SONY TA-AX5
¥69,800(1981年頃)
解説
マイクロコンピューター制御のASPを搭載し、シンプル&ストレートを徹底したプリメインアンプ。
コントロールの中枢に、歪率0.002%以下、SN比100dB以上の特性を持つ、マイクロコンピューター制御のASP(オーディオ・シグナル・プロセッサー)を搭載しています。これにより、オーディオ信号の経路はシンプル&ストレート伝送を実現しています。
1dBステップのデジタルボリュームをはじめとする主要部をフェザータッチ化したオールプッシュ・コントロールを採用しています。
パワーアンプ部にはレガートリニア方式を採用しています。
この方式では、バイアス値の移動や電源電圧値の変化という手法を採用せずに、オーソドックスで回路的にもシンプルな固定バイアス方式を用いながら、スイッチング歪やクロスオーバー歪などの動的歪を低減しています。
動的歪は、使用する増幅素子の動作領域が狭く、高域での応答スピードが遅いために発生します。これを改善するため、動作領域を広く、応答スピードを速くしたHi-ftトランジスタを採用しており、極小カットオフ領域で働かせることで、超高域までスイッチング歪が観測されない特性を実現しています。
アコースティックフレーバー機構を搭載しています。
トーン(Bass/Treble 各±5段階)、ターンオーバー周波数(Bass/Treble 各2ポジション)、サブソニック、ハイフィルターの操作でできる1764通りの周波数特性の中から、フラットな状態と任意の2つの合計3種類の周波数特性をプリセットできます。
電子レベルアジャスト機能を搭載しており、Tunerの入力レベルを基準として、Phono/Aux/Tape1/2のレベル差を±10dBの範囲で変化させてプリセットできます。
2色蛍光表示管による集中ディスプレイを搭載しています。
デシベル表示のボリューム、バランス、ミューティングに加え、周波数特性のコントロール状態などを2色蛍光表示管によって集中表示しています。
ヒートパイプを用いたストレート伝送を採用しています。
パワートランジスタにはHi-ftトランジスタを採用しています。
電源部にはパルス電源を採用しています。
MCカートリッジに対応したハイゲインイコライザーアンプを搭載しています。
不揮発性メモリーを採用しています。
オーディオミューティング、サブソニック、ハイフィルターを搭載しています。
フォノ端子には金メッキ処理が施されています。
機種の定格
型式 | プリメインアンプ |
出力 | 70W+70W(20Hz~20kHz、両ch、8Ω) |
高調波歪率 | 0.005%(20Hz~20kHz、実効出力時) |
SN比 | Phono MM:90dB Phono MC:72dB |
ダンピングファクター | 50 |
消費電力 | 110W |
外形寸法 | 幅430x高さ80x奥行325mm |
重量 | 4.9kg |