 | Line:0.245V/30kΩ Mic(別売ユニット):最低入力レベル-70dBm インピーダンス600Ω平衡 |
出力 | Line:0.775V/10kΩ以上 Headphone:8Ω |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 220W |
外形寸法 | テープ部:幅520x高さ456x奥行272mm アンプ部:幅520x高さ232x奥行295mm |
重量 | テープトランスポート部:約32kg アンプ部:約12kg |
別売 | マイクユニット syunchro回路(4チャンネル時) リモートコントロールユニット コンソールキャビネット ポータブルケース(アンプ用/テープトランスポート用) |