オーディオの足跡

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SR-1の画像
 解説 

スタックス最初のコンデンサー型イヤースピーカー。

SR-1の構造にはコンデンサー型の中でもプッシュプル型を採用しています。
原理は、僅かな間隙を持った固定電極が2枚あり、その中間にメタライズされた薄膜が適度な張力で張ってあります。この薄膜が静電気の吸引力によって固定極に惹かれる作用を用いています。

ハウジングには開放型を採用しており、スピーカーから出る音を聴く漢字に近づけています。
使用には成極電圧として200V程度(初期は150V)の直流電圧が必要です。また、シグナル電圧としては約150V(初期は100V~150V)が必要となっています。また、アンプの負荷として1個当り120pFの容量負荷となります。
この条件を満たすため、市販のステレオメインアンプにSTAXのアダプターを接続するか、専用アンプを使用します。当時の専用アンプは終段管に12AU7を使用しており、抵抗・容量結合方式を用いています。このためトランスやチョーク類が入らず、純粋な音が楽しめます。

アダプターはメインアンプのスピーカー端子へ接続するSRD-2と出力管のプレートから取り出す方式のSRD-1の2種類がありました。

機種の定格
型式 ヘッドホン
接続プラグ 20φx27mm 黒色ケース
接続コンセント 2.4φx13mm6本足つき16φx10.5mm ただし前つば18φx24mm、止め座金22mmφ
ゴムパッド 外径80φ、内径60φ、高さ20~30mm、軟フォームラバー
保持用金具 頭型全長420~408mmまで可変
左右の表示(1964年9月より変更) 左耳用:内部灰色、コード灰色
右耳用:内部赤色、コード灰赤混色
電気容量 片耳約120pF(付属コード1.5mを含む)
成極電圧 約150VDC(初期型)
約200VDC
周波数特性 20Hz~20kHz(初期型)
30Hz~20kHz
重量 320g(保持金具部85g、コード75g)