オーディオの足跡
ハイレゾ音源配信 e-onkyo music

A-5300の画像

TEAC A-5300 \159,000(1973年頃)

解説
デッキ作り20年の経験とノウハウ、さらに最新の技術を集約することで、高性能と操作性の改善を図ったテープデッキ。

メカニズム部にはDCサーボ電子整流子モーターによるダイレクトドライブ方式を採用しています。ダイレクトドライブ方式は、減速機構によるスリップや回転ムラが少ないという特長を持っています。また、88mmφアウターローター方式のフライホイールと高精度キャプスタンにより、優れた回転メカニズムを実現しています。
A-5300のモーターには、駆動コイルと並列にサーボ用の検出コイルが巻かれています。モーターが回転すると、サーボ検出用のコイルには回転数に比例した電圧が発生します。これを制御電圧に変換し、モーターのサーボアンプに送込み、回転が速くなればモーターの駆動電圧を下げ、遅くなると電圧を上げて常にモーターの回転が一定になるようにコントロールしています。また、正確な回転を得るために、キャプスタンシャフトに真円度0.15ミクロンという厳しい精度で製造されたものを使用しています。

リールモーターには、テープのテンションに対して理想的なトルク性能を持ち、コッキングや振動の少ないDCリールモーターを採用しています。これにより高域のフラッター特性が改善されています。
また、小型軽量化によって、発熱や消費電力が極めて少なくなり、効率が改善されています。さらに、モーターのブレーキ機構もテープ保護のための配慮がされており、テープが傷むのを防いでいます。

テープデッキの駆動部にICロジック・コントロール回路を採用しています。ソフトタッチのキーボードスイッチと組み合わせることで、全ての操作モードを電子制御しています。
メカニズムの動作は10数個のICを使ったロジック回路によりコントロールされています。また、使用頻度の多いスイッチは、卓上電子計算機に使われている信頼度の高いキーボードスイッチを採用しています。
このICロジック・コントロール回路とDCモーターの組み合わせによって、ICロジック回路の各モードの出力信号が、トランジスタのスイッチング回路を駆動させ、プランジャーソレノイド・モーターを作動させるため、操作時のクリックノイズが少なくなっています。

リアルタイムポーズ機構を搭載しています。
A-5300では、ピンチローラーを動作させるプランジャーに、定速走行用に加えて、ポーズ専用のプランジャーソレノイドを採用しています。これにより、録音モードからポーズに入ると、ピンチローラーが働いてリフターが引き込み、テープが消去/録音/再生それぞれのヘッドにタッチしたまま大気します。さらに、ピンチローラーは従来のポーズ機構のようにストップ状態に戻らず、キャプスタンに極めて近い位置にあるため、録音を開始すると、すぐにテープが送られます。

ローノイズテープとレギュラーテープに最適なバイアスとイコライザーを与える独立した切換スイッチを搭載しています。さらに、録音レベルが3VU高くとれるレベル切換スイッチによって、ローノイズテープの3〜5dB広いダイナミックマージンを生かしています。

高精度・大型ダブルスケールでエキスパンデッドタイプのVUメーターを搭載しています。
レベル切換スイッチと連動しており、使用するテープによってレベルの最高がプラス6VU(high)と、プラス3VU(normal)に使いわけることができます。

ヘッドには高硬度パーマロイヘッドを採用しています。

入出力のレベルのマーキングに便利なメモリーマーカーを搭載したボリュームを採用しています。

テープ(ベース面)の終わりにセンシング箔を貼ることでオートリバースが可能です。また、テープ(磁性面)の始めと終わりに箔を貼れば、リピート再生g赤脳です。

マイク入力とライン入力を独立して送込む回路設計となっており、マイクとラインのミキシングが可能です。

テープが巻き終るとメカニズムが自動的に停止するシャットオフアームを搭載しています。

プログラムの位置の頭出しに便利な4桁のインデックスカウンターを搭載しています。

リールの厚みの違いによって、テープがリールに擦って傷つかないように、リール台高さ調整機構を搭載しています。

クイックロック・リールクランパーを採用しており、シャフトを右に回すだけでリールのセットが可能です。

2系統のシステムが使いわけできるInput/Output端子を2系統搭載しています。

別売りのタイマーコントロールアダプターとタイマーを組み合わせることでタイマー録音/再生が可能です。

別売りのリモートコントロールユニットを使用することで離れた場所からの操作が可能です。
 
 
内部レイアウト
DCサーボ電子整流子モーター
内部構造
従来のACリールモーター(奥)とA-5300のリールモーター(手前)
DCリールモーターの内部
ICロジックコントロール回路
 
機種の定格
型式 テープデッキ
トラック形式 4トラック・2チャンネル・ステレオ方式
ヘッド 消去、録音、再生、リバース再生(4ヘッド)
リール 17型(7号)および12型(5号)
モーター キャプスタン用:ダイレクトドライブDCサーボモーター
リール用:コアレスローター・DCモーター×2
ワウ・フラッター 19cm:0.06%
9.5cm:0.09%
周波数特性 19cm:30Hz〜28kHz(40Hz〜24kHz ±3dB)
9.5cm:30Hz〜20kHz(40Hz〜16kHz ±3dB)
SN比 60dB
歪率 1%(標準レベル)
クロストーク 60dB(1kHz)
ステレオセパレーション 50dB(1kHz)
早巻時間 150秒(550mテープ)
入力 Mic:0.25mV/-72dB(適合マイク:600Ω〜10kΩ)
Line:0.1V/100kΩ以上
出力 Line:0.3V/負荷10kΩ以上
Headphone:8Ω
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 60W
外形寸法 幅443×高さ537×奥行225mm
重量 20kg
別売 リモートコントロールユニット RC-150(\7,500)
タイマーコントロールアダプター RC-350(\6,000)
コンデンサーマイクロホン MC-201(\13,000)
ヘッドホン HP-103(\6,500)
ヘッド&ラバークリーナー TZ-251(\700)
ヘッドイレーサー E-1(\2,500)
17型リール(シングルパック用) RE-701(\400)
17型リール(ツインパック用) RE-702(\400)
17型金属リール(ツインパック用) RE-711(\1,000)