SONY ST-S333ES
¥49,800(1984年発売)
解説
ノイズやビートの発生を低減するダイレクトコンパレータに加え、新たにWave
Optimaizer Technologyを導入し、特性の改善を図ったシンセサイザーFM/AMチューナー。
高選択度と音質の向上というチューナーにとって互いに相反する2つの要素を改善するため、新たにWave
Optimizer Technologyを導入しています。
その一つとして、WODD(Wave Optimaized Direct Ditector)を採用しています。
10.7MHz付近でVCOを差動させ、このVCOの非直線性を補正して直線化を図ることにより低歪を実現しており、IF信号をクリアに検波しています。
さらに、Wave Optimaized IF Systemを採用しています。この回路では、モノラル時には群遅延波形の最適化、ステレオ時には振幅波形の最適化を行い、モノラル・ステレオで独立してIF波形を最適化し、歪を低減させています。
シンセサイザーの比較周波数をチャンネルプランと同じ100kHzに上げたダイレクトコンパレータ方式を採用しており、ノイズやビートを低減させ、SN比を改善しています。
局の周波数の他に、ミューティングON/OFF、FMオート・ステレオ/モノ、DISTANTのポジションを記憶できるマルチプロセスメモリーによるFM/AMランダムプリセットを搭載しています。
また、オート/マニュアル/スイープの3つのチューニング機構を搭載しており、4局にまたがった留守録音を可能にするなど、操作性を向上しています。
FM受信時にWODDが持つ高選択度特性を利用し、歪を抑えて選択度を切替えられるDISTANTスイッチを搭載しています。
セラミック発振子でVCOを構成する新開発PLL MPXを採用しています。
フロントエンド部にはデュアルゲートMOS FETを採用しています。
AMチューナー部には4素子ラダーフィルタを採用し、より高品位な受信を図っています。
メモリースキャン機能を搭載しています。
AMアンテナにはAM電波の受けやすい方向へ自由に設定できるウェーブキャッチャーを採用しています。
リチウム電池によるメモリーバックアップを搭載しています。
別売りのタイマーPT-D555ESで直接受信予約も可能です。
また、別売りでサイドウッドがありました。
機種の定格
型式 | クオーツロック・FM/AMデジタル・シンセサイザーチューナー |
実用感度 | 0.9μV(IHF) 10.3dBf(新IHF) |
ステレオ歪率 | 0.015%(1kHz) |
実効選択度 | 60dB(400kHz) 70dB(Distant) |
スプリアス妨害比 | 100dB |
SN比 | mono:93dB stereo:88dB |
セパレーション | 58dB(1kHz) |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 11W |
外形寸法 | 幅430x高さ80x奥行340mm |
重量 | 4.1kg |
別売 | サイドウッド TAC-75(¥3,600) |