SONY MDS-S40
¥39,000(1999年発売)
解説
多彩な機能を搭載し、MD-PCリンクにも対応した幅280mmのMDデッキ。
ワイドビットストリームテクノロジーが導入されており、ATRAC用DSPのダイナミックレンジとデジタルイン・アウトなどの周辺回路のオーディオデータ語長を、これまでの16ビットからさらに多ビット化することで、ダイナミックレンジの広い録音・再生を可能にしています。
第4.5世代にあたるATRAC用DSPには、新たに適応高域制御技術を採用しており、高域の再現性や自然な音の広がり感を向上させています。例えば、入力信号に応じて、量子化ビット数が少ないと歪感の悪化を感じる信号では高域を制限して量子化ビット数を増加させ、量子化ビット数不足の影響の少ない複雑な周波数成分を含む信号では、高い周波数まで再生帯域を延ばして高域の再現性を向上させるように動作しています。
この適応高域制御技術とワイドビットストリームでの演算語長の拡大が相まって信号処理の精度が向上しており、従来に比べ全高調波歪率が約8dB改善されています。
32kHzや48kHzの各サンプリング周波数を44.1kHzに自動変換するサンプリングレートコンバーターを搭載しています。
デジタルRECレベルコントロールを搭載しており、ゲイン0dBを中心として-∞dBから最大+12dBまでコントロールができます。
また、設定した録音レベルを入力系ごとに記憶させることができるメモリー機能を搭載しています。
ミュージックシンクロ機能を搭載しており、リモコンのミュージックシンクロ・ボタンを押した後に接続した機器の演奏をスタートさせるだけで、音楽信号の入力を感知して自動的に録音を開始します。
タイムマシン録音機能を搭載しており、録音ポーズ状態でマルチジョグダイヤルを押すと最大6秒前の音に遡ってディスクに録音できます。
MDを表示の2倍の長さで使えるモノラル録音・再生機能を搭載しています。
曲の分割(DIVIDE)、連結(COMBINE)、移動(MOVE)などの編集が可能です。また、間違えた場合に直前の編集操作をキャンセルできるUNDO機能を搭載しています。
COMBINEやDIVIDEでの編集ポイントを確認できるリハーサル機能を搭載しています。
編集ポイントの移動は、DIVIDEの編集点を分・秒・フレーム(約0.01秒)単位で微調整できます。
1曲内の指定した2点間を消去できるA-B ERASE機能を搭載しています。
ディスク名や曲名を約1,700文字までディスクに記録できるタイトル機能を搭載しています。
アルファベットや数字、記号に加え、カタカナ文字にも対応しており、録音・再生中でも本体及びリモコンから入力ができます。
MD-PCリンクに対応しており、別売りのMD-PCリンクキットにより、パソコンとの接続が可能です。
これにより、パソコンからMDデッキの基本操作をはじめ、様々なディスク編集がパソコン画面上で行えます。また、パソコンのキーボードからの感じ/ひらがな文字入力も可能(表示対応機種でのみ表示可能)です。
さらに、MDラベルの作成やPC CD→MDへの録音が楽しめます。
デジタル録音はSCMS(シリアルコピーマネージメントシステム)により、1世代に限り可能で、2世代以降のデジタル録音はできません。ただし、CS放送からの録音の場合、番組によっては録音できないことがあります。
ボタン/リモコン操作内容を音で確認できるビープ機能を搭載しています。
スタンバイ時の待機電力1W以下を実現した省エネ設計となっています。
シルバーとブラックの2種類のカラーバリエーションがありました。
ワイヤレスリモコンが付属しています。
機種の定格
型式 | MDデッキ |
A/Dコンバーター | 20bit⊿∑ |
D/Aコンバーター | ハイブリッドパルスD/Aコンバーター |
音声圧縮方式 | ATRAC |
録音・再生時間 | ステレオ:最長80分 モノラル:最長160分 |
周波数特性 | 5Hz~20kHz ±0.3dB |
ダイナミックレンジ | 94dB以上(再生時) |
SN比 | 94dB以上(再生時) |
全高調波歪率 | 0.01%以下(再生時) |
ワウ・フラッター | 測定限界(0.001%W・peak)以下 |
入力端子 | ライン:1系統 光デジタル:2系統 |
出力端子 | ライン:1系統 光デジタル:1系統 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 7W |
外形寸法 | 幅280x高さ90x奥行283mm |
重量 | 約3.0kg |
付属 | ワイヤレスリモコン RM-D30M |
別売 | MD-PCリンクキット PCLK-MD2(¥11,000) MD-PCリンクキット PCLK-MD1(¥15,000) |