オーディオの足跡

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PS-X60の画像
 解説 

安全性と使いやすさをヒューマン・オートメカの思想で追求していったフルオート機構を搭載したフルオートプレヤーシステム。

モーターにはブラシもスロットも必要としないシンプルなリニアBSL(スロットレス)モーターを搭載しています。コギングの原因となるスロットを追放することでトルクむらを極めて少なく抑えており、滑らかで静かな回転を実現しています。
さらに、効率が良いため高トルクが得られ、信頼性、耐久性も向上しています。

サーボ系の速度検出部には、ソニーマグネスケールの精密計測技術を導入して開発したマグネディスク速度検出方式を採用しています。回転面積が広範囲にとれるターンテーブル外周部の内壁に磁性体をコーティングし、ここに512波の検出信号を着磁し、これをマルチギャップヘッドで平均値検出してサーボ系に制御指令を送っています。
この方式では33・1/3rpm時に約284Hzという高い発生信号周波数を持っているため、フラッター成分の中でも比較的高い周波数までサーボ補償が可能となっています。
さらに速度サーボ回路には、水晶発振の位相制御回路を加えたクリスタルロックを採用しています。検出した信号を位相ロックすることにより、本体の自己発熱による初期ドリフトだけでなく、自己発熱による電圧の変動による回転数のずれ、針圧負荷による回転数低下などを低減し、優れた回転特性を得ています。

トーンアームのリターン時に、針先に側圧がかかるのを防ぐため、電子式のレコードエンド検出方式ルミナスセンサーを採用しています。
また、トーンアームに駆動力より大きな力が加わるとオート機構が切離されメカニズムを守るアームリミッター機構を採用しています。

カートリッジにはMM型カートリッジXL-25Aを搭載しています。

ヘッドシェルとアームパイプの結合部にあたるネックシリンダー部は、シェルプラグの先端をネックシリンダーの底に当る斜面にあてクサビ効果による強い力でホールドし、さらにその反作用でロッキングナットが前に押し出される力を利用して、シェルプラグの根元を4方向からガッチリと締め付ける構造となってます。
これにより一つの動作で前後2ヶ所をリング状にホールドすることになり、取り付けガタを防いでいます。

アームパイプには剛性を大きく高めた特殊アルミ合金を採用しており、曲げ強度の大きいJ字型を採用することにより、従来のアルミパイプの約8倍の剛性を得ています。
また、ネックシリンダー部から軸受部まで一体構造とすることで、余分な接合部を無くし、接合のガタから生じる共振要因を追放しています。

軸受部では、ボールベアリングによるガタを防ぐため、一本のストレート軸で支えるロングスパン軸受けシャフトを採用しており、動作点のブレを最小限に抑えています。
また、ピボット軸には直径5mmの焼入れ超硬合金をテーパー状に鏡面仕上げして採用しており、精密ラジアルベアリングとのコンタクトを良くすると同時に、剛性の高い支持を図っています。

キャビネットには金属に比べ内部損失が大きく、高精度で強度が多き構造が容易に得られるSBMCを採用してます。

インシュレーターにはゲル状高粘弾性物質をゴムカップに充填した大型インシュレーターを採用しています。
このインシュレーターは、キャビネットを水平に保つように高さ調整が可能で、さらに安定性を高めるため、重心位置が低くなるような構造となっています。

金メッキ端子付き低容量コードを採用しています。

機種の定格
型式 クリスタルロックD.D.フルオートプレイヤーシステム
<ターンテーブル部>
ターンテーブル 32cmアルミダイキャスト 2.2kg(ゴムシート含む)
ワウ・フラッター 0.025%wrms
負荷特性 0%(針圧150g)
起動特性 1/2回転以内(33・1/3rpm時)
ドリフト時間 0.0003%/h以下
SN比 75dB(DIN-B)
<トーンアーム部>
有効長 235mm
全長 330mm
アーム高さ調整範囲 ±3mm
針圧調節範囲 0~2.5g(0.1g間隔)
シェル自重 11.0g(SH-155)
使用可能カートリッジ自重範囲
(シェル自重含)
11.0~19.5g
19.0g~27.5g(補助ウェイト使用)
<カートリッジ部>
カートリッジ MM型(XL-25A)
周波数特性 10Hz~30kHz
出力電圧 4mV(1kHz、5cm/s、45゜)
0.3x0.8milダイヤ楕円針
自重 5.2g
<総合>
外形寸法 幅480x高さ165x奥行420mm
重量 約12kg
付属 45回転アダプター
補助ウェイト
ヘッドシェル(SH-155)
カートリッジ取付ビス一式