解説　

「無色透明でしかも暖かい音質」を目指して開発されたSONYのESシリーズのプリメインアンプ。

プリアンプ部では、FETをプリアンプ10石中8石使い、各々のFETを最良の動作点で余裕をもって動作させています。
またこのFETは、特に開発されたNF(Noise Figure)が極めて低いものを採用しており、出力電圧の低い数mVのﾑｰビングコイル型カートリッジを使用してもノイズが気になりません。

パワーアンプ部は全段が直接結合で、カップリング・コンデンサを使用していません。
これにより、従来のコンデンサを使用した出力回路にくらべ、低域でも出力、歪特性、ダンピングファクターが低下せず、質の良い低音再生が可能となっています。

Phono1、Tunerとあらかじめ選択された他の入力一つを、レバーで簡単に選択できるクイック・アクセス・スイッチを搭載しています。

ハイフィルター・ローフィルターに加え、小音量時の聴感を補正するラウドネススイッチも備えています。

裏面にでているスイッチによりプリアンプとパワーアンプを各々単独で使用することが出来ます。

2組のスピーカーシステムを使用することができます。

AUX3入力は前面パネルにジャックとして設けられ、簡単に接続が可能です。

アンプが異常動作を起こした場合のスピーカー保護回路と、スピーカー端子を誤ってショートさせた場合にもトランジスタを保護する負荷インピーダンス検出型保護回路を備えています。

機種の定格

型式	オールシリコントランジスタ・ステレオプリメインアンプ
回路方式	パワーアンプ: 2電源方式、 準コンプリメンタリーシンメトリーSEPP ダイレクトカップリング方式 プリアンプ: 2石直結イコライザー回路 3FETコンデンサーカップリングフラット＆トーンアンプ NF、CR複合型トーンコントロール回路
<パワーアンプ部>
出力(高調波歪率 0.1%)	ダイナミックパワー(IHF、定電圧供給法): 200W(8Ω) 230W(4Ω) 実効出力 1kHz、片チャンネル: 75W(8Ω) 90W(4Ω) 1kHz、両チャンネル: 65W+65W(8Ω) 70W+70W(4Ω) 20Hz～20kHz、両チャンネル: 50W+50W(8Ω)
出力帯域特性	7Hz～30kHz
高調波歪率	0.1%以下(定格出力時) 0.05%以下(1W出力時)
混変調歪率 (60Hz:7kHz＝4:1)	0.1%以下(定格出力時) 0.05%以下(1W出力時)
周波数特性	10Hz～200kHz、+0 -2dB(1W出力時)
入力感度/インピーダンス	Power Amp Input:1V/90kΩ(定格出力時)
出力端子	Speaker:2系統 Headphone:負荷インピーダンス8Ω以上
ダンピングファクター	100以上(1kHz、8Ω)
S/N比	110dB以上(クローズドサーキット)
残留雑音	0.008μW以下
<プリアンプ部>
入力感度/インピーダンス	Phono1、2:1.2mV/47kΩ Tuner、AUX1、2、3、Tape Rec/PB(入力部):130mV/100kΩ
最大許容入力	Phono1、2:70mV
出力レベル/インピーダンス	Pre Amp Output:1V/5kΩ Rec Out:150mV/10kΩ Rec/PB(出力部):30mV/82kΩ
高調波歪率	0.1%以下(1kHz、定格出力時)
混変調歪率	0.1%以下(定格出力時、60Hz:7kHz＝4:1)
周波数特性	Phono1、2:RIAAカーブ±0.5dB Tuner、AUX1、2、3、Tape Rec/PB(入力部):10Hz～100kHz、+0 -2dB
ラウドネスコントロール (Volume -30dB)	50Hz:+8dB 10kHz:+3dB
トーンコントロール	Bass:100Hz±10dB Treble:10kHz±10dB (2dBステップ、10段階切換え)
フィルター	Low Filter:100Hz以下、6dB/oct High Filter:7kHz以上、6dB/oct
S/N比(Aネットワーク)	Phono1、2:70dB以上(入力1.2mV) Tuner、Aux1、2、3、Tape Rec/PB(入力部):90dB以上(入力130mV)
<総合>
使用半導体	トランジスタ:33 FET:8 ダイオード:36 SCR:1
電源	AC100V、50Hz/60Hz
電源コンセント	合計300W(連動2系統、非連動1系統)
消費電力	155W
外形寸法	幅400x高さ149x奥行327mm
重量	13kg
付属	ピンプラグx4、スペアヒューズ(5A)x1
別売	ユーラシアンチーク仕上げウッドケース TAC-1(￥4,600) マウント金具 MB-5(￥2,800)