TEAC P-500
¥80,000(1989年頃)
解説
大径圧着式テーパード・ターンテーブルを採用したVRDS機構を搭載したCDトランスポート。
メカニズム部には、ティアック独自の大径圧着式テーパード・ターンテーブルを用いたVRDS機構(Vibration-Free
Rigid Disc-Clamping System)を採用しています。
VRDS機構では、ディスクを密着させるように微妙な角度を持たせたターンテーブルに対し、コバルト・マグネットの強力な磁力の反発力を利用したマグネ・フローティング・クランパーヘッドがディスクを圧着することで、ディスクのソリや偏心を矯正し、不要な振動を排除しています。また、ターンテーブルと極めて厳密に角度調整されたピックアップを用いることで、常に光軸の中心でピットを読み取る事が可能です。これにより、振動やディスクのソリ等に起因するジッター発生を極少に抑え、正確で安定した元信号処理を実現しています。さらに、ピットをより正確に読み取ることでサーボ電流の変動等も低減し、サーボ時のレンズ部や駆動部全体の振動で発生するノイズを極小にしています。
また、メカニズム部の構造は、ターンテーブル一体構造のディスク・ドライブ・モーターをアルミダイキャスト・シャーシ上部に固定する構造となっており、ピックアップを分離することで振動を排除しています。
シャーシはツイン・ボトム・シャーシを採用しており、肉厚のアルミフロントパネルと強固に一体化したハイリジット構造となっています。また、大型インシュレーターの採用やコンパクトボディの採用により、外部振動や音圧の影響を低減しています。
ドライブ部のベースには新開発のハイセラ・ベースを採用しています。このハイセラ・ベースは金属とセラミック粉末を合成したもので、高い制振性と高精度を実現しています。
さらに、ドライブ全体をフローティング・サスペンションで保持し、光学系メカニズムと駆動部を内部共振や外部振動から保護しています。
ピックアップ部には3ビームピックアップを採用しています。また、ピックアップ部のモーターには新開発リニア・モーターを採用しています。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDドライブユニット |
<オーディオ> | |
デジタル出力 | 同軸:0.5Vp-p/75Ω |
<ピックアップ> | |
方式 | 対物レンズ駆動、光学式3ビーム |
対物レンズ駆動方式 | 2次元平行駆動 |
光源 | 半導体レーザー |
波長 | 780nm |
<フォーマット> | |
標本化周波数 | 44.1kHz |
量子化ビット数 | 16ビットリニア/チャンネル |
伝送レート | 4.3218Mb/sec. |
変調方式 | EFM |
エラー訂正方式 | CIRC |
<その他> | |
電源 | 100V、AC50/60Hz |
消費電力 | 10W |
外形寸法 | 幅225x高さ138x奥行400mm |
重量 | 6.0kg |
付属 | ワイヤレスリモコン |