オーディオの足跡

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MDS-JA30ESの画像
 解説 

MDS-JA50ESの高音質を継承しつつ、新開発のS-TACT ICを搭載したMDデッキ。

新開発のATRAC用DSP採用によるワイドビットストリームテクノロジーを導入しています。
第4.5世代にあたる新DSPをキーデバイスとして、入出力の20ビット化や演算語調の拡大を行うことで、MDのフォーマットである16ビットを越える20ビット相当精度のダイナミックレンジの広い録音・再生を可能にしています。

データ圧縮に際し、人間の聴感に基づき、限られたデータ量を有効に使う適応高域制御技術が導入されています。
入力信号に応じて、量子化ビット数が少ないと歪感の悪化を感じる信号では高域を制限して量子化ビットを増加させ、量子化ビット数不足の影響が少ない信号では、高い周波数まで再生帯域を延ばす事で高域の再現性を向上させています。
これにより、信号処理の精度が向上し、全高調波歪が従来に比べ約8dB改善されています。

MDデッキのパルス生成部では、ノイズシェーピング(デジタル部)とパルス生成(アナログ部)を一つのICで構成していましたが、MDS-JA30ESでは新たに開発されたS-TACT ICを採用しており、パルス性製回路とクロック生成回路だけのIC構成によってデジタル演算部との分離独立を実現しています。
これによりパルスの時間軸方向に対するデジタルノイズの影響を抑えています。

32kHzや48kHzの各サンプリング周波数を44.1kHzに自動変換し、音質劣化の少ないデジタル録音を可能にするサンプリングレートコンバーターを搭載しています。

D/A変換部には、ソニーのESシリーズのCDプレイヤーで採用されているカレント・パルスD/Aコンバーターを採用しています。電圧として出力されるパルスを電圧性ノイズの影響を受け難い電流に置き換えて伝送しており、安定した電流源を持つ事と、電圧変動の影響を受けないことで安定した低域再生を実現しています。

電源部には、トランスの鉄芯に切れ目が無く、さらに断面も円形のドーナツ型にすることで磁束漏れと振動を減少させたRコアトランスを採用しています。

シャーシにはFBシャーシを採用しており、十分な強度と厚みを持ったメタル材を使用し、外周を取り囲むブレームと前後に渡したビームで、シャーシ全体を一つの箱として強固に固めています。それぞれの部分に異なる形状と大きさの部材を組合わせることで固有振動を相互に打消し、シャーシ全体としての振動を低減しています。

シャーシへの取り付け穴の位置をセンターからオフセットした偏心インシュレーターを採用しています。これにより外部から伝わる信号を相互に打消し合い、シャーシに伝わり難くすることで、特に聴感に影響する中高域の振動成分の減衰に効果を発揮しています。

デジタルRECレベルコントロールを搭載しており、ゲイン0dBを中心として-∞dBから最大+12dBまでコントロールができます。ボリューム変化カーブも、曲の雰囲気などに合わせてSin(サイン)、Linear(リニア)、Log(ログ)の3つのカーブから選択できます。
さらに、録音レベルを上げすぎてレベルクリップが発生すると、自動的に除々に録音レベルを下げるノンクリップ回路を搭載しています。

V.C.(Variable Coefficient)デジタルフィルターを搭載しており、MDの再生時に機能させることでデジタルフィルターの遮断特性を変え、微妙な音の変化が得られます。可変デジタルフィルターのポジションは4種類あり、好みに応じた音質の調整が可能です。

ディスクの装填にトレイ・ローディング方式を採用してます。
トレイ・ローディング部とベースユニット部はインシュレーターと圧縮コイルバネでフローティングしており、さらにベースユニット部を保持するモールドにはPBTと呼ばれる振動減衰特性に優れた素材を採用するなど、ディスクへの振動を少なくすることで信号の読取り精度を高めてます。

ミュージックシンクロ録音機能を搭載しており、録音したい機器の演奏をスタートさせるだけで、自動的にMDの録音を始めます。

等間隔トラックマーキング機能を搭載しており、曲番を1分または5分ごとの等間隔で自動的に付ける事ができます。
曲番が経過時間の目安となります。

タイムマシン録音機能を搭載しており、録音ポーズ状態でマルチジョグダイヤルを押すと最大6秒前の音に遡ってディスクに記録されます。

アナログソースの録音時に、無音状態から曲が始まると自動的に曲番を付けるオートトラックマーキング機能を搭載しています。また、可変レベルシンク機能により、より細かく無音と判断する信号レベルと時間を設定できます。

フェードイン/フェードアウト機能を搭載しています。フェード時間は調節が可能です。

リジューム再生機能を搭載しており、再生をとめたところから、あるいはその次の曲から引続き再生がdけいます。

光デジタル出力のビット語調を16ビットと20ビットで切替ができます。

直前の編集操作をキャンセルしてやり直すことができるUNDO機能を搭載しています。

COMBINEやDIVIDEでの編集ポイントを確認できるリハーサル機能を搭載しています。
編集ポイントの移動は、DIVIDEの編集点を分・秒・フレーム(約0.01秒)単位で微調整できます。

1曲内の指定した2点間を消去できるA-B ERASE機能を搭載しています。

ディスクネームコピー機能を搭載しています。ディスクと曲に同じ名前を付けるときや一部の修正で済む場合に入力する手間を省けます。

ディスク名や曲名を約1,700文字までディスクに記録できるタイトル機能を搭載しており、従来のアルファベットや数字、記号に加えカタカナ文字も使用できます。
入力は、録音・再生中でも本体及びリモコンで行えます。また、別売りのカタカナ入力専用リモートコマンダーを利用することで、ダイレクト入力が可能です。

モノラルフォーマットのディスクは再生のみ対応しています。

デジタル録音はSCMS(シリアルコピーマネージメントシステム)により、1世代に限り可能で、2世代以降のデジタル録音はできません。

ワイヤレスリモコンが付属しています。

機種の定格
型式 MDデッキ
A/Dコンバーター 20bit⊿∑
D/Aコンバーター カレントパルスD/Aコンバーター
可変(V.C.)フィルター
音声圧縮方式 ATRAC
録音・再生時間 ステレオ:最長74分
モノラル:最長148分
周波数特性 5Hz~20kHz ±0.3dB
ダイナミックレンジ 104dB以上(再生時)
SN比 107dB以上(再生時)
全高調波歪率 0.002%以下(再生時)
ワウ・フラッター 測定限界(0.001%W・peak)以下
入力端子 ライン:1系統
光デジタル:2系統
同軸デジタル:1系統
出力端子 ライン:1系統
光デジタル:1系統
ヘッドホン:1系統
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 24W
外形寸法 幅430x高さ125x奥行345mm
重量 約9.3kg
付属 ワイヤレスリモコン RM-D14M
別売 カタカナ入力専用リモートコマンダー RM-D10P(¥7,500)