オーディオの足跡

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TA-V88ESの画像
 解説 

デジタルシネマサウンド技術を搭載したドルビーデジタルプロセッサー内蔵のESシリーズAVアンプ。

ドルビーデジタルのデコード処理を行うDSPには24ビットDSPを採用しています。
これによりDVDプレイヤーのデジタル出力と接続してドルビーデジタルのデコードと増幅が行えます。

ドルビーデジタルのバス・リダイレクション機能に対応しており、低域を他のスピーカーに振り分けることができます。これにより低域が不足しがちな小型スピーカーを使用した場合でもサブウーファーなどに低域成分だけを担当させることで迫力のあるサラウンド再生が可能です。
低域抽出のためのクロスオーバーネットワーク処理はデジタル段階で24ビット処理のDSP内部で行われます。

ソニー独自のサラウンド技術であるデジタルシネマサラウンドによるシネマスタジオ・モードとバーチャル3D・モードを搭載しています。
シネマスタジオ・モードはソニー・ピクチャーズエンタテインメントの持つスタジオの中から選ばれたタイプの異なる3つのスタジオの音響効果を楽しめます。
バーチャル3D・モードでは映画館ならではの音場を3次元音響テクノロジーを駆使してより積極的に創り出すことができます。沢山のリアスピーカーに囲まれた感覚が楽しめるバーチャル・マルチリア、映画館のような広い音場感が得られるバーチャル・リアシフト、フロント側のスピーカーだけでリアの音を再生するバーチャル・エンハンスドサラウンドA/Bの各モードを搭載しています。

デジタルシネマサウンドのサラウンドモードのほか、コンサートホールやライブハウスの音場を再現するためのモードなどを含め合計で29プログラム56モードのサラウンドモードを搭載しています。
また、プリセットされたモードをベースに各種パラメータを調節して好みにチューンアップすることもできます。

D/A変換にはフルフィードフォワード方式デジタルフィルターとアドバンストパルスD/Aコンバーターを搭載しています。
フル・フィードフォワード方式デジタルフィルターでは従来四捨五入で切り捨てられていた下位ビットを別ルートで伝送してメモリーし、次段の演算結果と合成するフルフィードフォワード演算を行うことで、下位ビットのデータも反映したオーバーサンプリング演算を実現しています。これにより可聴帯域内での再量子化ノイズをほぼ完全に除去しています。
TA-V88ESではアドバンストパルスD/Aコンバーターをフル・フィードフォワード方式デジタルフィルターとともに1つのLSIにまとめており、より安定した動作を実現しています。

デジタル領域で高音/低音の音質調整ができるデジタルトーンコントローラーをフロント/センター/リアの各チャンネルそれぞれ独自に搭載しています。

フロントL/R、センター、リアL/Rのアンプを揃えたダイナミック5アンプシステムを採用しており、より迫力のあるサラウンド再生を可能にしています。
パワー段にはNPN型素子とPNP型素子をそれぞれ2個ずつ同じプレート上に配置したパラレルトランジスターを採用しています。これにより温度環境を揃え、増幅特性を一致させています。また、素子を乗せるプレートもサイズの大きなタイプを使用しており、温度の急変を防ぐスタビライザーとして機能させることで安定度を高めています。

電源部にはラップ詰めコアを採用した大型トランスを採用しています。
通常のEIコアトランスではE形とI形の磁性鋼板をそれぞれ個別に積層したあとに合体(溶接ないし接着)してコアとしていましたが、E形とI形の磁性鋼板をそれぞれ交互に積むラップ詰め構造を採用することで磁路に断層的に切れている部分がなくなり、磁束の漏れを低減しています。
また、電解コンデンサーにも電気的な特性だけでなく音響的にも試聴を繰り返して厳選したピュアオーディオ用の大容量・大型タイプを搭載しています。

電源部の回路方式にはピュアオーディオ用アンプに搭載されたS.T.D.電源回路をAVアンプ用にアレンジしたS.T.D.型電源回路を採用しています。この方式では電圧増幅段(Aクラス段)に還流阻止用のダイオードを挿入しており、瞬間的に電力増幅段(Bクラス段)が大量の電流を消費しても電力増幅段は安定した動作が可能です。

シャーシにはFBシャーシを採用しています。
このシャーシでは十分な強度と厚みを持ったメタル材を使用し、フレーム(Frame=枠)と左右に渡したビーム(Beam=梁)でシャーシ全体を1つの箱として強固に固めています。また、それぞれ異なる形状と大きさとすることで固有振動モードを違えた部材を組み合わせており、固有振動を相互に打ち消すことでシャーシ全体としての振動を低減しています。

ヒートシンクには有害なフィンの鳴きを抑えるようにチューニングされたアルミ押し出し材使用の高剛性大型ヒートシンクを採用しています。また、ヒートシンク自体もシャーシ本体に強固に固定することで構造的にも振動を低減しています。
さらに、TA-V88ESではパワートランジスタをチャンネルセパレーションの最も重要なフロントLチャンネルとフロントRチャンネルが別のヒートシンクに分かれるように配置し、良好なセパレーション特性を得ています。

脚部には偏心インシュレーターを搭載しています。
偏心インシュレーターではセンター位置を避けてビス穴を設けた構造となっており、振動の位相を変えることで打ち消してシャーシに伝わるのを低減しています。

ボリュームにはダイキャストフレームを用いた6連ボリュームを採用しています。
ダイキャストフレームを採用することで軸のぐらつきを大幅に低減し、接触点に起因する音質の濁りを抑えています。

3-1方式ステレオ(ハイビジョン規格のサラウンド方式)専用の入力端子を搭載しています。

AC-3 RF入力を搭載しており、ドルビーデジタル対応のレーザーディスクでRF信号に変換されて記録されているドルビーデジタル音声に対応しています。

ベースブースト機能を搭載しており、ワンタッチで低音の迫力を増すことができます。

ダイレクトパススイッチを搭載しており、サラウンドやトーンコントロール、ベースブースト回路を必要に応じてバイパスできます。

カーソルキーによるシンプルなメニュー操作を採用しており、操作性向上を図っています。

学習機能付きのワイヤレスリモコンが付属しています。

機種の定格
型式 AVアンプ
実用最大出力(EIAJ、6Ω) フロント:150W+150W
センター:150W
リア:150W+150W
全高調波歪率(20Hz~20kHz) フロント:0.05%以下(6Ω負荷、100W+100W出力時)
周波数特性 Line:10Hz~50kHz +1 -3dB(ダイレクトパスON時、アナログ系)
SN比(Aネットワーク) Line:86dB(ダイレクトパスON時)
サラウンドモード 29プログラム56モード(下記サラウンドモード一覧参照)
ドルビープロロジックインプットバランス オート
トーンコントロール フロント、センター、リア独立
Bass:±10dB(中心周波数90~992Hz)
Treble:±10dB(中心周波数1.0k~8.6kHz)
増減ステップ:0.5dB
映像系機器(音声&映像)入力 5系統
映像系機器(音声&映像)出力 2系統
映像モニター出力 1系統
S映像入力 5系統
S映像出力 2系統
S映像モニター出力 1系統
デジタル入力 光:4系統
同軸:1系統
AC-3 RF:1系統
デジタル出力 光:1系統
オーディオ入力 Phono MM:1系統
Line:4系統
オーディオ出力 Rec out:2系統
フロント L/R:1系統
センター:1系統
リア L/R:1系統
サブウーファー:2系統
ヘッドホン:1系統
ACアウトレット 電源スイッチ連動:2系統
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 380W
外形寸法 幅430x高さ160x奥行435mm
重量 約17.0kg
付属 学習機能付きリモコン RM-P501
TA-V88ESに搭載されたサラウンドモード
  Dolby Pro Logic
Dolby Enhanced Pro Logic
Small Theater
Midum Theater
Large Theater
Mono-Movie
Cinema Studio A
Cinema Studio B
Cinema Studio C
Night Theater
Virtual Multi Rear(A・B)
Virtual Rear Shift(A・B)
Virtual Enhanced Surround A
Virtual Enhanced Surround B
Arena
Stadium
Game
Small Hall
Large Hall
Small Opera House
Large Opera House
Small Jazz Club
Large Jazz Club
Church
Live House
※Accoustic
※Karaoke

※のついたサラウンドモードはAC-3入力の場合2chにダウンミックスしてから処理を行います。そのため、アナログ2ch入力の時と同じ音場になります。