SONY SS-7330 ULM33
¥36,000(1台、1972年頃)
解説
磁気回路が原因で発生する歪を改善したULM(Ultra Linear Magnetic Path)磁気回路を採用したスピーカーシステム。
ULMスピーカーではセンターポールの中心部に切欠部を設け、その部分に厚い銅メッキあるいは銅キャップを加えることで磁性材料の非直線性歪を追放しています。
また、耐熱性や機械的強度についても検討を加え、新開発の特殊合金樹脂による接着剤を採用し、さらにウーファーには金属製ボビンを用い、許容入力を引き上げています。
低域には30cmコーン型ウーファー、中域には12cmコーン型スコーカーを搭載しています。
コーン紙は独自の製紙技術により、高い剛性によるピストン振動範囲を大幅に拡大し、さらに内部損失を改善して分割振動を抑えています。
また、ボイスコイルボビンやボイスコイルボビンとコーン接着部などの異常振動によって高域限界周波数の2~3倍の帯域に非常に大きなレベルの異常音を輻射していることを解明し、大幅に遮音効果を発揮する防塵キャップを採用し、異常音の輻射を防止しています。
高域には2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。
ネットワーク部には直流抵抗が少なく、大入力にも歪まない大型空芯コイルを採用しています。
また、ウーファー、スコーカー、トゥイーターを直接駆動できるようLCネットワークを外せる切替えスイッチを搭載しています。
中域、高域用にレベルコントロールを搭載しています。
エンクロージャーには20mm硬質パーティクルボードを採用しています。
また、飾り縁についても有害な反射や干渉をさけるように考慮して設計されています。
機種の定格
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 |
ユニット | 低域用:30cmコーン型 中域用:10cmコーン型 高域用:2.5cmドーム型 |
再生周波数帯域 | 40Hz~20000Hz |
出力音圧レベル | 88dB/W/m(新JIS) |
インピーダンス | 6Ω |
最大許容入力 | 100W(weighted pink noise) |
クロスオーバー周波数 | 600Hz、3.5kHz |
外形寸法 | 幅390x高さ636x奥行310mm |
重量 | 約22kg |