TEAC A-380
¥65,800(1976年頃)
解説
クイックオートローディングシステムを採用したカセットデッキ。
クイックオートローディングシステムを搭載しており、テープをカセットキャリアに乗せて軽く押せば、あとは自動的にテープがセットされます。このメカニズムは、耐久性のあるシンプルなメカニカル方式を採用しており、テープを前後逆に入れたり、カセットキャリアだけを押しても動作しないよう、セーフティロックが組み込まれています。
テープのセット角は、カセットが見やすい30゜に設計されており、オレンジ色の下地イタと照明ランプにより、テープの走行状態が確認できます。
クローム/フェリクローム/ハイファイなど、それぞれのテープに合わせて最低な条件になるように、バイアスとイコライザーが独立した3段切換機構を搭載しています。
メモリーカウンターを搭載しており、カウンターをあらかじめ000にプリセットしておけば、巻き戻し時に999で自動的にストップします。
ヘッドやピンチローラーのメンテナンスが簡単にできるメンテナンスカバーが設けられています。
このカバーを開けると、キャプスタンやピンチローラー、ヘッドなどのテープ走行系が一目で確認でき、クリーニングや消磁が楽に行えます。
メカニズム部には周波数発電機(FG)を内蔵したDCサーボモーターを搭載しています。電源変動などによるモーターの回転変化をFGの周波数変化として取り出し、基準発振器の周波数と比較してモーターを制御しています。
DCサーボモーターの安定した回転駆動力を研磨平ベルトを介して精密加工のキャプスタンに伝達し、駆動しています。
ノイズリダクションシステムとして、テープヒスを減少させるドルビーシステムを搭載しています。
ラインの入力をマイクアンプを経由せずにダイレクトに録音アンプに送る入力切換スイッチを搭載しています。
これによりライン入力のダイナミックレンジが改善され、ドルビー効果が十分に発揮できます。
アウトプットボリュームを搭載しています。このボリュームはメーターの再生レベルと連動しており、メーターの指針の位置によって出力レベルが何Vか分かります。
オートエンドストップ機構を採用しており、PlayまたはRecでテープが巻き終ると自動的にストップし、メカニズムが解除されます。
別売りのタイマーと組み合わせることでタイマー録音/再生が可能です。
待機中はピンチローラーやアイドラーが離れているため、メカニズムやテープに無理な負担がかかりません。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
トラック形式 | 4トラック・2チャンネル・ステレオ方式 |
ヘッド構成 | 消去、録音/再生 |
使用テープ | C-60、C-90タイプ |
モーター | FGサーボDCモーター |
ワウ・フラッター | 0.07% |
早巻時間 | 90秒以内(C-60テープ) |
周波数特性 | 30Hz~16kHz(クロームテープ) 30Hz~16kHz(フェリクロームテープ) 30Hz~13kHz(ハイファイテープ) |
SN比 | 55dB(3%THDレベル、WTD) Dolby時改善量:5dB(1kHz)、10dB(5kHz以上) |
入力感度/インピーダンス | ライン:50mV/50kΩ マイク:0.25mV/-72dB/600Ω以上 |
出力レベル/インピーダンス | ライン:0.4V/50kΩ以上 ヘッドホン:8Ω |
外形寸法 | 幅435x高さ138x奥行298mm |
重量 | 8kg |