解説　

プロ用レコーディング機器で培ったDSPのノウハウを盛り込んだAVコントロールアンプ。

DSP部には32ビット倍精度演算処理を採用した新開発DSP専用LSIを搭載しています。また、ドルビープロロジック・デコーダーもデジタル化しており、入力から出力までの信号をデジタル処理で行っています。
このDSP部では、リバーブレーション、イコライゼーション、ダイナミクスそれぞれのコントロールを細分化したメインパラメーター6種とサブパラメーター10種によるフルデジタル音場コントロールが行えます。

イコライザーには、フロント/センター/リア用に独立した3バンドのパラメトリックイコライザーを搭載し、それぞれのバンドごとに最大±12dBまで0.1dBステップで増減できます。また、Q(カーブの鋭さ)も16段階に変化でき、中心周波数は1/9oct.で約90通りの設定ができます。
また、ダイナミクスコントロールは、コンプレッサー/エキスパンダーそれぞれ9段階の調整が可能です。

サラウンドモードは、ドルビーサラウンドモードに加えて9種類のサラウンドモードがプリセットされています。
また、選択したモードをベースにして、リバーブレーション、ダイナミクス、イコライジングを調整することで、オリジナルの音場が作成できます。

A/Dコンバーターには1ビットタイプで18ビット双頭の分解能を持つハイデンシティ・リニアコンバーター・システムを採用しています。また、D/Aコンバーターには新開発のアドバンスト・パルスD/Aコンバーターを搭載しています。

入力端子はオーディオ系5系統と映像系7系統を搭載しています。さらに、オーディオ系には光/同軸デジタル端子、映像系にはSビデオ端子(入力5、出力2)を搭載しています。

アナログ信号のRec outセレクターと、デジタル信号のRec outセレクターを搭載しています。

ラインアウトは、フロントL/R、センター2端子、リアL/Rの5チャンネルに加え、低音域信号だけを出力するサブウーファー用出力(2端子)を搭載しています。

ファンクション名をオリジナルネームに変更できるマルチディスプレイを搭載しています。

多機能プログラマブルリモコンが付属しています。

ノーマル映像の入力をS映像に出力する事はできません。DSPでエフェクトをかけたものはアナログのみ出力できます。

機種の定格

型式	AVコントロールアンプ
<オーディオ部>
周波数特性	10Hz～20kHz ±0.1dB(Phono以外、フロント、イコライザー/ダイナミクス/サラウンドoff)
SN比 (Aネットワーク)	Phono:84dB(フロント/センター/リア) Tuner、CD、Tape1/2、Video1～5、LD、TV:94dB(フロント/センター/リア) Optical1～3、Coaxial:103dB(フロント/センター/リア)
残留ノイズ	10μV以下(Aネットワーク)
全高調波歪率 (フロント、1kHz)	アナログ入力時:0.004%以下 デジタル入力時:0.003%以下
<DSP部>
イコイラザー	バンド数	パラメトリック・3バンド フロント、センター、リア独立可変
	周波数	18Hz～20kHz(1/9オクターブ設定)
	レベル幅	バンドあたり±12dB(0.1dBステップ)
	スロープ(Q)	16段階
ダイナミクス	コンプレッサー	9段階
	エキスパンダー	9段階
サラウンド	ルームサイズ	16段階
	ウォール	16段階
	シートポジション	F-R:101段階 L-R:101段階
	エフェクトレベル	0～100%(1%ステップ)
	リバーブタイム	0.3s～5.0s(0.1sステップ)
	ディレイタイム	15.0ms～30.0ms、0.1msステップ (ドルビーサラウンド時)
	センターレベル	+10～-60dB、-∞dB(1dBステップ)
	リアレベル	+10～-60dB、-∞dB(1dBステップ)
	アーリーリフレクションタイム	2ms～500ms(2msステップ)
	アーリーリフレクションレベル	0～100%(1%ステップ)
	プロロジック・デコーダー	ON/OFF
	セパレーションコントロール	11段階
	インプットバランス	オート
<コンバーター部>
A/Dコンバーター	ハイデンシティ・リニアコンバーター・システム
	サンプリング周波数	48kHz
D/Aコンバーター	アドバンスト・パルスD/Aコンバーター
	サンプリング周波数	32kHz、44.1kHz、48kHz
<その他>
電源	AC100V、50Hz/60Hz
消費電力	35W
最大外形寸法	幅470x高さ150x奥行355mm サイドウッド取外し時:幅430mm
重量	8.5kg
付属	プログラマブルリモコン RM-P2000