オーディオの足跡

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TA-VA8ESの画像
 解説 

ドルビープロロジックなど24のサラウンドモードを搭載したAVアンプ。

ドルビーデジタルプロセッサーに対応する5.1ch入力端子を搭載しており、SDP-EP9ESと組み合わせることでドルビーデジタル・ホームシアターシステムが構築できます。
5.1ch入力端子の信号はDSP部を通らず、直接ボリューム部へ導かれる構成となっています。

ドルビープロロジックに対応しています。
アナログ入力でも内部のA/Dコンバーターでデジタル化してDSPで処理するため、高精度なデコードが可能です。また、サラウンドモードはドルビープロロジックを始め24モードを装備しており、様々な音響効果が楽しめます。

電源部には質量6kgを上回る大型トランスを搭載しています。
通常のEIコアトランスではE形とI形の磁性鋼板をそれぞれ個別に積層したあとに合体(溶接ないし接着)してコアを形成しています。TA-VA8ESで使用したトランスはE形の上にI形・・と交互に積み重ねるラップ詰め構造となっています。この構造は製造に手間がかかりますが音質的には有利で、磁路に断層的に切れている部分がなくなるため磁束の漏れが激減し、オーディオ回路に与える影響を少なくしています。
また、電源部の電解コンデンサーにはTA-VA8ES用に製造された音質優先型のコンデンサーを使用しています。容量もトランスの能力に合わせており、余力をもたせるためアンプ部トータルで51,600μFを確保しています。

電源回路はESシリーズアンプで採用されたS.T.D.電源とほぼ同じ効果が得られるS.T.D.型電源回路を採用しています。
この回路では電圧増幅段(Aクラス段)に還流阻止用のダイオードを挿入しており、瞬間的に電力増幅段(Bクラス段)が大量の電流を消費しても電力増幅段は安定した動作を継続します。
また、サラウンド回路などで使われる小信号用電源部のレギューレーターヒートシンクには熱伝導率の高い純銅製と銅メッキ製を通過電流量に応じて使い分けて使用しており、電圧安定度を高めています。

ダイレクトパススイッチを搭載しています。
このスイッチをONにするとサラウンドを使用せずに入力ソースの音をそのまま楽しむことができます。また、この状態ではトーンコントロールやバスブースト回路もバイパスされます。
この機能はリモコンからの操作が可能です。

パワー段のフロントL/R及びセンターチャンネルにはパラレル・プッシュプル回路を採用しており、NPN型、PNP型のトランジスタをそれぞれ2個ずつ使用しています。
TA-VA8ESではより安定した動作を実現するため、パラレルとなるNPN型素子2個、PNP型素子2個をそれぞれ同じプレート上に配置したパラレルトランジスターを専用部品として開発・搭載しています。これにより温度環境を揃え、増幅特性を一致させています。
また、素子を乗せるプレートもサイズの大きなものを使用しており、温度の急変を防ぐことで安定度をさらに高めています。

ヒートシンクには有害なフィンの鳴きを抑えるチューニングが施されたアルミ押し出し材の大型ヒートシンクを採用しています。ヒートシンク自体はシャーシ本体に強固に固定されており、構造的にも振動を低減しています。
また、パワートランジスタはチャンネルセパレーションの最も重要なフロントLチャンネルとフロントRチャンネルが別のヒートシンクに分かれるように配置することで良好なセパレーション特性を得ています。

ボリュームにはダイキャストフレームを採用した6連ボリュームを搭載しています。
このボリュームでは通常は回転軸の根元でビス止め固定するシャーシへの取り付け部分をダイキャスト製のフレーム止めとしたことで軸のぐらつきを大幅に低減しています。これにより接触点の振動に起因する音質の濁りを抑えています。

シャーシにはFBシャーシを採用しており、外周を取り囲むフレーム(Frame=枠)と前後に渡したビーム(Beam=梁)でシャーシ全体を1つの箱として強固に固めています。また、部材もそれぞれ異なる形状と大きさにすることで固有振動モードを変え、ビス止め接合サれた時に互いに振動を打ち消すように設計されています。
さらにデジタル演算部は内部のビームを隔ててオーディオ回路と遮断しており、デジタル性ノイズの混入を防いでいます。

機器名ネーミング機能を搭載しており、ディスプレイ部に表示させる機器名を設定・変更できます(例:Video1→VHSなど)。これによりシステムの構成に合わせた表示が可能です。

バックグラウンド操作機能を搭載しており、CDを聴いていてテープデッキで録音を始めるなど、付属のリモコンからファンクションを切替えることなく別の機器の操作が行えます

好みのモードをベースに各種のパラメーターを調節してチューンアップできます。チューニングは本体のロータリーエンコーダーやリモコンで行えます。

3-1方式ステレオに対応しています。
TA-VA8ESではドルビーデジタルプロセッサーやDVDプレイヤー等を接続していない場合に5.1ch入力端子を用いて楽しむことができます。ただし接続には別売りケーブルRK-C210が必要です。

学習機能付きリモコンが付属しています。
このリモコンはアンプ本体の操作だけでなく、ソニー製AV機器の主要な操作も可能な多機能設計となっています。また、他メーカー製の機器も赤外線リモコンタイプならリモコン信号を読み取って操作できます。

機種の定格
型式 AVアンプ
実用最大出力(EIAJ、6Ω) フロント:120W+120W
センター:120W
リア:50W+50W
全高調波歪率 0.02%以下(フロント、6Ω負荷、95W+95W出力時)
周波数特性 Line:10Hz~50kHz +1 -3dB(ダイレクトパスON時)
SN比(Aネットワーク) Line:92dB(ダイレクトパスON時)
サラウンドモード 下記サラウンドモード一覧表参照
ドルビープロロジックインプットバランス オート
トーンコントロール フロント、センター、リア独立
Bass:±10dB(中心周波数125~1.0kHz)
Mid:±10dB(中心周波数435~8.0kHz)
Treble:±10dB(中心周波数1.0k~8.0kHz)
増減ステップ:1dB
バスブースト +7dB(70Hz)
映像系機器(音声&映像)入力 5系統
映像系機器(音声&映像)出力 2系統
映像モニター出力 2系統
S映像入力 5系統
S映像出力 2系統
S映像モニター出力 1系統
オーディオ入力 Phono MM:1系統
Line:4系統
5.1ch入力:1系統
オーディオ出力 Rec out:2系統
Center out:1系統
Rear L/R:1系統
Subwoofer:1系統
Headphone:1系統
ACアウトレット 電源スイッチ連動:2系統
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 215W
外形寸法 幅430x高さ160x奥行425mm
重量 約14.6kg
付属 学習機能付きリモコン RM-P362
 
TA-VA8ESのサラウンドモード
サラウンドモード 調節出来るパラメーター
GENRE MODE 得られる効果 EQ Effect
Level
Rear
Level
Center
Level
Room
Size
Wall
Type
Front
Back
Left
Right
Delay Reverb
Time
ProLogic Pro Logic ドルビープロロジック処理されたソース再生用。            
Enhanced 上記プロロジックにサラウンド処理を加えたモード。            
Movie Small Theater 映画館の音響特性を再現。  
Medium Theater  
Large Theater  
Mono Movie モノラルの映画ソースから映画館の雰囲気を再現。    
Music1 Small Hall 長方形のコンサートホールの音響特性を再現。
ソフトなアコースティックサウンドに適しています。
   
Medium Hall    
Large Hall    
Small Opera House 劇場の音響特性を再現。
ミュージカルやオペラに適しています。
   
Medium Opera House    
Large Opera House    
Music2 Small Jazz Club ジャズクラブの音響特性を再現。    
Large Jazz Club    
Small Church 教会の音響特性を再現。    
Large Church    
Small Live House ライブハウスの音響特性を再現。  
Large Live House  
Karaoke ステレオソースのボーカルのレベルを下げます。    
Acoustic 普通のノーマル2チャンネルのステレオを再生(サラウンド効果無し)                  
Sports Arena 大きなコンサートホールの雰囲気を再現。ロックミュージックに好適。    
Stadium 大きな野外スタジアムの雰囲気を再現。エレクトリックサウンドに好適。    
Game Game 1 ビデオゲームソフトで迫力のある音声が得られます。    
Game 2 モノラルのビデオゲームのソフトで迫力のある音声が得られます。    
  
TA-VA8ESで調節できるパラメータ
パラメータ名 得られる効果
EQ フロント/センター/リアの音質を調節します。
低音/中音/高音それぞれでスロープと中心周波数を選んで細かく行えます。
Effect Level 音場効果全体のレベルを調節します。
Rear Level リアスピーカーの音量を調節します。
Center Level センタースピーカーの音量を調節します。
Room Size 初期反射音の間隔を調節して広い部屋、狭い部屋で聴く感じを再現します。
Wall Type カーテン吊りの柔らかい壁や硬い壁など、コンサート会場の壁の材質をシミュレートします。
Front Back/Left Right 直接音と間接音のバランスを調節して客席の位置をシミュレートします。
Delay リアスピーカーからの出力時間を調節します。遅らせることによって広い音場感が得られます。
Reverb Time エコーの長さを2段階で選べます。