オーディオの足跡

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TA-FA50ESの画像
 解説 

全段MOS-FET構成や新トーラス・トロイダルトランスなどによって音に滑らかさと温かみをプラスしたプリメインアンプ。

優れた音響特性を持つMOS-FETを全段に採用しています。
特にファイナル段用には基台が非磁性体でメッキも非磁性のものを使用しています。

フィックスド・オプティカル・バイアス・サーキットを搭載しており、ヒートシンクの温度検出・補償を廃止し、実質的に固定バイアス回路とすることで出力段の動作を安定させています。

電源部には改良型トーラス・トロイダルトランスを搭載しています。
このトランスでは従来外側に巻かれていた1次巻線(AC100V側)を内側に変更し2次巻線を外側にすることで、AC100Vラインに含まれるノイズを封入し、シャーシ内にノイズが放射されるのを防いでいます。

電源回路にはアドバンストS.T.D.電源を採用しています。
小トランスのサイズアップと大容量電解コンデンサの仕様変更によって電圧増幅段(Aクラス段)と電力増幅段(パワー段)それぞれの電源供給能力を強化しています。これにより中高域の音質改善と聴感上のSN比およびダイナミックレンジを改善しています。

ピュアインプットサーキットを採用しており、接点数を大幅に削減することで微弱なオーディオ信号に配慮しています。

内部レイアウトにはツインモノラルコンストラクションを採用しており、中心に電源部を据え、パワーアンプ部とヒートシンクをほぼ対称に配置することでクロストークの少ない良好なチャンネルセパレーションを獲得しています。
また、シャーシ内を5ブロック構成としており、各回路部を分離することで電磁気的にも振動面でも相互干渉を低減しています。

シャーシにはFBシャーシを採用しています。

脚部には偏心インシュレーターを採用しています。

ターンオーバー周波数切り替え機能付きのトーンコントロールを搭載しています。

MM/MCカートリッジに対応したフォノ入力回路を搭載しています。

ソースダイレクトスイッチを搭載しており、トーンコントロール回路とバランスコントロール回路が不要な場合はバイパスすることができます。

プリアウト端子を搭載しています。

・製品の内部レイアウト(左)と試作モデル?(右)のレイアウト

1997年2月のカタログでは完成品ではなく試作モデルの内部レイアウトとリアパネルが掲載されていました。発売直前になって変更があったようです。よく見ると細かい部分に変更があり、確認した範囲だと
 ・スピーカー端子とアース端子が金メッキ端子から変更。
 ・背面側の基板の一番上に使用されているコンデンサがエルナー社シルミックからエルナー社For Audioに変更。
 ・左側ヒートシンクの後ろの基板のヒートシンクが変更。
 ・ファイナル段パワーMOS-FETをアルミ板で挟み込んで固定していたのを省略。
 ・フレームの四隅に黒い補強板の追加。
などの変更がされているようです。

 
機種の定格
型式 プリメインアンプ
実効出力(20Hz~20kHz) 110W+110W(4Ω)
90W+90W(6Ω)
80W+80W(8Ω)
入力感度/インピーダンス Phono MM:2.5mV/50kΩ
Phono MC:170μV/100Ω
Line:150mV/50kΩ
出力レベル/インピーダンス Rec out:150mV/1kΩ
Headphone:25mW(8Ω)
全高調波歪率 0.008%(10W出力時、8Ω)
混変調歪率(60Hz:7kHz=4:1) 0.008%(定格出力時、8Ω)
周波数特性 Phono MM:20Hz~20kHz ±0.2dB
Line:2Hz~100kHz +0 -3dB
SN比 Phono MM:87dB
Phono MC:76dB
Line:105dB
トーンコントロール
Bass:

Treble:
±8dB(100Hz、ターンオーバー400Hz)
±6dB(100Hz、ターンオーバー200Hz)
±7dB(10kHz、ターンオーバー3kHz)
±5dB(10kHz、ターンオーバー6kHz)
付属機能 ソースダイレクトスイッチ
Rec out off
Rec outセレクター
ターンオーバー切替機能
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 225W
外形寸法 幅430x高さ175x奥行450mm
重量 約20.5kg