オーディオの足跡

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MDS-JB920の画像
 解説 

ESシリーズの高音質設計を継承したMDデッキ。

音声圧縮技術ATRACのフォーマットを最大限に生かし、さらに音質の向上を図るため、ATRAC用第4.5世代DSPをキーデバイスとしたワイドビットストリームテクノロジーを導入しています。
入出力の24ビット化、演算語長の拡大=24ビット(データ)x24ビット(係数)を図っており、20ビット相当精度のダイナミックレンジの広い録音・再生を可能にしています。

第4.5世代にあたるATRAC用DSPには、新たに適応高域制御技術を開発し、高域の再現性や自然な音の広がり感を向上させています。これは、人間の聴感に基づき限られたデータを有効に使う技術で、入力信号に応じて、量子化ビット数が少ないと歪感の悪化を感じる信号では高域を制限して量子化ビット数を増加させ、量子化ビット数不足の影響が少ない複雑な周波数成分を含む信号では、高い周波数まで再生帯域を延ばして高域の再現性を向上させるように動作します。
この適応高域制御技術とワイドビットストリームでの演算語長の拡大が相まって信号処理制度が向上しており、従来に比べ、全高調波歪率が約8dB改善されています。

パルス生成部に新開発のS-TACT ICを採用しています。これにより、従来一つのICで構成されていたノイズシェーピング(デジタル部)とパルス生成(アナログ部)の分離独立を実現し、パルス生成回路とクロック生成回路だけのIC構成とすることで、パルスの時間軸方向に対するデジタルノイズの影響を抑えています。

32kHzや48kHzの各サンプリング周波数を44.1kHzに自動変換するサンプリングレートコンバーターを搭載しています。

D/A変換部には、ソニーのESシリーズのCDプレイヤーで採用されているカレント・パルスD/Aコンバーターを採用しています。
電圧として出力されるパルス電圧性ノイズの影響を受け難い電流に置き換えて伝送しており、安定した電流源を持つことと、電圧変動の影響を受けないことで、優れた低域再生を可能にしています。

基板の共振を低減するため、スラント(非平行)マウント基板を採用しています。これは、基板とシャーシを非平行とすることで、基板にかかる音圧を抑える方法で、これにより共振を大幅に低減しています。

電源部には、トランスの鉄芯に切れ目が無くさらに断面も円形のドーナツ型にすることで、磁束漏れと振動を大幅に減少させたRコアトランスを採用しています。

シャーシへの取り付け穴の位置をセンターからオフセットした偏心インシュレーターを採用しています。
これにより、外部から伝わる振動が相互に打消し合うことでシャーシに伝わり難くなっており、特に聴感に影響する中高域の振動成分の減衰に効果を得ています。

デジタルRECレベルコントロールを搭載しており、ゲイン0dBを中心として-∞dBから最大+12dBまでコントロールできます。
また、設定した録音レベルを入力系統ごとに記憶させることができるメモリー機能を搭載しています。

ピッチコントロール機能を搭載しており、-98.5%~+12.5%の範囲で再生スピードを変えて聴くことが出来ます。

ミュージックシンクロ機能を搭載しており、リモコンのミュージックシンクロ・ボタンを押した後に接続した機器の演奏を開始させるだけで、音楽信号の入力を感知して自動的に録音を開始します。

タイムマシン録音機能を搭載しており、録音ポーズ状態でマルチジョグダイヤルを押すと最大6秒前の音に遡ってディスクに録音されます。

ディスクを表示の2倍の長さで使用できるモノラル録音・再生機能を搭載しています。

曲を分割(DIVIDE)、連結(COMBINE)、移動(MOVE)できるTOC EDTI機能を搭載しています。さらに、直前の編集操作をキャンセルしてやり直しができるUNDO機能を搭載しています。
また、リハーサル機能を搭載しており、COMBINEやDIVIDEでの編集ポイントを確認しながら決めることができます。編集ポイントの移動はDIVIDEの編集点を分/秒/フレーム(約0.01秒)単位で微調整できます。

1曲内の指定した2点間を簡単な操作で消去できるA-B ERASE機能を搭載しています。

ディスク名や曲名を約1,700文字までディスクに記録できるタイトル機能を搭載しています。
従来のアルファベットや数字、記号に加え、カタカナ文字も入力ができ、入力は本体及びリモコンから行えます。

デジタル録音はSCMS(シリアルコピーマネージメントシステム)により、1世代に限り可能で、2世代以降のデジタル録音はできません。

トラックネームと経過時間、ディスクネームとトラックネーム、トラックネームとプログラムステップなどを上下2段で別々に表示する2行表示FLディスプレイを採用しています。

コントロールA1端子を搭載しており、ソニーのコントロールA1端子を搭載したCDプレイヤーと組み合わせることで、CD→MDへの録音が簡単にできるRec IT機能やCD TEXTコピーなどの機能を利用できます。

デジタル録音時に3秒以上の無音部を自動的に約3秒に揃えるスマートスペース機能を搭載しています。

別売りタイマーと組み合わせて録音・再生ができるタイマースタンバイ機能を搭載しています。

別売りのMD-PCリンクキットPCLK-MD1を使用することでパソコンとの接続が可能です。
この機能を利用することで、MDデッキの基本操作やディスク編集、文字入力などがPCから行えます。

ブラックとゴールドの2種類のカラーバリエーションがありました。

ワイヤレスリモコンが付属しています。

機種の定格
型式 MDデッキ
A/Dコンバーター 20bit⊿∑
D/Aコンバーター カレントパルスD/Aコンバーター
音声圧縮方式 ATRAC
録音・再生時間 ステレオ:最長74分
モノラル:最長148分
周波数特性 5Hz~20kHz ±0.3dB
ダイナミックレンジ 98dB以上(再生時)
SN比 100dB以上(再生時)
全高調波歪率 0.003%以下(再生時)
ワウ・フラッター 測定限界(0.001%W・peak)以下
入力端子 ライン:1系統
光デジタル:2系統
同軸デジタル:1系統
出力端子 ライン:1系統
光デジタル:1系統
同軸デジタル:1系統
ヘッドホン:1系統
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 16W
外形寸法 幅430x高さ108x奥行285mm
重量 約4.9kg
付属 ワイヤレスリモコン RM-D18M
別売 MD-PCリンクキット PCLK-MD1(¥15,000)