OPTONICA RT-1400
¥44,800(1975年頃)
解説
スペースポーズ機能を搭載したステレオカセットデッキ。
録音時に曲間に無信号部分を作るスペースポーズ機構を搭載しています。
録音中にスペースポーズボタンをONにすると同時に入力信号がカットされ、無信号のままテープは約4秒間走行した後、自動的に停止します。スペースポーズボタンをOFFにすると再び録音が再開されます。
なお、スペースポーズ動作中に録音に移りたい場合は、ボタンをOFFにするだけで録音状態となります。
ノイズリダクションシステムとしてドルビーシステムを搭載しています。
ドルビーシステムでは、録音時に中高域のピアニシモの部分を自動的にレベルをあげ、信号とノイズのレベル差を大きくして録音します。そして、再生時には自動的にもとのレベルに下げることで、レベル分だけヒスノイズが減少します。
VUメーターで追従できないパルシブな大入力を検出するためLEDによるピークレベルインジケーターを搭載しています。
インジケーターの点灯レベルは+6dBとなっています。
カセットイルミネーションを搭載しており、カセットホルダーの中をテープの下方から照明することで、暗い所でもテープの走行や残量の確認ができます。
-20dBから+5dBまで刻まれた左右独立VUメーターを搭載しています。
録再ヘッドには新開発のPF(パーマネントフィデリティ)ヘッドを採用してます。
このヘッドはフェライトヘッドの優れた硬度と寿命、パーマロイヘッドの音質をミックスした特長を備えています。また、ヘッド面は高度の研磨技術による鏡面仕上げが施されています。
メカニズム部には電子制御DCモーターを採用しています。
モーターを駆動させるDC電源を電子制御回路でコントロールすることで、安定した電源をモーターに供給し、電圧変動や負荷変動による回転ムラを防ぎ、定速回転を維持します。
また、直流モーターなので誘導雑音やハムの影響が無く、電源周波数が変わってもそのまま使用できます。
左右独立の60mmロングスケールスライド式録音レベルボリュームを採用しています。
フルオートストップ機構を採用しており、テープが巻き取られると操作ボタンや各圧着部分が自動的に解除され、メカニズムが停止状態となります。これによりテープやメカに負担がかかるのを防止しています。
テープ再スタート時の立ち上がり特性に優れたメカニカルポーズ機構を採用しています。
クロームテープに対応したテープセレクタースイッチを搭載しています。
使用するテープにあわせてスイッチを切替えることで、テープの特性差を補正する録音イコライザとバイアスと同時に、録音感度や再生イコライザも切替り、テープの特性をいかした録音が可能です。
スペースポーズ、ピークレベル、録音の各インジケーターにはLEDを採用しています。
アンプ回路には広帯域、低歪率、低雑音のICを採用しています。
ワンタッチリセット式のテープカウンターを搭載しています。
ステレオヘッドホン端子を採用しています。
機種の定格
型式 | ステレオカセットデッキ |
トラック方式 | 4トラック2チャンネルステレオ |
使用テープ | フィリップス規格コンパクトカセットテープ 一般テープ、ローノイズテープ、クローオムテープ |
録音方式 | 交流バイアス(84kHz) |
消去方式 | 交流消去(84kHz) |
ヘッド | 録再ヘッド、消去ヘッド |
モーター | 電子制御DCモーター |
テープ速度 | 4.8cm/s |
早送り時間 | 80秒(C-60) |
巻戻し時間 | 80秒(C-60) |
ワウ・フラッター | 0.09%(WRMS、JIS) |
周波数特性 | 30Hz~15kHz(クローム) 30Hz~12.5kHz(ノーマル) |
SN比 | Dolby off:52dB Dolby on:56dB |
歪率 | 1.0% |
最小入力レベル/インピーダンス | ライン:50mV(-26dB)/470kΩ マイク:0.2mV(-74dB)/500Ω |
出力レベル/インピーダンス(0VU時) | ライン:500mV/50kΩ ヘッドホン:0.5mW/8Ω |
DIN端子(0VU時) | 規定入力:30mV/9kΩ 規定出力:500mV/50kΩ |
使用半導体 | トランジスタ:13個 IC:4個 ダイオード:27個 |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 9W |
外形寸法 | 幅406x高さ112x奥行256mm |
重量 | 4.8kg |
付属 | DINコード ヘッドクリーニングバー |