SONY TC-RX70
¥39,800(1990年発売)
解説
優れた操作性や価格を超えた高音質を追求したクイックリバースデッキ。
テープタイプやドルビーNRの有無を検知し、コンピューターが自動的に適正録音レベルの設定を行ってくれるサウンドオートフォーカス機能を搭載しています。
設定は録音スタンバイ状態で行いますが、録音中に過大入力があると除々にボリュームを絞り音楽に不自然さを残しません。さらに、タイマー録音時にあらかじめボリュームを0に設定しておくと、録音開始と同時に自動的にフェードイン録音になるとともにサウンドオートフォーカス機能が動作します。
ボリュームにはモータードライブ・ボリュームを採用することで、マニュアル機と同等の音質を得ています。
メカニズム部には、ESシリーズ用メカデッキの設計思想を継承しリバース機用として新開発されたメカデッキTCM-200Rを搭載しており、静かでスピーディな動作と安定したテープ走行特性を得ています。さらに、ハーフの凹凸に左右されることなくカセットをしっかりホールドするカセットスタビライザーを装備しており、テープ走行中の有害な振動を抑え、変調ノイズの発生を抑えています。
パワーローディングを採用しており、カセット蓋にテープを入れ、ドアを閉じる事無くプレイや巻き戻しなどの操作ボタンを押すと、自動的にテープがローディングされて動作モードに入ります。
ヘッドにはLC-OFC巻線レーザー・アモルファスヘッドを採用しています。これは、アモルファス磁性合金の磁気特性を生かしたソニー独自のレーザーアモルファスヘッドのヘッド巻線に、LC-OFC(線形結晶無酸素銅)を採用したもので、容量リアクタンスによる歪の発生を減らし、中高域のロスを改善しています。
ドルビーHX-PROを搭載しており、実効バイアス量を1/1000秒単位で最適値にコントロールすることで高域のオーバーバイアスを防ぎ、高域のリニアリティを改善します。この機能は録音時にのみ働くため、ドルビーHX-PROを搭載していないデッキで再生した場合でも大きな効果が得られます。
スーパーバイアスを採用しており、バイアス周波数を大幅にシフトアップすることで音楽信号との周波数差を拡大し、バイアス周波数と音楽信号の干渉によるビートノイズや混変調歪を抑えています。
ドルビーNR B-Cタイプを搭載しています。
付属のワイヤレスリモコンを使用することで、ソニーのリモコン対応CDプレイヤーとシンクロコードの接続なしでシンクロ録音が可能です。
分秒表示の減算機能を搭載したFL管採用リニア電子カウンターを搭載しています。
-40dB~+8dBの範囲でリアルタイムのピーク値を表示するとともに、ピークホールド機能も搭載したワイドレンジ・ピークプログラムメーターを搭載しています。
ディスプレイON/OFFスイッチを搭載しており、全灯/カウンターのみ/全消の3つのモードが選べます。
オートフェーダー機能を搭載しており、オートフェード・ボタンを押した位置からフェードイン・フェードアウトが行えます。
また、タイマーと連動して留守録でのフェードインも可能です。
テープ反転時の音切れが殆ど無いクイック動作を実現したクイック・オートリバース機能を搭載しています。
前後の曲の頭出しが素早く行えるAMS(オートマチックミュージックセンサー)機能を搭載しています。
使用しているテープがタイプI(ノーマル)か、II(ハイポジション)か、IV(メタル)かを自動的に検出するオートテープセレクターを搭載しています。
巻戻し後に自動的に演奏スタートをするオートプレイ機能や、カウンターゼロにリセットした位置から演奏スタートをさせるメモリープレイ機能を搭載しています。
別売りタイマーを組み合わせることでタイマー録音や目覚まし再生が可能です。
自動的に約4秒間ミュート録音するオートスペース付きRec Mute機能を搭載しています。
機種の定格
型式 | カセットデッキ |
ヘッド | 録再ヘッド:1 消去ヘッド:1 |
モーター | DCサーボモーター:1 DCモーター:1 |
SN比 | 57dB(EIAJ、Dolby off、ピークレベル、Metal-Sカセット) 74dB(Dolby NR C、ピークレベル、Metal-Sカセット) |
周波数特性 | 25Hz~19kHz ±3dB(EIAJ、Metal-Sカセット) |
周波数範囲 | 15Hz~20kHz(EIAJ、Metal-Sカセット) |
ワウ・フラッター (EIAJ) |
±0.09%Wpeak 0.05%WRMS |
歪率 | 0.5%(EIAJ、Metal-Sカセット) |
消費電力 | 21W |
外形寸法 | 幅430x高さ125x奥行285mm |
重量 | 4.6kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RM-J501 |