SONY TC-FX606R
¥69,800(1983年発売)
解説
リニアスケイティング方式を採用したステレオカセットデッキ。
フロントパネルのOPENボタンをワンタッチすれば、ドロアー(引出し)部が出てきます。ここにテープをセットし、もう一度ボタンを押すと自動的に収納されます。
さらに、テープ走行中の開閉も自在で、テープの走行状態がダイレクトに確認できます。
ロートバイラテラルヘッド方式を採用した再生リバース機構を搭載しています。
録再ヘッドを180゜回転させて往復で同じヘッドギャップが使用でき、さらにヘッドをダイキャストマウントしたことから、リバースしても音質の変化がありません。
また、最高5回までの往復リピート演奏が可能です。
前後9曲までの頭出しができるAMS(オートマチック・ミュージック・センサー)を搭載しており、飛ばしたい曲数をAMSボタンによって指定し、早送りまたは巻戻しボタンを押す事で選曲します。
また、再生中に無信号部が約10秒間続くと、次の曲の頭まで早送りして再生状態に移るオートブランクスキップ機能を搭載しています。
ヘッドにはレーザーアモルファスヘッドを採用しています。
アモルファスは結晶構造を持たない非結晶合金で、高い磁束密度と磁気リニアリティを持っています。
テープの録音及び再生経過が時間でつかめる分秒表示のリニア電子カウンターを搭載しています。
このカウンターは0を起点に巻戻しでマイナス表示する減算機能を搭載しています。
-∞~+8dBのワイドレンジをカバーするFL管によるピークプログラムメーターを搭載しています。このメーターは0dBを基準に2色に色分けされており、オーバーレベルを監視しやすいように配慮されています。
また、テープ種類別の最適録音レベルがメーターの目盛と一緒に表示されるため、レベルセットが便利になっています。
ノイズリダクションシステムとして、ドルビーBタイプとCタイプを搭載しています。
使用テープを自動判別するオートテープセレクターを搭載しており、テープをセットするだけで、最適ポジションにバイアス/イコライザーを自動設定します。
なお、カセットハーフに判別用検出孔のないテープにも対応できるよう、強制切替えスイッチを設けています。
別売りリモコンユニットを使用することで、リスニングポジションに座ったままでコントロールが可能です。
また、シンクロリモコンユニットを使用することで、ソニーのプレイヤーシステムの演奏スタート/ストップと、TC-FX606Rの録音スタート/ストップのタイミングを合わせられます。
テープの走行状態を知らせるテープランニングインジケーターを搭載しています。
連続留守録音/目覚まし再生が可能なタイマースタンバイスイッチを搭載しています。
オートプレイ/メモリープレイ機能やオートスペース付Rec Mute、ヘッドホン端子、ロングストローク録音レベルボリュームを搭載しています。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
ヘッド | 録再:レーザーアモルファスヘッド 消去:センダストヘッド |
モーター | DCサーボモーター DCモーター(ローディング用) |
SN比 | 56dB(EIAJ) 59dB(ドルビーNR off、TypeIV、ピークレベル) 72dB(ドルビーNR C、TypeIV) |
周波数特性(EIAJ) | 30Hz~17kHz ±3dB |
周波数範囲(EIAJ) | 20Hz~19kHz(IV) |
ワウ・フラッター(EIAJ) | ±0.09%WPeak 0.065%WRMS |
歪率(EIAJ) | 0.5%(TypeIII) |
入力端子 | Line in、リモコン |
出力端子 | Line out、ヘッドホン |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 19W |
外形寸法 | 幅430x高さ80x奥行310mm |
重量 | 5.6kg |
付属 | 接続コード ヘッドクリーニング棒 |
別売 | リモコンユニット RM-70(¥7,000) シンクロリモコンユニット RM-65(¥3,000) |