オーディオの足跡

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TC-7650の画像
 解説 

ソニーデッキ技術の集大成として、ソニーの技術を投入して開発した3ヘッドデッキ。

テープ駆動方式にはクローズドループ・デュアルキャプスタン方式を、このクラスで初めて採用しています。
1対のキャプスタンとピンチローラーの中央にヘッド部を配置した方式により、常に一定のヘッドタッチが得られるだけでなく、テープ走行中に起こすテープ振動やテンションムラを抑えています。

キャプスタン駆動モーターには超低振動エディカーレント型モーターと、その軸に周波数発電機(FG)を取り付けたACサーボモーターを採用しています。
一定の回転速度を保つようサーボアンプによって制御するため、振動の少ない安定した回転を可能にしています。

ヘッドには従来のラミネート型ヘッドの約200倍の耐摩耗性を誇るF&Fヘッド(フェライト&フェライト)を採用しています。
コア部、ガード部の双方をフェライトで固めたオールフェライト構造で、さらに同硬度の無歪ガラスで融合溶着しており、ギャップエッジの乱れがなく、ナローギャップは半永久的に保持します。
また、ヘッドの前面を均一のブラックミラー(鏡面)仕上げにしたため、ヘッドタッチがよく、ゴミの付着も防いでいます。

FM留守録音メカニズムを搭載しており、録音ボタンと再生ボタンにロック機構を付加したため、小刻みにセットできるタイマーを使えば、電源のON/OFFにより、何回でも反復して録音できます。
休止中はピンチローラーが離れ、メカに余分な負担を加えるのを防止しています。

ロジカル・コントロールの採用で、早送り・巻戻しの状態から直接再生状態に、また、録音・再生状態から直接早送り・巻戻しに、テープを痛めずに自由に操作できます。
リールモーターの回転状態を周波数発電機(FG)によって検出し、テープが完全に止まってから自動的に他の動作状態に移ります。

ヘッドアンプ初段にはFETを使用しており、このFETとF&F(フェライト&フェライト)ヘッドを直結したダイレクト・カップリング方式を採用しています。
ヘッドと初段FETとの間に、音質を悪化させる素子が一切入らないため、ヘッドの出力をそのままアンプに伝える事が可能です。

市販のあらゆるテープ特性を最大限に引き出すため、バイアスとイコライザーを独立させ、最適なバイアスとイコライザーを与えるテープセレクターを搭載しています。

マイクアッテネーターを装備しており、マイク入力レベルが過大である場合、15dB、30dBとあらかじめ最適レベルになるようにマイク入力を減衰できます。

より安定度の高いテープ走行のため、テンション・アームを搭載しています。
このアームは電気機構と連動しているため、テープが終わると自動的に停止状態となります。

ポーズ機構を搭載しています。
このポーズの状態では、メカだけが停止しているため、手でリールを動かせば細かな頭出しが可能です。

マイク入力回路とライン入力回路が独立しており、ミキシングが可能です。

テープハイトアジャスターを搭載しており、テープがリール面にすれる場合にテープの高さが調整できます。

7インチと10インチリールが使いわけられるリールサイズ切換スイッチを搭載しています。

ラインアウトボリュームを搭載しています。

リールキャップを廃止し、簡単確実にリールを押さえるリールロックを採用しています。

機種の定格
型式 4トラック高級3モーター3ヘッドデッキ
テープ速度 19cm/s、9.5cm/s
録音方式 4トラック2チャンネルステレオ
使用最大リール 10号
使用ヘッド 再生ヘッドx1
録音ヘッドx1
消去ヘッドx1
モーター キャプスタン用ACサーボモーターx1
リールモーターx2
周波数特性 19cm/s:20Hz~30kHz
9.5cm/s:20Hz~20kHz
ワウフラッター 19cm/s:0.05%Wrms
9.5cm/s:0.08%Wrms
総合S/N 56dB
総合歪率 1.2%
入力端子 マイクジャック:-72dB(0.2mV)標準ジャック、ローインピーダンス
ライン:-22dB(60mV)/100kΩ以上、ピンジャック
出力端子 ライン:規定出力0.775V/10kΩ以上、ピンジャック
反吐本:8Ω、バイノーラルジャック
使用半導体 トランジスタ:56個
FET:2個
IC:1個
ダイオード:41個
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 80W
外形寸法 幅435x高さ451x奥行215mm
重量 23kg
付属 リール R-11Bx1
ヘッドクリーニング棒x1組
接続コード RK-74x2
リールアダプターx1組