オーディオの足跡

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TC-6150SDの画像
 解説 

単に付けたしの3ヘッドではなく、それぞれ録音および再生専用のヘッドとアンプで構成し、さらにクローズドループ・デュアルキャプスタン方式を採用した最高級3ヘッドカセットデッキ。

テープ走行メカニズムには、クローズドループ・デュアルキャプスタン方式を採用しています。
これは、2組のキャプスタンとピンチローラーを使い、その中央に録音ヘッドと再生ヘッド部を配置しているため、リール軸、カセットハーフなどから伝わってくる振動やテンション・ムラをヘッド手前で抑え、ワウフラッターの改善や変調ノイズの発生を防止しています。
この方式は2つのキャプスタンの微妙な回転の差を利用してテープテンションをとっているため、ヘッドタッチが良く、レベル変動も抑えられています。
また、3ヘッド方式のため、テープガイディングの精度を一段と向上し、録音・再生時のテープガイディングにおける位相差をなくすため、まずこれ以上は不可能といわれるまでの精度を追求しています。

テープのヒスノイズを低減するため、ドルビーシステムを搭載しています。
レベルと周波数に合わせて自動的に録音音量を上げ、さらに再生時に増強された音だ減衰し、元に戻す動作をしており、これによって音質には関係なく、雑音成分だけを軽減できています。
また、3ヘッド方式のため、録音用、再生用に合計4つのドルビーノイズリダクション回路を内蔵しており、、同時ドルビー録音/ドルビー再生が可能です。

ヘッドには、ソニーが独自の加工技術で開発したF&F(フェライト&フェライト)ヘッドを採用しており、技術蓄積による解析の結果を元に、録音専用ヘッドのギャップを7μのワイドギャップに、再生ヘッドのギャップを0.9μの超ナローギャップにしています。
このヘッドは、コア部、ガード部の双方をフェライト化したオールフェライト構造となっており、さらにギャップのスペーサーとコア部の固定には、ソニー独自の技術により開発したフェライトと同硬度の無歪ガラスで融合溶着した構造となっています。
これにより、耐摩耗性では従来のラミネート型ヘッドの約200倍を実現しており、ヘッドの片減りやギャップエッジの崩れ、ズレが発生せず、初期にセットされたバイアス値を完璧に近く保証しています。
また、非常に高いギャップ成形加工技術を駆使したことで、ギャップの位置精度(インライン性)が優れ、角度損失、L/Rの位相ズレなども原理的にありません。さらに、ヘッド前面を均一のブラックミラー(鏡面)仕上げにしているため、テープのヘッドタッチが良く、ゴミの付着も少なくなっています。

ソニーの新開発発光ダイオードを使用したピークレベル・インジケーターを採用し、さらに左右独立した大型VUメーターを採用しており、正確なデシベル目盛を読み取れます。

ヘッドアンプ初段にはFETを使用し、それにICアンプを組み合わせた構造とすることで、歪とリニアリティを向上しています。さらに、このFETにF&Fヘッドを直結させたダイレクト・カップリング方式を採用しており、ヘッドと初段FETの間に介在する素子が一切ないため、S/Nや周波数特性を大幅に向上しています。

様々なテープの特性を引き出すため、バイアスとイコライザーそれぞれに独立した3ポジションのテープセレクターを搭載しています。

ドルビーレベルを正しく定められるようドルビーキャリブレーションを搭載しており、テープ感度の異なるあらゆるテープに対処でき、感度のばらつきによるミスマッチを追放できます。
調整は400Hzのオッシレータ(発振器)を内蔵しているので、大型VUメーターの指針が0VUをさすように、録音レベル調整ツマミで調整します。
また、ドルビーNRだけでなく、録音感度キャリブレーションとしても使用できます。

FMチューナーのMPX回路による19kHzのパイロット信号が、誤って録音されるのを防止するため、19kHz以上をカットするハイカットフィルターを搭載しています。

ライン/マイクのミキシングが可能なロングストローク・スライドボリュームを搭載しています。

録音時に、不意に大入力が入る事で歪が発生するのを防止するため、ソニーリミッター方式を搭載しています。
これは、マニュアルでレベルあわせをした後、リミッタースイッチをONにしておけば、適正入力の時はマニュアル録音の状態で録音され、不意に大入力が入った時にだけ自動的にリミッター回路が動作して歪を防いでくれます。
また、スイッチをOFFにすれば、マニュアル録音も可能です。

録音、再生、早送り、巻戻しのいずれの場合でも、テープが巻き終った時に操作ボタンとヘッド部、ピンチローラーが自動的に解除し、停止位置に戻るオートシャットオフ機構を搭載しており、機構部やテープに無用な負担をかけるのを防止してます。
検出をホールIC使用による電子回路としているため、応答速度やメモリーカウンターとのシンクロ動作が向上しています。

正確な3ケタのメモリーつきテープカウンターを搭載しています。

ヘッドホンレベル切換スイッチを搭載しており、レベル1で-30dBs、レベル2で-22dBsと音量を2段に切換え出来ます。

ラインアウトボリュームを搭載しており、再生出力が可変できます。

ドルビー、リミッター、録音、ポーズと動作状態が一目でわかる表示ランプを搭載しています。

FM留守録音メカニズムを搭載しており、あらかじめ指定の時間にタイマーをセットしておけば、その時刻になると自動的に動作します。
休止中はピンチローラが離れ、メカニズムに負担をかけません。

機種の定格
型式 3ヘッド方式カセットテープデッキ
テープ速度 4.8cm/s
録音可能時間 C-120で往復120分
早送り・巻戻し時間 1分20秒(C-60にて)
トラック方式 4トラック2チャンネルステレオ
録音バイアス周波数 105kHz
S/N比 一般テープ:53dB
デュアド フェリ・クロームテープ:55dB
Dolby on時:1kHz 5dB、5kHz以上10dB改善
総合歪率 2%
周波数特性 一般テープ:20Hz~17kHz
デュアド フェリ・クロームテープ:20Hz~20kHz
ワウ・フラッター 0.08%WRMS
入力ジャック
マイクジャック: 2系統(標準ジャック)
最小入力レベル:0.2mV
ローインピーダンス
ライン入力ジャック: 2系統(ピンジャック)
最小入力レベル:0.06V
入力インピーダンス:100kΩ以上
出力ジャック
ライン出力ジャック: 2系統(ピンジャック)
基準出力レベル:0.775V(100kΩ負荷時)
負荷インピーダンス:10kΩ以上
ステレオヘッドホンジャック: 1系統
負荷インピーダンス:8Ω
録再コネクター 入力インピーダンス:10kΩ以下
出力インピーダンス:10kΩ以下
使用半導体 トランジスタ:53個
FET:2個
IC:11個
ホールIC:1個
ダイオード:45個
発光ダイオード:1個
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 32W
外形寸法 幅435x高さ155x奥行325mm
重量 10kg
付属 接続コード RK-74x2本
ヘッドクリーニング棒x1組