SONY MDS-J3000
¥77,000(1996年発売)
解説
ソニーのコンパクトコンポーネントシステム#3000シリーズと共通デザインを採用したMDデッキ。
入力系から出力系まで、デジタル回路での演算処理を従来の16ビットからさらに多ビット化することでダナミックレンジを大幅に拡大し、音質を向上させるワイドビットストリーム技術を投入しています。
MDS-J3000では、このデジタル処理をベースとして、D/A変換部にESシリーズのCDプレイヤーで採用されているカレント・パルスD/Aコンバーターを搭載しています。電圧として出力されるパルスを電源電圧の変動や電圧性のノイズの受け難い電流に置き換えて伝送しており、安定した電流源を持つことと、電圧変動の影響を受けないことで、より優れた音楽再生を可能にしています。
48kHzや32kHzの各サンプリング周波数を44.1kHzに自動変換するサンプリングレートコンバーターを搭載しています。
さらに、光2系統と同軸1系統の光入力端子を搭載しており、様々なソースのデジタル録音に対応しています。
電源部には、トランスの鉄芯に切れ目が無く、さらに断面も円形のドーナツ型にすることで、磁束漏れと振動を大幅に減少させたRコアトランスを採用しています。
ミュージックシンクロ録音機能を搭載することで、他社製のCDプレイヤーなどとのシンクロ録音も可能にしています。
リモコンのミュージックシンクロ・ボタンを押した後に、接続したCDプレイヤーやカセットデッキなどの再生を開始するだけで、音楽信号の入力を検知して自動的に録音を開始します。また、再生が終ると録音も自動的に一時停止します。
タイムマシン録音機能を搭載しており、録音ポーズ状態でマルチジョグダイヤルを押すと、最大2秒前の音を遡ってディスクに記録します。
TOC EDIT機能を搭載しており、録音した後から曲の連結や分割、移動などのディスク編集が可能です。
MDS-J3000では、最後に行った編集内容をキャンセルして編集前の状態に戻すことができるUNDO機能を搭載しています。また、1曲内の指定した2点間を消去できるA-B
ERASE機能も搭載しています。
ディスク名や曲名をつけられるタイトル入力機能を搭載しており、英数字や記号のほかにカタカナ文字の入力にも対応しています。文字の入力にはマルチジョグダイヤルやリモコン入力に加え、別売りのリモートコマンダーによるワープロ感覚での入力も可能です。
デジタル録音時に3秒以上の無音部を自動的に約3秒に揃えるスマートスペース機能を搭載しています。
ディスクイン・オートパワー機能を搭載しています。
モノラルフォーマットのディスクには再生のみ対応しています。
デジタル録音はSCMS(シリアルコピーマネージメントシステム)により、1世代に限り行えます。また、2世代目以降のデジタル録音はできません。
機種の定格
| 型式 | MDデッキ |
| A/Dコンバーター | 20bit⊿∑ |
| D/Aコンバーター | カレントパルスD/Aコンバーター |
| 録音方式 | 磁界変調オーバーライト方式 |
| 再生方式 | 非接触光学式 |
| レーザー | 半導体レーザー(λ=780nm) |
| 回転数 | 約400~900rpm |
| 符号化方式 | ACIRC |
| サンプリング周波数 | 44.1kHz |
| 音声圧縮方式 | ATRAC |
| 変調方式 | EFM(8-14変調) |
| チャンネル数 | 2チャンネル |
| 録音・再生時間 | ステレオ:最長74分 |
| 周波数特性 | 5Hz~20kHz ±0.3dB |
| ダイナミックレンジ | 98dB以上(再生時) |
| SN比 | 100dB以上(再生時) |
| 全高調波歪率 | 0.003%以下(再生時) |
| ワウ・フラッター | 測定限界(0.001%W・peak)以下 |
| 入力端子 | ライン:1系統 光デジタル:2系統 同軸デジタル:1系統 |
| 出力端子 | ライン:1系統 光デジタル:1系統 ヘッドホン:1系統 |
| 電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
| 消費電力 | 11W |
| 外形寸法 | 幅280x高さ92.5x奥行380mm |
| 重量 | 約5.3kg |
| 付属 | ワイヤレスリモコン RM-D3000M |
| 別売 | カタカナ入力専用リモートコマンダー RM-D10P(¥7,500) |