SONY PS-X33
¥35,800(1980年発売)
解説
上級機でも採用された技術を継承しつつ、フルオート機能を搭載したD.D.プレイヤーシステム。
フロントオペレーションにより、ダストカバーを閉じた状態でもオートリードイン/オートカット/オートリピートが可能です。また、マニュアル操作への切替えも可能です。
オート動作中のトーンアームの無理な停止や、レコードサイズセレクターのチェンジもメカニズムに負担がかからない設計となっています。
ターンテーブル駆動方式にはリニアBSLモーターによるダイレクトドライブ方式を採用しています。
このモーターではブラシもスロットも必要としていないため、トルクむらが低減され、静かでなめらかな回転を実現しています。しかも効率が良いため高いトルクが得られ、信頼性や耐久性も向上しています。
サーボ回路の速度検出部にはマグネディスク速度検出を採用しています。
この方式では、ターンテーブルに高密度着磁した検出信号をマルチギャップヘッドで平均値検出し、微小な回転数の変化を捉えています。33
1/3rpm時に約284Hzという高い発生信号周波数をもっているため、フラッター成分の中でも比較的高い周波数までサーボ補償が可能となっています。
回転精度を管理するため、回転スピードを±4%の範囲でピッチコントロールできます。
トーンアームには新開発の高感度トーンアームを採用しており、カートリッジにはMM型カートリッジのXL-15を採用しています。
キャビネットには、金属などに比べ共振しにくく、高精度で強度が高いという特長を持つ音響素材SBMCを採用しています。厚さや構造などを総合的に検討し、要所要所に補強を施した構造とすることで、部分共振を抑えています。
また、ダストカバーも厚みのある頑丈なものを採用し、振動減衰特性を改善しています。
インシュレーターにはゲル状ダンプ材を封入しており、効果的な振動吸収を実現しています。
機種の定格
型式 | D.D.フルオートプレイヤーシステム |
<ターンテーブル部> | |
ターンテーブル | 31cmアルミダイキャスト |
ワウ・フラッター | 0.02%wrms(回転系) |
起動特性 | 1/2回転以内(33・1/3rpm時) |
SN比 | 75dB(DIN-B) |
<トーンアーム部> | |
有効長 | 216.5mm |
全長 | 300mm |
針圧調節範囲 | 0~3.0g |
シェル自重 | 8.0g |
使用可能カートリッジ自重範囲 | 12.5g~20.0g(シェル含) |
<カートリッジ部> | |
カートリッジ | MM型(XL-15) |
周波数特性 | 10Hz~30kHz |
出力電圧 | 4mV(1kHz、5cm/s、45゜) |
針 | 0.6milダイヤ針 |
自重 | 5.2g |
<総合> | |
外形寸法 | 幅430x高さ140x奥行375mm |
重量 | 6.5kg |
付属 | 45回転アダプター ヘッドシェル カートリッジ(XL-15) ダストカバー |