オーディオの足跡

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MDS-JA22ESの画像
 解説 

新開発のATRAC用Type-R DSPを採用したESシリーズのMDデッキ。

信号処理制度を向上させる適応高域制御技術のコアとなるATRAC用DSPに、信号処理能力を2倍に高めたType-R DSPを新開発して搭載しています。また、新規に開発されたインテリジェント・ビット・リアロケーション・アルゴリズムの採用により高められた処理能力をフルに使い、音楽データを再分析し、今まで発見が困難だった微小レベルの冗長なビット配分を徹底的にサーチしています。これにより、聴感上重要な周波数帯域に優先的に再分配されるため、ビット配分が洗練されソース信号の再現性が向上しています。
また、演算処理各ステップの見直しを行い、極めて精度の高い演算を実現しています。

ATRAC用Type-R DSP採用によるワイドビットストリームテクノロジーを導入しており、入出力の24ビット化、演算語長の拡大を行うことで、MDフォーマットである16ビットを超える、20ビット相当精度のダイナミックレンジの広い録音・再生を可能にしています。

パルス生成部に新開発のS-TACT ICを採用しています。これにより、従来一つのICで構成されていたノイズシェーピング(デジタル部)とパルス生成(アナログ部)の分離独立を実現し、パルス生成回路とクロック生成回路だけのIC構成とすることで、パルスの時間軸方向に対するデジタルノイズの影響を抑えています。

32kHzや48kHzの各サンプリング周波数を44.1kHzに自動変換するサンプリングレートコンバーターを搭載しています。

D/A変換部には、ソニーのESシリーズのCDプレイヤーで採用されているカレント・パルスD/Aコンバーターを採用しています。
電圧として出力されるパルス電圧性ノイズの影響を受け難い電流に置き換えて伝送しており、安定した電流源を持つことと、電圧変動の影響を受けないことで、優れた低域再生を可能にしています。

電源部には、トランスの鉄芯に切れ目がなくさらに断面も円形のドーナツ型にすることで、磁束漏れと振動を大幅に減少させたRコアトランスを採用しています。

スラント(非平行)マウント基板を採用しており、基板にかかる音圧を抑えることで共振を大幅に低減しています。

シャーシ構造には、十分な強度と厚みを持ったメタル材を使用し、外周を取り囲むフレームと前後に渡したビームで、シャーシ全体を一つの箱として強固に固めたFBシャーシを採用しています。
それぞれ異なる形状と大きさの部材を組み合わせることで固有振動は相互に打消され、シャーシ全体としての振動を大きく低減しています。

ディスクの装填に低重心センタートレイ・ローディング方式を採用しています。
トレイ・ローディング部とベースユニット部はインシュレーターと圧縮コイルバネでフローティングしています。さらに、ベースユニット部を保持するモールドにはPBTと呼ばれる振動減衰特性の優れた素材を採用することで、振動を低減し、信号の読取り精度を高めています。

シャーシへの取り付け穴の位置をセンターからオフセットした偏心インシュレーターを採用しています。
これにより、外部から伝わる振動が相互に打消し合うことでシャーシに伝わり難くなっており、特に聴感に影響する中高域の振動成分の減衰に効果を得ています。

デジタルRECレベルコントロールを搭載しており、ゲイン0dBを中心として-∞dBから最大+12dBまでコントロールできます。
また、設定した録音レベルを入力系統ごとに記憶させることができるメモリー機能を搭載しています。

MD再生時にデジタルフィルターの遮断特性を換える事で微妙な音の変化が得られる可変(V.C.=Variable Coefficient)デジタルフィルターを搭載しています。
可変デジタルフィルターのポジションは4種類プリセットとなっており、好みに応じた音質調整が可能です。

ピッチコントロール機能を搭載しており、-98.5%~+12.5%の範囲で再生スピードを変えて聴くことが出来ます。

ミュージックシンクロ機能を搭載しており、リモコンのミュージックシンクロ・ボタンを押した後に接続した機器の演奏を開始させるだけで、音楽信号の入力を感知して自動的に録音を開始します。

タイムマシン録音機能を搭載しており、録音ポーズ状態でマルチジョグダイヤルを押すと最大6秒前の音に遡ってディスクに録音されます。

ディスクを表示の2倍の長さで使用できるモノラル録音・再生機能を搭載しています。

曲を分割(DIVIDE)、連結(COMBINE)、移動(MOVE)できるTOC EDTI機能を搭載しています。さらに、直前の編集操作をキャンセルしてやり直しができるUNDO機能を搭載しています。
また、リハーサル機能を搭載しており、COMBINEやDIVIDEでの編集ポイントを確認しながら決めることができます。編集ポイントの移動はDIVIDEの編集点を分/秒/フレーム(約0.01秒)単位で微調整できます。

1曲内の指定した2点間を簡単な操作で消去できるA-B ERASE機能を搭載しています。

ディスク名や曲名を約1,700文字までディスクに記録できるタイトル機能を搭載しています。
従来のアルファベットや数字、記号に加え、カタカナ文字も入力ができ、入力は本体及びリモコンから行えます。

デジタル録音時に3秒以上の無音部を自動的に約3秒に揃えるスマートスペース機能を搭載しています。

別売りタイマーを組み合わせて録音・再生ができるタイマースタンバイ機能を搭載しています。

トラックネームと経過時間、ディスクネームとトラックネーム、トラックネームとプログラムステップなどを上下2段に別々に表示する2桁表示FLディスプレイを搭載しています。

コントロールA1端子を搭載しており、コントロールA1端子付きのCDプレイヤーと組み合わせて、CD→MDへの録音が簡単にできるREC IT機能や、CD TEXTコピーなどの機能が利用できます。

別売りのMD-PCリンクキットPCLK-MD1を使用することでパソコンとの接続が可能です。
この機能を利用することで、MDデッキの基本操作やディスク編集、文字入力などがPCから行えます。

デジタル録音はSCMS(シリアルコピーマネージメントシステム)により、1世代に限り可能で、2世代以降のデジタル録音はできません。

ワイヤレスリモコンが付属しています。

機種の定格
型式 MDデッキ
A/Dコンバーター 20bit⊿∑
D/Aコンバーター カレントパルスD/Aコンバーター
可変(V.C.)フィルター
音声圧縮方式 ATRAC
録音・再生時間 ステレオ:最長74分
モノラル:最長148分
周波数特性 5Hz~20kHz ±0.3dB
ダイナミックレンジ 99dB以上(再生時)
SN比 102dB以上(再生時)
全高調波歪率 0.003%以下(再生時)
ワウ・フラッター 測定限界(0.001%W・peak)以下
入力端子 ライン:1系統
光デジタル:2系統
同軸デジタル:1系統
出力端子 ライン:1系統
光デジタル:1系統
同軸デジタル:1系統
ヘッドホン:1系統
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 16W
外形寸法 幅430x高さ125x奥行345mm
重量 約7.8kg
付属 ワイヤレスリモコン RM-D20M
別売 MD-PCリンクキット PCLK-MD1(¥15,000)