オーディオの足跡

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CDP-M54の画像
 解説 

パルス8D/Aコンバーターを搭載したミニコンポサイズのCDプレイヤー。

D/A変換部にはハイデンシティ・リニアコンバーターシステムを採用しており、新バージョンの45ビットノイズシェイピング・デジタルフィルター(CXD-2560)とパルスD/Aコンバーターを搭載しています。

パルスD/Aコンバーターは1個の電流源と1個の電子スイッチで構成されており、0と1の2つの値を高速でスイッチングすることによって音楽波形を表現しています。これにより、振幅レベルは常に一定で時間軸方向にのみ変化を持たせたPLM(パルス・レングス・モジュレーション)波を出力しています。そして、ローパスフィルターを通すことでオーディオ帯域外の不要高域ノイズを除去し、音楽波形を得ています。
また、パルスD/Aコンバーターには20kHzまでの可聴帯域の量子化ノイズを低減するため、64倍オーバーサンプリングとSony Extended Noise Shaping方式を採用した多段ノイズシェイピング演算を搭載しています。オーバーサンプリングではサンプリング周波数を高くとることで可聴帯域内の量子化ノイズを低減しています。また、ノイズシェイピングではビット数を減らした時に再量子化誤差を入力側にフィードバックして可聴帯域内の量子化ノイズを低減しています。これらの技術によって高いダイナミックレンジを確保しています。
パルスD/Aコンバーターは45メガパルス/秒で動作しており、従来方式では困難であった微分非直線歪やグリッチ、ゼロクロス歪を根本から解消しています。

CDP-M54ではコンプリメンタリモードのパルスD/Aコンバーターを採用しており、2個のパルスD/Aコンバーターを互いに相補の関係になるように変調をかけて差動合成することで高調波歪率を打ち消し、さらに出力電流を2倍にしてSN比を高めています。

ハイデンシティ・リニアコンバーターシステムではパルスD/Aコンバーターの性能を生かすため、前段に45ビットノイズシェイピングデジタルフィルターを搭載しています。
この回路では高精度なオーバーサンプリング演算を実行するとともに演算結果に対して1次のノイズシェイピング演算を行うことで高いダイナミックレンジを確保しています。

ジッターによる音質劣化を防ぐため、ダイレクト・デジタル・シンクを採用しています。
この方式ではマスタークロックをパルスD/Aコンバーターの同一チップ上に形成されており、ジッターの除去をパルスD/Aコンバーターの最終段である電子スイッチの直前で行うことで、ジッターによる音質劣化を低減しています。

サーボ回路にはハイプレシジョン・デジタルサーボを採用しています。
この回路では光ピックアップからの信号をA/D変換し、デジタル処理でフィルタリングやコントロールを行い、再びD/A変換して光ピックアップを動作させています。これにより1枚1枚のディスクに合わせてサーボ量の調整が可能となっています。
ハイプレシジョン・サーボでは、高サンプリングレートの高精度・高分解能A/DコンバーターとD/Aコンバーターを使用しており、理想的なサーボコントロールを実現するとともに、デジタル化によって低消費電力を実現しています。

メカデッキ部をシャーシ中央に配置しており、シャーシに加わる回転モーメントを最小にすることで振動に対する安定度を高めています。


カスタムエディット機能を搭載しており、ピークサーチ、タイムエディット、ジャストエディット、リンクエディット、プログラムエディット、タイムフェード、バリアブルフェード、マニュアルフェーダーの8つの機能を搭載しています。

ピークサーチでは全曲を高速サーチし、音量レベルの一番大きい箇所の前後約4秒間を繰り返し再生します。

タイムエディットはテープ録音時のA面とB面の編集が効率良く行えます。
まず、使うテープの長さに合わせて編集する場合はTIME SETボタンまたはAMSボタンでテープの長さをセットし(ダイレクトキーで秒単位のセットも可能)、エディットボタンを押すと、まずA面分として1曲目から順番にプログラムして、タイムオーバーの曲にぶつかったら、時間内に収まる曲のうち一番長い曲をセレクトします。その後エディットボタンを押すと同様にB面の編集を行います。
また、AMSボタンでハーフディスクを選択してエディットすると、曲順を入れ替えずにテープA面とB面が同じくらいの長さになるように曲を振り分けます。

ジャストエディットはタイムエディットを発展させたもので、指定した時間に最も近い曲の組合せを自動的に探しだしてプログラムします。
タイムエディットと同様にA面分とB面分を同時にセットできます。

リンクエディットは、タイムエディットやジャストエディットで余ったテープに曲を追加できます。
すべての曲をプログラムして、さらにエディット時間内に曲が入る余地がある時は、入る曲のトラックナンバーとLINKの表示が点滅し、点滅しているトラックナンバーの曲の中から再度選択して曲を追加できます。
また、リンクエディットはディスクを入れ替えてエディットを継続することも可能です。

プログラムエディットでは好きな曲を好きな順番にマニュアルで編集できます。
AMSキーかダイレクトキーで積算時間を確認しながら好きな曲を好きな順番にプログラムします。この時オートスペースをオンにすれば、各曲の演奏時間に3秒ずつのブランクを加算してエディットできます。ポーズボタンを押したところでA面分、続けてB面分までまとめてプログラムできます。

タイムフェードでは指定した時間にフェードアウトさせることができます。時間設定はTIME SETボタンかAMSボタンで行います。

バリアブルフェードによってフェードイン/・フェードアウトする時間を2秒から10秒まで1秒単位でセットできます。

マニュアルフェーダーでは好みの箇所でフェードイン/フェードアウトができます。



デリートプレイ機能を搭載しており、聴きたい曲だけを残しての連続演奏が可能です。シャッフルモードで不要な曲をデリートした後、コンティニューモードに切換えて演奏すると、その曲を飛ばして次の曲を演奏します。
また、99曲デリートシャッフル機能を搭載しており、好きな曲だけを残してランダム演奏することができます。

ミュージックスキャンを搭載しており、曲の冒頭部分だけを次々に演奏します。
演奏時間は10秒、20秒、30秒の3通りを選択でき、いすれも2秒動作のフェードアウト付きとなっています。また、スキャン中にクリアボタンで聴きたくない曲をデリートできます。

オートキュー機能を搭載しており、ポーズ状態で音の立ち上がるところまで自動的にサーチできます。

オートスペース機能を搭載しており、曲間に約3秒間の無音スペースを入れることができます。また、曲間が3秒以上あるディスクでは最短3秒間に短縮されます。

最大24曲のプログラム演奏機能や、1曲/全曲/プログラム/デリートプレイ/シャッフル/デリートシャッフルの6モードリピート、AMS、ミュージックサーチなどの機能を搭載しています。

ディスプレイ部には20曲ミュージックカレンダーを搭載しています。

固定と可変の2系統のラインアウト端子を搭載しています。
また、ラインアウト連動ボリューム付きヘッドホン端子を搭載しています。

ワイヤレスリモコンが付属しています。

機種の定格
型式 CDプレイヤー
周波数特性 2Hz~20kHz ±0.5dB
全高調波歪率 0.003%以下(EIAJ)
SN比 105dB以上(EIAJ)
ダイナミックレンジ 98dB以上(EIAJ)
ワウ・フラッター 測定限界(±0.001%W.peak)以下(EIAJ)
出力レベル 2Vrms(Fixed)
ヘッドホン出力レベル 10mW(50kΩ)
消費電力 10W
外形寸法 幅355x高さ95x奥行325mm
重量 3.2kg
付属 ワイヤレスリモコン RM-D597