SONY TC-FX600
¥59,800(1982年頃)
解説
メモリー&AMS&リピートのマルチ複合プレイが可能なステレオカセットデッキ。
メモリー&AMS&リピートの組み合わせにより、多彩なオートプレイが可能です。
メモリー機能は、カウンター0:00の位置を記憶し、巻戻しから0:00でストップまたは再生スタートさせることができます。また、AMS(オートマチック・ミュージック・センサー)は前後9曲までの自動頭出しが可能です。そしてリピート機能では9回までの繰り返し再生が行えます。
これらの機能は、1個のマイクロコンピューターによりコントロールされているため、互いに連動させることによって、さらにマルチプルなテーププレイが可能です。
巻戻しで0:00を過ぎるとマイナス表示に変わる減算機能を搭載したリニア電子カウンターを搭載しています。
また、プリエンドカウンター機能を搭載しており、録音中にテープの残り時間が2~3分になると、カウンターの4桁の数字が点滅し、残り少ないことを知らせます。
刻々と変化する信号レベルと、ピーク値を4秒間ホールドするダブルインジケーション方式のピークプログラムメーターを搭載しています。
さらに、テープセレクターと連動して点灯するプロパーセッティングレベル表示により、テープの種類に応じた最大録音レベルの目安を示します。
ヘッドにはレーザーアモルファスヘッドを採用しています。
アモルファスとは、水やガラスのように特定の結晶構造を持たない非結晶状態を指しており、磁性材料をアモルファス状にすることにより、結晶による磁気の方向性が無くなり、素材原子の持つ磁気特性をそのまま生かすことが可能です。このアモルファス磁性合金を磁気ヘッドのコア材に使用し、最新鋭のレーザー加工技術を応用することで、優れたヘッドを実現しています。
ノイズリダクションシステムとして、ドルビーNR・Cタイプを搭載しています。
Cタイプは、Bタイプを改良・発展させたもので、Bタイプの約3倍のノイズ低減効果を得ており、ノイズレベルをOFF時の10分の1に抑えています。
また、Bタイプで録音したテープへの対応を図るため、ドルビーNR・Bタイプも搭載しています。
モーターは、キャプスタン駆動用に優れた回転精度と安定性を持つDCサーボモーターを、リール駆動用に専用ハイトルクモーターを搭載しており、複雑な伝達機構を排したシンプルな構造とすることで信頼性を高めてます。
さらに、キャプスタンのフライホイールにはデッドニング処理を施し、音に有害な共振を防止しています。
バイアス/イコライザー同時切替えの4ポジションテープセレクターを搭載しています。
4秒間の無音録音の後に自動的に録音スタンバイになるオートスペースつきRec
Mute機能を搭載しています。
ロングストロークスライドRecボリュームや、マイク入力端子、高出力ヘッドホン端子を搭載しています。
別売りオーディオタイマーを使用することで、連続留守録音や目覚まし再生などが可能です。
別売りのワイヤレスリモコンやワイヤードリモコン、フットリモコンにより、離れた場所からの操作が可能です。
また、別売りのシンクロリモコンユニットを使用することで、ソニーのリモコン端子付きプレイヤーやプレイバックデッキとのシンクロプレイが可能です。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
ヘッド | 録再:レーザーアモルファス 消去:F&F |
モーター | キャプスタン用:DCサーボモーター リール用:DCモーター |
SN比 | 56dB(EIAJ) 59dB(Dolby off、ピークレベル、メタルテープ) 72dB(Dolby NR C type) |
周波数特性(EIAJ) | 30Hz~17kHz ±3dB(メタルテープ) |
周波数範囲(EIAJ) | 20Hz~19kHz(メタルテープ) |
ワウ・フラッター(EIAJ) | ±0.06%Wpeak 0.04%WRMS |
歪率(EIAJ) | 0.5%(DUADカセット) |
入力端子 | Line in リモコン |
出力端子 | Line out ヘッドホン |
電源 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 21W |
外形寸法 | 幅430x高さ105x奥行275mm |
重量 | 5.6kg |
付属 | ステレオ接続コード2本 ヘッドクリーニング棒 |
別売 | ワイヤレスリモコン RM-80(¥18,000) ワイヤードリモコン RM-50(¥6,000) フットリモコン RM-51(¥8,800) シンクロリモコンユニット RM-65(¥3,000) |