TEAC CD-P4000
¥45,000(1990年頃)
解説
MASH方式1ビットDACを採用したCDプレイヤー。
D/A変換部にはMASH方式1ビットDACを採用しています。
この方式では超精度クリスタル発振によるクロックを基準としており、縦軸(振動軸)方向を1ビットに固定し、横軸(時間軸)方向での徹底した高精度化を図っています。これにより階調誤差の極めて少ない微分直線性に優れたD/A変換システムのノイズ・シェーピング方式を実現し18ビット相当の可聴帯域分解能を獲得しています。
CD-P4000ではこのシステムを採用することでマルチビットでは避けることのできないゼロクロス歪を理論的にゼロとし、低いレベル時の優れたリニアリティを獲得しています。さらに、可聴帯域での量子化ノイズを極小となるため高いS/N比を獲得しています。
デジタルフィルターには18ビット4倍オーバーサンプリングデジタルフィルターを搭載しています。
サーボ機構にはCNサーボを採用しており、アクチュエーターへの駆動電圧を高精度ローパスフィルターによってフィルタリングすることで、サーボ電流以外の不必要なノイズ成分を極小に抑えています。
ディアック独自のT.F.H.S.(Track Focus Holding System)を搭載しています。
この回路では、ディスク面に傷や汚れがあるとトラッキングエラー信号(上/下)とフォーカスエラー信号(左/右)を正確に読み取ることで傷や汚れ直前のトレース信号をピックアップがそのまま保持します。そして、傷や汚れを通過した後、速やかに同一トラックのピットを読み始め、音飛びを防ぎブラック・ドットにも強い安定したピックアップアビリティを獲得しています。
スピーカーからの音圧を直接受けやすいフロントパネルには充分な肉厚と重量を持つアルミ引き抜き材を採用しており、これを2重構造とし塩ビ処理した肉厚鋼板のボンネットと強固にジョイントさせています。また、フロントパネルには必要なキーのみを配置し、開口部をできるだけ少なくすることによって音圧の影響を排除しています。
リモコンで操作できるデジタルボリュームを採用しています。
タイムエディット機能を搭載しており、テープダビングする際にテープの長さを入力するだけでA面・B面にはいる曲を自動的にプログラミングできます。
CDシンク機構を搭載しており、ティアックのカセットデッキに接続するだけでCDとカセットのシンクロダビングができます。
インデックスサーチ、最大20曲のランダムメモリープログラム、デリートプログラム、ミュージックスキップ、ミュージックサーチ、キューロック、1曲/全曲/プログラム/A-B間リピートなどの機能を搭載しています。
オートスペース機能を搭載しており、約4秒の曲間が設定できます。
3モードタイムカウンター機能を搭載しており、経過時間、一曲残量時間、総残量時間の表示が可能です。
タイマープレイ機能を搭載しており、別売タイマーを用いて希望の時刻からの演奏開始が可能です。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | CDプレイヤー |
オーディオチャンネル数 | 2チャンネル |
周波数特性 | 1Hz~20kHz ±0.5dB |
SN比 | 106dB以上(1kHz) |
ダイナミックレンジ | 97dB以上(1kHz) |
高調波歪率 | 0.002%以下(1kHz) |
ワウ・フラッター | 測定限界値以下(水晶振動子精度) |
チャンネルセパレーション | 100dB以上(1kHz) |
アナログ出力 | 可変:2.5Vrms |
デジタル出力 | 光:-15~-21dBm |
ヘッドホン出力 | 36mW(33Ω負荷) |
ピックアップ方式 | 対物レンズ駆動、光学式3ビーム |
対物レンズ駆動方式 | 2次元平行駆動 |
光源 | AlGaAs半導体レーザー |
波長 | 780nm |
標本化周波数 | 44.1kHz |
量子化ビット数 | 16ビット・リニア/チャンネル |
伝送レート | 4.3218Mb/sec |
D/Aコンバーター | MASH方式 |
デジタルフィルター | 18ビット4倍オーバーサンプリングデジタルフィルター |
アナログフィルター | 3次アナログフィルター |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 12W |
外径寸法 | 幅435x高さ120x奥行290mm |
重量 | 5.0kg |
付属 | リモコン RC-388 |